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夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

全くの私信です あくまで自己満足

2014-10-12 21:43:20 | 日記
大好きなブログがありました

この12日までは残しておくーとあったけれど それより早く その方はブログのアドレスも消してしまいました


体調も悪く 色々悩まれた末のブログをやめるという決断


ソチ五輪以降 幾つかの好きなブログは休止に入ったり更新を辞めたり また完全閉鎖のところも



それでも そのブログの姿の消し方の完全ぶりは

わかっていたことだけれど ひどく寂しいです


もしかしたら完全にネットから身を引いてしまったかもしれない

私の書いたものも その方の目には触れないかもしれない


だけど 今まで有難う

私が生まれて 今なお親戚が住む福岡県にお住まいということも とても親近感を勝手に覚えてました


大好きだったブログのブログ主様
私は あなたの書かれる記事が つけてくださるコメントが大好きでした
初めてレスもらった時はとても嬉しかったです
優しくて心温かいーそしてまじめで 自分を追いこんでしまったようにも見えました


有難う
ただ有難うだけです

お元気になってください


胸のすく記事 楽しい記事 情報溢れる記事を有難うございました


あなたの幸せを祈っています




あさのあつこ著「かわうそ  お江戸恋語り。」祥伝社

2014-10-12 21:04:06 | 本と雑誌
かわうそ お江戸恋語り。
あさのあつこ
祥伝社



伯母の見舞いの帰り道 お八重は酔っ払いのならず者に着物に泥をはねたといちゃもんつけられ襲われそうになる
そこを助けてくれた男は「川獺(かわうそ)」と名乗った

年頃のお八重には縁談が持ち上がるが 川獺に心奪われ想い詰めるお八重は とにかく彼に一目でいいから会いたくて無鉄砲

付いてる女中のおちかは心配でならない

父親はいなくなり母親は死んだ天涯孤独のおちかには 美しくて優しく年も近いお八重が何よりも大切だ


ー会いたい 会いたい あの人に会いたいー

ところが川獺が会っていたお菊が殺され 川獺に会えるはずのその手段を知っている老女も付け火に遭う

川獺には死の匂いが漂う

伯母のお竹の友達の家へ入り使用人まで殺した盗人の首領の名前は川獺ー


その川獺がお八重が断った縁談の相手の店へ押し入った



川獺と名乗る男は お八重を案じ 仲間から注意されながら 変装してつい忠告をしにくる


川獺には疑う人間がいた


川獺はお竹の殺された友達の兄
盗人に襲われた家の生き残り
家族の仇がうちたくて 

ただ育ててくれた面倒見てくれた人間への恩もある


お八重の家へ押し入った盗人
それこそ川獺と名乗る男の仇一味


ー惚れた男を守りたかった

岡っ引きの仙五郎に自分がこさえた下駄を言づけ 姿を消した男



男を信じてお八重は待つ 待ち続ける


そして男はー





お八重の想いは実を結びました




世の中には幸せになれる人間と 不幸ばっかり拾う人間とがいるのでしょうか


おちかにも家族をあげたいなーと思います
おちかちゃん いい娘(こ)なんです



葉室麟著「蜩ノ記」祥伝社文庫

2014-10-12 18:09:08 | 本と雑誌
蜩ノ記 (祥伝社文庫)
葉室 麟
祥伝社



筆に墨を含ませすぎたーその墨が友人でもある隣にいた祐筆役の水上信吾に飛んだ

飛ばせながら 檀野庄三郎は笑ってしまった

それから刃傷沙汰にー

庄三郎は信吾を傷つけた
信吾は家老の親戚だった

庄三郎はある男の許へ向かうように言われる

戸田秋谷 主君の側室と一夜を過ごし人を斬った

家譜編纂の仕事と十年後の切腹を命じられている身なのだそうだ


秋谷は妻の織江・娘の薫・息子の郁太郎と暮らしていた


既に切腹が決まっている秋谷の命を殊更狙うように見える動きがある

秋谷の人柄に触れるうち庄三郎は「死なせたくない」と思うようになる



人が信じ合うことの大切さ


郁太郎の親友は責め殺される
若い郁太郎の暴走 それをサポートする庄三郎


二人を取り戻しに行く秋谷


清廉の士と権謀術策の男との対峙


数年寝起きを共にするうち 娘を託すにふさわしいと庄三郎を見込んだ秋谷

庄三郎と薫の婚礼 郁太郎の元服



「悔いはないか」
「はい 決して悔いはございませぬ」


これが今から切腹にむかう夫と妻の会話


「今日も暑くなりそうだな」
「さようでございますね」


取り乱さないのが武家の女のー

この夫にしてこの妻女ありーなのか




私には その小説を読む前にあるならば「あとがき」や「解説」をどうしても先に読んでしまうクセがある
この小説の解説はテレビでも目にすることがある日本文学研究者・東京大学大学院教授のロバート・キャンベルさん
解説ー死を見つめ、淡々と明快な力強さにあふれる名作
この解説は素晴らしいです
クイズ番組でも知識の豊富さや深さに舌をまいておりましたが

名前を見なければ 日本人の書いた文章だと思うでしょう
この深い解釈 知識
日本人よりも日本人らしいーというか

小説も素晴らしいですが この解説も最高です

端正なーお手本にしたいような日本語で 美しい文章で書かれております


同じ豊後・羽根(うね)藩を舞台に書かれた「潮鳴り」が発売中
書店に行ってあれば買おうと思っています