監督・制作 セシル・B・デミル
ブラッド(チャールトン・ヘストン)は「サーカスの鬼」と呼ばれており 小さな動物から団員 設備 人間関係 隅々まで目を光らせ 気を配っている
お偉方の中でジョン・ノースは「地方こそサーカスを待っている」と主張するが 他の人間達は「儲かる大都市に」と大都市のみ10週間の興行を利益優先で押しきろうとする
ブラッドは黒字なら文句はあるまいと年間興行をかけて上の人間とやり合う
そして花形のブランコ乗りセバスチャンと契約したと話す
芸はとびきりで人気はあるが女癖悪いプレイボーイのセバスチャン(コーネル・ワイルド)はトラブル・メーカーとして有名だった
いわく「地上では悪魔」
年間興行を喜ぶ団員達だが 中央リングがセバスチャンのものになると聞き 恋人のブラッドにホリー(ベティ・ハットン)は噛みつく
中央リング(スターのあかし)目指して頑張ってきたのにーこのおが屑男!
冷血動物ねーなどと罵る
道化の化粧を落とさないバトンズ(ジェームス・スチュアート)にホリーはサーカスのことしか頭にないブラッドの事を愚痴る
バトンズは言う「愛する者を殺すこともある
恋は人を狂わせる
」
「道化の恋は一度だけさ」とも
素顔を晒さない彼は何か秘密を抱えているのだ
「かなしいわ ブラッドはわたしよりサーカスを愛してる」とホリー
サーカス列車が興行に出発する日 遅れてきたセバスチャンは派手な登場をする
速度違反 信号無視 無理な追い越し などなどで警官達に追われている
財布は空で罰金はサーカスが立て替える
名代の女たらしサーカスの中にも昔馴染みの女達がいる
セバスチャンと言葉交わすエンジェル(ドロシー・ラムーア)に 象使いのクラウスは焼き餅を焼く
エンジェルはいい加減なセバスチャンよりブラッドに片思いしていたが ブラッドにはホリーという恋人がいた
セバスチャンは早速 金髪美人のホリーに目をつけ 望みなら中央リングは譲ると言い 喜んだホリーはブラッドに伝えにいくが
ブラッドは中央リングはスターのモノだと素っ気ない
サーカス列車は聖職者と聖歌隊の祝福受けて出発する
鉄の剣呑み女 熊の芸 乗馬犬 楽しい芸 はらはらする芸
大テントの中でショウは続く
ホリーとセバスチャンはどちらが危険で客を惹き付ける芸をするかネットもはらずに張り合っていた
落ちれば命がない
無事に二人の芸が終わりほっとするブラッド
ショウの最後は様々な楽しいパレード
安全の為 ネットを張り空中ブランコは続けられていたのに
セバスチャンが新しい危険な大技を披露しようとしたのを
ホリーは「でもネットは張るのよね」と憎まれ口を叩いた為 セバスチャンはネットを切り 技の途中で落ち大怪我をするも 担架には乗らず ブラッドとバトンズ 長身の二人の肩を借りて退場する
バトンズの手当てで大事にいたらず入院するセバスチャン
退院しサーカスに戻ってきたセバスチャンはホリーに二人の恋は終わった よくあることさ
他のサーカスに移るとブラッドにも言う
コートをかけたままの右腕
ブラッドは右腕が動かないことを見破っており ホリーの前で指摘してみせる
ホリー「わたしがあんなこと言ったから」
ホリーはブラッドにセバスチャンを愛してるのと言い 彼の後を追いかける
「哀れみじゃない 愛をあげたいの」
セバスチャンをかき口説くホリー
「体がなんだっていうの あなたを愛してるの」
「有りがたい」サーカスに残ることを決意するセバスチャン
ずっと真面目で堅物のブラッドに心寄せていたエンジェルはホリーに失恋した形の彼に近づこうとするが その様子を見たクラウスは暗い嫉妬の炎を燃やす
ショウで象の足にエンジェルの顔を踏ませようとし ブラッドからクラウスはその場でクビを言い渡される
金がないからエンジェルが靡いてくれないと ブラッドへの恨みからクラウスは 悪い誘いに乗る
病気の愛する妻を安楽死させ逃亡中の医師がいる
彼は子供の頃 サーカスが大好きだった
勘を働かせた捜査官はブラッドに尋ねる
ブラッドはセバスチャンの事故の時バトンズの前身は医師ではないかと思っていたが その場はとぼける
捜査官は次の街で団員達の指紋を取りたいと言った
ブラッドはその事をバトンズに伝える
バトンズはセバスチャンの右腕が感覚を取り戻している様子から 回復の可能性を告げる
ブラッドはわざとセバスチャンを怒らせ 右腕が動くことを確認
喜んだセバスチャンは ブラッドに
あんたはいい人だ これでホリーにプロポーズ出来る
子供が出来たらボスとつけるよ
ホリーが眠る車両へ走る
ホリーを見つけてプロポーズ
クラウスは悪い奴の計画に乗り列車を止め盗みに行く
しかし別の列車が近づき愛するエンジェルが事故に遭うと 後続の列車を停めようとするも 脱輪した列車は事故を起こす
横転した車両からライオンや豹などの猛獣 象 猿 動物達も逃げ出し 子供も怪我
何よりブラッドが動脈切る大怪我を負う
下敷きになりながら他の人間を案じ 被害を知ろうとする
サーカスは諦めない
客を集め呼びこみ ショウを始めるんだ
血はどんどん失われ顔は蒼白くなっていくのに
ブラッドの体に乗る車両の部分をどける為 エンジェルは象を使う
ブラッドの命が危ないと聞きホリーも駆け付ける
「ブラッドを愛してるの」
ブラッドのかけた謎を解き サーカスを去ろうとしていたバトンズだが ホリーに頼まれブラッドを救う手当てをしに戻る
サーカス団の医師は事故で気を失ったまま
ホリーとバトンズの話を捜査官は聞いていた
万事休す
ブラッドの血液型はRhマイナス
珍しい血液型だがセバスチャンも同じだった
女たらしの血はいらん 聞きしにまさる噂以上のトラブル・メーカーだったと悪態つくブラッド
ホリーの様子から自分の思いを諦めるエンジェル
ブラッドに憎まれ口返しながらセバスチャンは嬉しそうだ
バトンズの横には捜査官
バトンズはもう逃げられない
自分の為にー「言葉もない」ブラッド
逃亡犯のバトンズにとって ブラッドは兄弟のような存在になっていた
サーカスをするぞ!
ブラッドの強い気持ちを知りホリーはサーカスの仲間と街へ客集めの行進をする
テントは無くても青空のもとショウを始める!
ブラッドが乗り移ったかのようなホリー
ホリーへの気持ちを諦めたセバスチャンは 昔一時期恋人だったエンジェルを口説く
エンジェルは結婚するならねと言い セバスチャンはそれを受ける
ホリーは街中の人間が集まったわとブラッドに報告
ブラッドが愛してるんだと伝えても
後でね
と話すはサーカスのことばかり
ホリーの後ろ姿にブラッドは
このおが屑女と叫んでから おかしくなって笑い出します
バトンズは可愛がっていた白い小さな犬を女の子に譲り捜査官とサーカスを去っていきます
サーカスのショウの進行係の言葉が流れ
映画とサーカス二つとも見ていたような気持ちになります
地上最大のショウを お楽しみいただけたでしょうか
ホリーがねぇ 二人の男の間をいったりきたり
本人に悪いことしてる自覚はないし
はた迷惑なヒロインだわ
過去(男遍歴)ある自分はブラッドに相手にしてもらえない
ブラッドは貞淑なタイプが好みなのよ
そうホリーに忠告するエンジェルのが よほど仁義わきまえたイイ女だと思うのだけど
最後ちょっとは頑張るけど ホリーさん中央リングや芸
けっこう我が儘だし ふらふらしてるなぁ
子供の頃 洋画劇場で観て もう一度観たいと ずっと思っていた映画です
実に60年前の作品になるのだわ