骨に詳しく幾度か事件の解明に携わった事から「スケルトン探偵」と呼ばれるギデオン・オリヴァ― 彼は著名な人類学教授だ
論文を発表する愛妻ジュリーについてイギリスへやってきた
「驚いたわね―なんでそんなことを覚えていられるの?あれは三年前のことなのに」と妻
答えて夫「生まれ持った能力だろうな 正確な記憶力というのは ぼくみたいな職業にはとても便利だ」
「だったらわたしが帰りにミルクや野菜を買ってきてと頼んだ時にも その能力を発揮してもらいたいわ」
「そのう この能力も完璧というわけではないんだ」と夫
13作と人気が続いた理由は この才気煥発で魅力的なジュリーさんと ややそれに振り回される感のある夫ギデオンとの会話にもあるような気がします
今回はバラバラになった人骨発掘に専門の調教師と犬も大活躍
出番は少ないながら強い印象を残します
犬好きにはこたえられません♪
そしてかつては花形刑事でありながら若すぎる妻の死から 不本意な地位を与えられてしまったマイク・クラッパ―
扱いにくい上司の事情をよく理解し 警察の仕事に意欲的なカイル・ロブ巡査
会いたくなるような登場人物がいっぱいです
博物館館長のマデリンから見つかった骨を見てほしいと頼まれたギデオンは 切断された―おそらく殺された―骨を見つけてしまいます
発掘を専門とする犬の力を借りて 骨は見つかりました
骨からギデオンは誰の死体かを推理します
更なる殺人
そう犯人の正体はギデオンには 少し辛いものでした
読了してみれば 物語の最初から 犯人への手掛かりは 堂々と記されています
登場人物の名前をしっかり頭に入れて読み始めて下さい
嵯峨静江さんの訳も あとがきも とても良かったです
夏には次の作品が刊行されるとか
待ち遠しいです