本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

いつも仕事も本質を考えていたい・・

2012-07-07 13:43:39 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
いま、地方自治体で労働相談の仕事をしています。
この仕事をして3年目になります。
全くの畑違いから来て、1年目は勉強、2年目は労使間に起こったトラブルについて、どういう解決がいいのかを考えつつ、深刻な問題にはやはり最終的に裁判所で判断されるように金銭的な解決がいいだろうと考えていました。ですから相談をされた方が望む金額に近いものがとれるといい解決だったよねと考えていました。

でも3年目のいま、もっと広く自分の仕事を考えるようになっています。

地方自治体が労働相談をする意味は何なのか?

賃金未払いや不当な労働条件下での就労など、労働基準法に違反することであれば厚生労働省所管の労働基準監督署があります。労基署は強い権限があって法違反に厳正に対処することができます。
既にそのような組織があるにもかかわらず自治体に労働問題を解決しようとする組織を置くのはなぜか?

また、労働審判という制度が整備され、裁判を起こすことはできないけれど、専門的な解決を図りたいと思う要求に応えています。そして裁判もあるし、場合によっては加入している労働組合を通じて問題を解決する方法もある。
それではなぜ自治体にこの組織が必要か? さらには本当に必要か?っていう疑問も出てきます。

自分はとても必要だと思うし、まだまだ本当の仕事をしていないと思っています。

権限があるところは権限があるからこそ、その機能は限定的。例えば労基署は所管する法律の枠内で厳密な解釈を行い、全国一律な処理を行うために細かいところまで規則で決められ、通達で統一されます。労基法に違反していると申し立てがあれば、違反している部分について指導が行われるけれど、そこから今後違反が起こりそうなところについて、予防しましょうねなんて話はしない。

労働審判や裁判だったら訴えたことについて結論を出すけれど、扱うのは訴えられたことだけ。本当はもっと違うところに問題があるかもしれないけれど、そこは扱わない。

それじゃ自治体の労働相談は何をするか?

相談した人の問題を解決するのが最優先だけれども、それだけだったら他の専門機関にお願いした方がいい。

自治体が取り組むからには、
その問題が発生したのは、その会社だけの問題か?
同じような問題が発生しているけれど、地域で考える必要はないのか?
問題が発生しないためにできることがあるのではないか?

本当はそんなことをもっと考えないといけないように感じています。

もっと言えば、労働相談に限らず、そもそも自治体って何をすべきなのか?ってことも常に考えておかなければいけないような気がします。

「○○業務を命じる」あるいは「○○勤務を命じる」
組織から言われることはそれだけで、日々行う業務はわかっているのだけれど、その業務だけを単純に日々繰り返すだけではなく、その業務が持つ意味、効果などを考えつつ、本当は何を重点にすべきなのか、自分が動くことでどう周りに影響を及ぼすか等など、考えつつ仕事を進めたいと思います。

激しく変わっていく社会の中で、仕事のやり方の同じことをやっていればいいというものは少なくなってきました。
上の命令を待っていればいいという意見もあるかもしれませんが、物事が複雑になり、また変化も速いから上に立つ人たちも細かいところまで構っていられない。

リーダーが何もしてくれない、能力がないという前に、一人ひとりがもっと考えることがあります。
雲の上の人ではなく、最前線にいる人が、それぞれの仕事の意味を深く考えないといけないんじゃないか・・なんて思っています。


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