本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

労働問題に関わり始めて感じる矛盾

2010-05-15 10:10:14 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
労働相談の入口(まだ関わり始めたばかり)にいるといろいろ矛盾を感じます。

給料不払いや解雇、セクハラ・パワハラなどよくある話になっています。

ここで接する企業や経営者は、ビジネススクールでケースとして出てくるようなCSRを意識した企業でもなく、理想に燃えた経営者でもありません。

法律を意識していない(知らない?)、企業の生き残りのため、周りが見えなくなってしまっている企業や経営者のようです。
利益を生みださなければ倒れてしまうから、きれい事は言ってられないよっということなのかもしれません。

当事者も複雑です。
はるか昔であれば、圧制を強いる領主とそれに苦しめられる領民と白黒の世界がありました。

しかし、いまは部下をいじめる上司は同じ労働者であり、給料を受け取る労働者は、モノを買う企業のお客様でもあります。

加害者が実は被害者であり、被害者が加害者であったりします。

昔、労働組合が激しく活動をしていた時に組合はとにかく労働者の利益を考えて、要求を勝ち取ることだけを目指しましたが、

要求が実現しても会社が潰れてしまっては何の意味もないとわかっている人が多い中で過去のやり方が通用しているのでしょうか?

企業は激しく動く時代にあわせ、企業の姿を変えてきました。
その中でパートや派遣労働者というしくみを活用してきました。

それに立ち向かうべき労働組合は・・・何らかの進歩をしてきたでしょうか。

仕事に知的な生産活動を求められるようになった今、問題が解決しても労使の間にわだかまりを残しては、使用者、労働者ともに不幸になります。
いやになった企業に対して、いいアイディアを出そうと考えるでしょうか?
身体を動かしていれば、それなり(あくまでそれなりではありますが)の製品ができていた時代とは違います。

交渉やストでの解決が果たしていまも適切なのでしょうか?

求めるものは、健全な企業経営そしてそこから生み出される良質な財・サービス、給料を受け取る側は快適な労働環境、心豊かな生活のはずです。

現場にいると近視眼的に目の前の問題を解決しようとします。

現場の専門家であり実態を知っている人たちが、立ちあがって周りを見渡し、あるべき姿を求めるべきと思うのですが、

地べたに這いつくばって目の前にいる人を助けることに精いっぱいです。

とはいいながら私はもっとその前の段階で這いつくばることもできていません。
まずは問題を抱えている人のお役に立てるスキルを身につけることが先決ですね!

コメント
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