コンピュータ用語学び塾

外国語の基本は英単語、パソコンやインターネットも“コンピュータ用語”が大事ですね。初心者向けに分かりやすく紹介します。

有害情報から子どもたちを守る「フィルタリング」

2008-06-23 14:53:51 | 安全・安心用語(セキュリティ用語)
携帯やパソコンからアクセスするインターネットには、非常に有益な情報が多くあります。しかし、同時に、暴力的又は残虐な情報のサイト、薬物情報のサイト、出会い系サイト、麻薬やギャンブルなど、さまざまな有害な情報も数え切れない程あります。

"フィルタリング"とは、このような有害な情報が掲載されたホームページへのアクセスを中止する(遮断する)技術的手段です。

この"フィルタリング"を実現している"フィルタリングサービス"や"フィルタリングソフト"を利用することで、有害なホームページを子供に見せないようにすることが可能になります。

インターネットの世界は日々発展しています、そのため、便利さも向上していきますが、危険性も増えていくのがインターネットの世界です。有害情報を遮断する「フィルタリング」は、「ウイルス対策」と共に今後必須となるものです。


■インターネットの危険性を子どもたちに分かりやすく伝えることが大事

ただし、"フィルタリング"が有害なホームページから子どもを守るといっても、完璧ではありません。判断を誤り、有害情報を無害と判断したり、有益情報を有害と判断することがあります。そのため、"フィルタリング"だけでは不十分です。

大事なことは、携帯やパソコンを使ったインターネットの危険性を家庭で子どもたちに分かりやすく伝え、インターネットの使い方について家族で話し合うことです。

説明をしないまま、単に"フィルタリング"を活用し、子どもたちが見るホームページを制限しても、子どもたちが理解せずかえって困惑させます。子どもを守りつつ、同時に情報社会における善悪を判断する能力や、危険を回避する能力を育てていく、それが今後の親の重要な役目かもしれません。

なお、以下のブログでは、インターネットの危険性も含め子供の事件とその対応について最新情報を知ることができます。

参考情報:セコムと話そう「子供の防犯」ブログ
http://www.cocobouhan.com/blog/


■青少年ネット規制法が成立('08 6/11)、1年以内に施行

青少年をネットの有害情報から守ることを目的とした、"青少年ネット規制法"が成立('08 6/11)しました。利用者が18歳未満の青少年である場合には、フィルタリングサービスを適用することが義務付けられます。

同法の正式名称は、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」。1年以内の施行が予定されています。

同法の内容は、ISPや携帯電話事業者に対し、親が解除を申し出た場合を除き、18歳未満の青少年が有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリ ングサービスを義務付け、パソコンメーカーに対しても、フィルタリングソフトのプレインストールなど「フィルタリングの利用を容易にする措置」を義務付けています。


■ 子どもをめぐるインターネット犯罪事情

下記の記事によると、2006年のネットを利用した児童買春は前年比44.7%増の463件、児童ポルノは84.6%増の251件となっています。出会い系サイト規制法が2003年9月に施行されましたが、現実には、ネットを利用した子どもが被害者となる性犯罪は増加傾向です。

 参考情報:【特別コラム】警察の最新データで見る、子どもをめぐるインターネット犯罪事情(日経トレンディネット)
 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/col/20070416/121613/

この記事によると、注意すべき点として以下をあげています。

(1) 子どもが性犯罪に巻き込まれるきっかけは出会い系サイト、掲示板、ブログ、チャットなどいくつもある。
(2) 大人の誘いに乗るだけではなく、子どもの方から積極的に誘っているケースも少なくない。
(3) ネットを通じた出会いは、性犯罪ばかりでなく、薬物問題や恐喝など、ほかの犯罪に遭遇するリスクも高めている。
(4) 子どもたち同士で利用しているコミュニティサイトを利用した事件も発生している。
(5) 今流行の学校裏サイトやプロフも、トラブルや犯罪の温床となっている。

一方、子どもはインターネット空間では、加害者になり得ます。学校裏サイトなどでの誹謗中傷の書き込みによるネットでの誹謗中傷が、現実世界でのいじめを増幅している可能性も不安視されています。

■ 子ども同士で有害情報のやりとりをしている

なお、これまで有害情報というと、大人が有害情報の発信者で、子どもはその被害者と考えていましたが、今、別な問題も発生しています。それは、子ども自身が有害情報の発信者になっていて、子ども同士で有害情報のやりとりをしているということです。

以下の記事を読んだとき、携帯やパソコンのインターネットの世界が子どもたちに与える影響の大きさ(被害)を知りました。以下のホームページから一部引用して紹介しますが、親や学校の先生方にはぜひ一読して欲しい記事です。

 参考情報:2007/04/27
 学校裏サイトで、今何が行われているのか~子どもとケータイの闇(日経トレンディネット)
 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/col/20070424/121743/

『学校裏サイトというのは、学校の公式サイトとは別に、子どもたちによって立ち上げられた学校内の情報交換を目的としたサイトです。この中では学校行事や定期テストの情報交換など、中高生らしいやりとりもされているのですが、それだけではありません。「3年A組の○○はきもい」とか「○○は死んでよし」といったかなりきつい誹謗中傷やデマが、実名を挙げて書き込まれていたりします。あと多いのが、わいせつ画像です。女の子が自分の裸をケータイカメラで撮影して、「見てね」と掲載するようになった。』(上記の日経トレンディネットより)

なお、上記記事によると、日本以外の国では、携帯を使った子ども同士による誹謗中傷やわいせつ画像のやりとりといった問題は起きていないそうです。

インターネット機能付きの携帯を子どもに持たせているのは、世界の中でも日本だけで、インターネット先進国のアメリカでも、子どもに使わせているのはパソコンのみで、最初はフィルタリングソフトをかけ、徐々にフィルタリングを外すようにしているそうです。


■ 携帯会社の"フィルタリングサービス"

最近では、携帯各社は有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリング・サービスの普及を強化していますが、少々遅すぎた感があります。

また、フィルタリング・サービスの説明も、利用者にとって分かりやすいとは決していえません。携帯各社のフィルタリング・サービスのホームページを探すのに苦労します。

なお、携帯各社が提供している、有害サイトアクセス制限サービス(フィルタリングサービス)は、以下で説明されています。参考にしてください。

 NTTドコモ (アクセス制限サービス)
  http://www.nttdocomo.co.jp/service/site_access/access_limit/index.html
 KDDI au  (EZ安心アクセスサービス)
  http://www.au.kddi.com/anshin_access/
 SoftBank  (お子さまのネット環境を守るために)
  http://mb.softbank.jp/mb/support/safety/web/for_kids.html

なお、携帯各社は携帯の高機能化、利用者拡大に力を注ぐ一方、携帯の危険性も十分認識し、安心して携帯を誰でも使えるようにサービスを強化して欲しいと思います。


《補足》携帯で大きな問題になっている「学校裏サイト」、「プロフ」とは

■「学校裏サイト」の危険性

学校裏サイトとは、中学や高校に通う学生や卒業生が、学校の公式ホームページとは別に交流や情報交換を目的に立ち上げたホームページのこと。学校行事や定期テストの情報交換以外に、誹謗中傷やデマが実名を挙げて書き込まれたり、女の子が自分の裸をケータイカメラで撮影して掲載することもあり、情報交換が、イジメや教師の悪口、わいせつ画像のやりとりに発展しています。

■「プロフ」の危険性

プロフとは、「プロフィール」のこと。主に携帯電話から運営サイトにアクセスし、名前や学校名、趣味などを書き込んで、自己紹介のページが簡単に作れます。ただし、個人情報の流出、他人のプロフを作ってのいじめ、アクセス数を増やすための過激な写真の掲載などの大きな危険があります。


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