弁護士法人四谷麹町法律事務所のブログ

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労働時間性が問題となりやすい時間

2012-01-16 | 日記
Q59 労働時間性が問題となりやすいのは,どのような時間についてですか?

 私の個人的印象としては,
① 終業時刻後退社までの在社時間
② 出社後始業時刻までの時間(朝礼等の時間を含む。)
③ 休憩時間
④ 出社後作業現場までの移動時間や作業現場から会社に戻るまでの移動時間(会社から自動車で作業現場に向かう場合等。)
⑤ スキルアップのための研修・訓練の時間
等の労働時間性について,労使の認識に齟齬が生じやすく,労働時間性が問題となりやすいという印象です。
 特に,「① 終業時刻後退社までの在社時間」については,要注意です。

弁護士 藤田 進太郎

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労基法37条所定の残業代(割増賃金)算定の基礎となる労基法32条の労働時間

2012-01-16 | 日記
Q58 労基法37条所定の残業代(割増賃金)算定の基礎となる労基法32条の労働時間は,どの範囲の時間を指すのですか?

 労基法上の労働時間に該当するか否かは,労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価できるかどうかにより客観的に定められ,当該労働を行うことを使用者から義務付けられ,またはこれを余儀なくされたときには,当該行為は特段の事情のない限り,使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができ,当該行為に要した時間は,それが社会通念上必要と認められる限り,労基法上の労働時間に該当するものと考えられています(三菱重工業長崎造船所事件最高裁第一小法廷平成12年3月9日判決)。
 ただし,労働時間性について最高裁判例があるとはいえ,その判断基準が抽象的なため,残業代(割増賃金)請求がなされた場合には,労使間で労働時間性について争いが生じることがあります。

弁護士 藤田 進太郎

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