今年観た展覧会の「ベスト10」なるものに初めてトライしてみました。見落としたものも多く、数としてはそれほど観ていないはずなのに、結構難しいもんだ。。。
1位 The ハプスブルク @国立新美術館
古典的西洋絵画が好きな私には、やはりこれが1位。今年2月頃に初めて見たとき陳腐に思えた展覧会タイトルも、以降数ヶ月に渡ってあちらこちらのメディアで目にしているうちに違和感が消えてしまった。それはともかく、画家を国ごとに分ける展示というアプローチもおもしろかったし、ジョルジョーネ、デューラー、クラナッハなど16世紀の板絵を含めて西洋の名画の数々に囲まれるというのはまさに至福のひとときだった。
2位 皇室の名宝展 @東京国立博物館
伊藤若冲の『動植綵絵』そろい踏み、正倉院宝物『螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんのげんかん)』をはじめ感嘆の声しか出ない工芸品の数々、教科書でお馴染みの作品たち。混雑具合も半端ではなかったけれど、我が日本の至宝であるからして根気強く頑張って鑑賞。汗だくで観た高階隆兼の『春日権現験記絵』は忘れられない。
3位 妙心寺展 @東京国立博物館
迫力ある狩野山楽の『龍虎図屏風』、妖気漂う狩野山雪の『老梅図襖』など、ダイナミックな妙心寺の障壁画の数々や、白隠慧鶴の個性的な書、幻惑的なガラス玉の天蓋など、美術作品として楽しめる作品が多かった。
4位 フランス絵画の19世紀 @横浜美術館
“アカデミスム”をキーワードに19世紀フランス絵画の変遷を追う切り口がおもしろかった。ある意味、フランス画壇を通して19世紀の西洋絵画の需要、受容の歴史を垣間見たような気がした。
5位 加山又造展 @国立新美術館
私には未知の日本画家だった加山又造の、生涯に渡る画業を伺い知ることができた回顧展。作品の美しさもさることながら、西洋画から水墨画に至るまで、生涯を通じて貪欲に自分のスタイルを追求する姿勢に感動した。
6位 かたちは、うつる @国立西洋美術館
白黒のみでこんなに深遠な画面世界を構築する西洋版画は、色の美しさが勝負の平面的な日本の浮世絵と対極的だな、などと思ったりもした。西美のコレクションは素晴らしい。第2弾、お願いします。
7位 阿修羅展 @東京国立博物館
シアトリカルな演出が秀逸だった。仏像ガールではない私も、阿修羅の美しさには腰ぬけ状態。と言いながら記事を書いていないなんて…。オフ会で、はろるどさんに唐突に「YCさん、阿修羅展行かれました?」と聞かれたことが妙に記憶に残る。来年はせめてベスト10に入れそうな展覧会だけは記事を書くように頑張ります。
8位 ラリック展 @国立新美術館
あちこちで単発的に作品を観ているせいで知った気になっていたルネ・ラリックの、仕事の全容を実は初めて知ることとなった。よくこれだけの作品数を集め、美しく展示できたもの。
9位 内海聖史 「色彩のこと」 @スパイラルガーデン
レントゲンでの「十方視野」、ギャラリエANDOでの「千手」も合わせ、今年はこの作家さんの個展を三つ観て、それぞれに感動した。スパイラルガーデンでの展示は、常設にしたらいいのに、と思うほど完璧だった。ご本人とお話できたのもよき思い出。
10位 三瀬夏之介 「冬の夏」 @佐藤美術館
展示室に足を踏み入れた瞬間のインパクトは今も忘れられない。この作家さんとこのような形で出会えたのは幸運だった。先月行った東京美術倶楽部でのTCAFで京都のギャラリーに彼の作品が何点か出ていて、小品ながらやはりあの独特のエネルギーを放出していた。
敢えて挙げれば上のようになるけれど、「染付展 @東京国立博物館」や「まぼろしの薩摩切子展 @サントリー美術館」なども初心者には見応えがあり、勉強になった。
その他としては、「ルーヴル美術館展 @国立西洋美術館」にて初めて内覧会というものに参加させて頂いたり、「日本の美術館名品展 @東京都美術館」や「シカン展 @国立科学博物館」ではブロガーとして取材させて頂いたことなども今年の思い出に残りそうです(Takさんに感謝!)
2010年も、たくさん美しいもの、刺激的なものが観られますように!
1位 The ハプスブルク @国立新美術館
古典的西洋絵画が好きな私には、やはりこれが1位。今年2月頃に初めて見たとき陳腐に思えた展覧会タイトルも、以降数ヶ月に渡ってあちらこちらのメディアで目にしているうちに違和感が消えてしまった。それはともかく、画家を国ごとに分ける展示というアプローチもおもしろかったし、ジョルジョーネ、デューラー、クラナッハなど16世紀の板絵を含めて西洋の名画の数々に囲まれるというのはまさに至福のひとときだった。
2位 皇室の名宝展 @東京国立博物館
伊藤若冲の『動植綵絵』そろい踏み、正倉院宝物『螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんのげんかん)』をはじめ感嘆の声しか出ない工芸品の数々、教科書でお馴染みの作品たち。混雑具合も半端ではなかったけれど、我が日本の至宝であるからして根気強く頑張って鑑賞。汗だくで観た高階隆兼の『春日権現験記絵』は忘れられない。
3位 妙心寺展 @東京国立博物館
迫力ある狩野山楽の『龍虎図屏風』、妖気漂う狩野山雪の『老梅図襖』など、ダイナミックな妙心寺の障壁画の数々や、白隠慧鶴の個性的な書、幻惑的なガラス玉の天蓋など、美術作品として楽しめる作品が多かった。
4位 フランス絵画の19世紀 @横浜美術館
“アカデミスム”をキーワードに19世紀フランス絵画の変遷を追う切り口がおもしろかった。ある意味、フランス画壇を通して19世紀の西洋絵画の需要、受容の歴史を垣間見たような気がした。
5位 加山又造展 @国立新美術館
私には未知の日本画家だった加山又造の、生涯に渡る画業を伺い知ることができた回顧展。作品の美しさもさることながら、西洋画から水墨画に至るまで、生涯を通じて貪欲に自分のスタイルを追求する姿勢に感動した。
6位 かたちは、うつる @国立西洋美術館
白黒のみでこんなに深遠な画面世界を構築する西洋版画は、色の美しさが勝負の平面的な日本の浮世絵と対極的だな、などと思ったりもした。西美のコレクションは素晴らしい。第2弾、お願いします。
7位 阿修羅展 @東京国立博物館
シアトリカルな演出が秀逸だった。仏像ガールではない私も、阿修羅の美しさには腰ぬけ状態。と言いながら記事を書いていないなんて…。オフ会で、はろるどさんに唐突に「YCさん、阿修羅展行かれました?」と聞かれたことが妙に記憶に残る。来年はせめてベスト10に入れそうな展覧会だけは記事を書くように頑張ります。
8位 ラリック展 @国立新美術館
あちこちで単発的に作品を観ているせいで知った気になっていたルネ・ラリックの、仕事の全容を実は初めて知ることとなった。よくこれだけの作品数を集め、美しく展示できたもの。
9位 内海聖史 「色彩のこと」 @スパイラルガーデン
レントゲンでの「十方視野」、ギャラリエANDOでの「千手」も合わせ、今年はこの作家さんの個展を三つ観て、それぞれに感動した。スパイラルガーデンでの展示は、常設にしたらいいのに、と思うほど完璧だった。ご本人とお話できたのもよき思い出。
10位 三瀬夏之介 「冬の夏」 @佐藤美術館
展示室に足を踏み入れた瞬間のインパクトは今も忘れられない。この作家さんとこのような形で出会えたのは幸運だった。先月行った東京美術倶楽部でのTCAFで京都のギャラリーに彼の作品が何点か出ていて、小品ながらやはりあの独特のエネルギーを放出していた。
敢えて挙げれば上のようになるけれど、「染付展 @東京国立博物館」や「まぼろしの薩摩切子展 @サントリー美術館」なども初心者には見応えがあり、勉強になった。
その他としては、「ルーヴル美術館展 @国立西洋美術館」にて初めて内覧会というものに参加させて頂いたり、「日本の美術館名品展 @東京都美術館」や「シカン展 @国立科学博物館」ではブロガーとして取材させて頂いたことなども今年の思い出に残りそうです(Takさんに感謝!)
2010年も、たくさん美しいもの、刺激的なものが観られますように!