やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

言語論60 6章(5)文章の構成 1

2011年02月07日 | 日本語について

・書き終えた章1言葉が生まれるとき 2言葉はなにを表しているか 3言葉を作っている材料はなにか 4言葉はどこにあるか 5単語の種類 
今書いているところ⇒6章:文や文章はなにを表しているか:(1)宇宙は現実に存在しているか (2)文とはなにか (3)
文の種類 (4)文章とはなにか (5)文章の構成 (6)文章の種類
◆これまでの用語の定義などの一覧⇒ 「1~4章」 「5~6章(1)(2)」 「6章(3)(4)」 (クリックして見てください)

(5)文章の構成 その1
 
■(表明)文章の形式的な構成

1.始めと終わりのある直線的構成

・「文章の構成」・・・音声言語で話すときには、言葉は直線的・1次元(時間)的につながっている。

 一方、文字言語で書くときは、話すときと同じように直線的・1次元(時間)的につながっている言葉を、紙の上などに行をかえて折りたたみながら書く。結果的に、平面的・2次元(空間)的に構成することになる。しかし、読み手は、通常は、直線的・1次元(時間)的な言葉のつながりにもどして読むことになる。
 
 したがって◆文章(=ひとまとまりの文群)の構成を分析する(=理解する)ときの最重要の観点は、《文の順序》である。
 

 ※「文章の構成」と、「受容者(=聞き手・読み手)の脳内文章の構成」は、原理的に別もの

 レコーダーなどに記録された「話=音声言語による文章」や、紙などに書かれた「文字の文章」は、例えば、聞きなおし、読み直しなどの場合には、《順序》を変えることもある。
 この場合は、実質的に受容者が《一時的に文章の構成を変えた》ことになる。また、一部分だけ受容する(=聞く・読む)こともある。
 いずれにしても、どんな順序で受容するかは受容者が決めることである。

 また、文字で書かれた文章を《順序どおりに1回だけ読んだ場合》でも、文章は、受容者の脳内で作りかえられ、立体的に構成し直された「受容者の脳内文章」に変わってしまう。
 つまり、複数の人が同じ文章を読んだとしても、各人の脳内文章は完全に個性的であり、決して同じ脳内文章はない。

 したがって、「文章の構成」を研究するときは、「表明文章の構成」しか扱わない。
 
~次回、2.「ひとまとまりの文章」の意味は?

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 作品「赤」piece6:寺井紅尾の超細密画の1/30分割(ほぼ原寸大:原画はB4版)※原画は虫眼鏡で見ないと細部はわかりづらい。この画像は荒いので拡大してもよくわからない。