29 日米関係 -116-
ⅹ 大東亜(太平洋)戦争 1941-1945 -24-
■まとめと考察 ⑵ -4/4 初期:~1942.5 <まとめ表再掲>
1 「真珠湾攻撃」の描き方
●過不足なく、描いている。 → 〇 学び社。
●結果として、石油タンクなどの地上施設への攻撃をせず、また、空母群を見逃してしまったのに、 「壊滅的」「全滅に近い」という表現を使っているので、中学生が誤解する可能性が高い。 → △ 育鵬社、自由社。
●かなり大きな損害を与えて、〝勝利”したのに、ただ「攻撃した」としか書いていない。日本の義務教育教科書としては不適切。 → △ 5社:東京書籍、帝国書院、教育出版、日本文教、清水書院。
※上記表の備考参照。
2 「宣戦布告と開戦の関係」の描き方
●日本政府の失敗とその結果について、経緯を説明している。 → 〇 育鵬社、自由社。
●上記について、無記。 → ✖ 5社:帝国書院、教育出版、日本文教、清水書院、学び舎。
●日本政府・軍に「だまし討ち」の意図はまったくなく、また、《アメリカ政府中枢部は、日本軍の攻撃があることを知っていた》ので実際にも「だまし討ち」ではなかったのに、「だましうちと見なされ」という表現をしているので、中学生が誤解する可能性が高い。 → △ 東京書籍。
※この経緯は、将来にわたって《日本国と日本人の名誉・信用》に大きくかかわること。結果として起きた事象は、外務省の失態の結果であって、《「宣戦布告前の奇襲攻撃」を意図したのではない》ことは、明らかな史実。
韓国・北朝鮮や中国共産党:中華人民共和国から、戦前・戦時中の「歴史認識」に関してさまざまに〝攻撃”されている状況が続く限り、このことは、日本の国民全員が知っておくべき基本的知識だろう。
3 当時の「世界の状況」の描き方
●第2次世界大戦の大きな構造について、説明している。 → 〇 6社(以下の2社以外)
●上記について説明していない。 → ✖ 帝国書院、教育出版。
※このことが分かっていないと、《フランクリン・ルーズベルト大統領(等)の「計略」(=日本を戦争にひきずりこんで弱体化すると同時に、(反戦的・孤立的な)米国民の世論を誘導・変化させて、ヨーロッパ戦線に参戦すること)》が理解できない。
~次回、まとめと考察⑶~
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《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》
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