山川草一郎ブログ

保守系無党派・山川草一郎の時事評論です。主に日本外交論、二大政党制論、メディア論などを扱ってます。

自民49議席は国民の警告だ

2004年07月12日 | 政局ウォッチ
自民49、民主50の参院選結果をどう見るか。民主党の上積み分は前回の共産党票か、それとも前回の小泉無党派票か。56%という相変わらずの低投票率の中での民主の躍進は、何を意味するのか―。

考え出すと眠れない選挙結果だが、いずれにしても与党が参院で過半数を維持するため、政権内で公明党の影響力が今までにも増して強まることは間違いないだろう。

自民・公明の強力タッグに朝鮮労働党の「閣外協力」をもってしても、自民党支持層と無党派層の「小泉離れ」はくい止められなかった。

中間評価である参院選は、現政権の政策・方針に有権者が意思表示をする機会。イエローカードを突きつけられた小泉首相は、「49議席」という国民の警告に真摯に耳を傾けなくてはならない。

無党派離れに危機感を持つなら、後期小泉政権は改革の加速へと舵を切るべきだ。逆に「敗因は、自民党改革で支援組織を潰したため」と判断すれば、抵抗勢力との一層の妥協で郵政民営化は頓挫する。

求められているのは「小泉氏自身の改革」である。その改革に失敗すれば、次の衆院選で国民はレッドカードを差し出すだろう。

進めば組織が壊れ、立ち止まると無党派が去る―。宿命的ジレンマの中、悩める首相の選択が注目される。(了)



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