山川草一郎ブログ

保守系無党派・山川草一郎の時事評論です。主に日本外交論、二大政党制論、メディア論などを扱ってます。

「日本ジャーナリスト機構」設立構想

2005年07月26日 | メディア論
更新が再開された高田昌幸氏のブログ「ニュースの現場で考えること」が、記者クラブ問題に関して興味深い提言を行っている。「記者クラブは加入制限を撤廃、もしくは大幅に緩和して、原則誰でも出入りできるようにすべきだ」という主張は以前から一貫しているが、記者クラブに代わる組織について具体的に言及している点が目新しい。いわば「日本ジャーナリスト機構」設立の提案である。 たぶん、一番良いのは、正社員や派遣社員 . . . 本文を読む

2つの不幸な対面

2005年07月25日 | 社会時評
『ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義』(2002年,中公新書ラクレ)などの著作で知られる精神科医の香山リカ氏が、地方紙向けの論考記事で靖国問題について次のように書いている。 昨今は、日本の人々の気質に「感情優位主義」あるいは「涙優位主義」とも言うべき要素が加わっているようにも思う。北朝鮮の拉致問題と同様、この靖国問題を議論するのが難しいのは、そこに「子や親を思う家族」の存在が見える . . . 本文を読む

靖国神社は「死を要求する装置」か

2005年07月19日 | 社会時評
共同通信社「CH-K」編集部が運営しているブログ「署名で書く記者の『ニュース日記』」で、編集委員の小池新氏が2回にわたって靖国問題を取り上げている。靖国神社とは「国が個人に犠牲を求める壮大なシステムの『最終装置』」であり、そもそも戦死者を国家が慰霊するような施設は、たとえ靖国に代わる国立墓地であろうと要らない、という意見のようだ。 小池氏の主張には無理があると思う。たとえば彼は、民主党の西村眞悟 . . . 本文を読む

「骨抜き改革」に必死で抵抗する理由

2005年07月14日 | 政局ウォッチ
郵政民営化をめぐる議論を見ていて、どうしても腑に落ちないことがある。小泉政権を批判する論者が、「郵政民営化より先に解決すべき課題が山ほどある」と政策の優先順位を問題にしつつ、同時に民営化法案に対しては「骨抜きの欠陥法案で、成立しても何も変わらない」と過小評価していることだ。 何も変わらない「骨抜き改革」なら、さっさとやらせて「もっと重要な課題」に取り組む環境を整備すべきではないか。素人はそう考え . . . 本文を読む

記者クラブ問題 解決への優先順位

2005年07月11日 | メディア論
主宰者が自ら取材するブログとして何度か紹介してきた「GripBlog」から距離を置くことにした。その取材姿勢に共感するあまり、少し深入りしすぎたのが一番の理由だが、記者クラブ問題に対する考え方の違いが明確になったことも大きい。詳しい経緯は7月1日付の記事とコメント欄のやりとりで確認して頂きたい。 記者クラブ制度が日本のメディアの在り方を歪めている、という問題意識は共通だと想像するのだが、どうやら . . . 本文を読む

自民党解体に現実味?

2005年07月06日 | 政局ウォッチ
小泉純一郎首相が民主党代表だったら…。郵政政局を眺めながらそんな想像をめぐらせてみる。「わたしを党首に選んだのは皆さんでしょ。選んだリーダーの方針に従うのが民主主義だ」と突き進む小泉代表に、きっと党内は大騒ぎになるに違いない。公然と「小泉降ろし」が画策され、追い込まれた小泉氏は衆院解散ならぬ「民主党解党」を決断するかも知れない。 おや、どこかで見た光景だと思ったら、新進党末期に当時の小沢一郎党首 . . . 本文を読む

「遊び」を認めない時代

2005年07月03日 | 社会時評
あそび【遊び】 1 遊ぶこと。「―に興じる」 5 機械などで、急激な力の及ぶのを防ぐため、部品の結合にゆとりをもたすこと。「ハンドルの―」 (大辞泉) 宮城県警の犯罪捜査報償費の適正執行に確信が持てないとして、浅野史郎知事が今年度の報償費予算の支出を禁じた。執行停止されたのは、情報提供者や捜査協力者への謝礼に使う(とされる)一般捜査費と、尾行や張り込みの経費に充てる捜査諸雑費の2費目。今年 . . . 本文を読む