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毎日が山のこと

最近の山歩きの記録はもちろん、作ってみた山行プラン、過去の山歩きの記録も順次掲載中です。

秋深し南牧村星尾から荒船山(1996年10月27日)

2021-11-05 13:22:25 | 信越・長野・西上州の山

今回投稿した写真は15年も前のものだ。この時は、車で西上州南牧村のもっとも奥にある星尾にむかい、星尾峠をこえて荒船山に登った。

10月下旬とあって星尾の山の斜面は濃厚な秋の色に染め上げられていた。

線ヶ滝入口に向かう途中、上州のドロミテとも称される立岩が威容をみせる。

千ヶ滝入口にある駐車場に車を停め、星尾峠にむかって谷をのぼっていった。ほかには誰もいない。一人旅だ。

谷の両側にせまる斜面は爛熟の紅葉。北へと向う谷から振り返るので逆光がより効果をそえている。

峠への途中、振り返ると北西側からみる立岩も逆光気味になっていい感じだ。

日を浴びた反対側の斜面も赤から黄色に包まれている。この尾根の向こうは長野県佐久市。

峠へと登る道も黄色い落ち葉に埋め尽くされていた。

星尾峠からは遠く八ヶ岳や御座山が見渡せたが、この日は風もない小春日和とあってかすんでいる。

荒船山の台地を縦断して北端の艫岩に到着。浅間山もかすんでしまっている。

北西方面をみるとはるか遠くに白い影がみえる。北アルプスだ。

望遠でとってみたが、かすかに写ってくれた。鹿島槍ヶ岳と五竜岳だった。

帰りは来た道を戻る。山上台地はもはや落葉してしまって冬の装いだ。

そして峠から下り始めると秋へと戻ってきた。

帰りは寄り道して威怒牟幾(いぬむき)不動に立ち寄ってみた。

岸壁を背負った場所に小さな祠が祀られ、上からは滴るような滝が落ちていた。

15年も前なので写真に写っているところ以外のところはあまり覚えていないが、西上州の秋のよさが強い印象として残り、その後、季節をかえて西上州を訪れるようになったきっかけとなった山旅だ。

 

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若神子尾根から西御荷鉾山(2019年12月27日)

2021-08-15 10:59:59 | 信越・長野・西上州の山

群馬にある御荷鉾山は西上州の神流川の北にあって東西二つのピークをもっている。それぞれ東御荷鉾山、西御荷鉾山と呼ばれている。

標高は、東が1246m、西のほうが少し高くて1286m。西のほうに三角点がある。

この山域の1000m付近の稜線には御荷鉾スーパー林道という立派な舗装の林道が走っており、私は以前に車をこの林道の駐車場に停めて登ったことがある。かなり安直に登れる山だ。

今回は、その林道は使わずに、万場の街から若神子尾根をたどって登るという計画だ。

西御荷鉾山からは、南にへと尾根が伸びている。しかし、この尾根にはゴルフ場がつくられ、山道は消滅してしまった。

それにかわって、最近になってから地元の方々によって若神子尾根に登山道が整備されたのだ。

 

2019年12月27日早朝7時50分、万場の町中の駐車場に車を留めて出発した。

 

国道を少し西に歩いてから脇道にはいるといきなり坂道になった。神流川流域の中心となる町ではあるが、やや開けた平地があるところに民家が集まっていって町をつくっているので、そこはすでに山が川の近くまで迫っている。

町からはしばらくくねくねと折れ曲がるやっとクルマが1台通れるばかりの道を登っていく。すぐに民家は途切れてしまった。

 

国道から高さで100mほど登ったところから林道が杉林の斜面へと続いていた。

その林道を歩いて、8時半ころに登山道の入口に到着した。ここから林道をはずれて尾根道に取り付いた。

トレイルランニングの大会が開かれたらしく、その関係の標識が目に付いた。

 

しばらくは杉林の急登が続く。

 

若神子山の山頂に近づくと落葉樹の林に変わった。

日差しがたっぷりそそぎ、見通しがよくなって快適だ。

 

9時50分、若神子山891mに到着。ちょうどよい休憩ポイントだ。

散り積もった落ち葉に腰を下ろして軽食を口に運んだ。

 

今日の目的地、西御荷鉾山の山頂も木立越しに見えている。

 

若神子山から桐ノ城山まではいくつかのピークをこえていくのでアップダウンが続いた。

そして桐ノ城山に近づくと急な斜面の登りになった。

 

その斜面を登りきった尾根の岩の根方に石仏が安置されていた。

桐ノ城山は稜線上の分岐点から西に少しそれたところにあった。山頂は木に覆われていて展望はなかった。

 

分岐にもどって登り続けると雪が現れた。

やがて未舗装の林道に出た。その林道を右手にたどって行くと万場の町とスーパー林道を結ぶ舗装の車道に出た。この時この道は下部の土砂崩れで通行止となっていた。

そこから300mほど登ると今度はスーパー林道に合流した。

西御荷鉾山に向う私たちは、スーパー林道を横切ると斜面を少し登って稜線に出て、その稜線をたどって山頂へと向かった。思ったより急な登りで、すでに4時間以上歩いているのでいささか疲れが出てきた。

 

やがて急登も終わって道が少しゆるやかになってようやく山頂に到着だ。12時45分になっていた。

 

さて、下りをどうしようと相談になった。とりあえず山頂の南斜面にある道を下ってスーパー林道に出てるとして、そこから先、万場まで完全舗装の車道を下るのはあまりにも味気ない。そこでスーパー林道を西へと歩いて、オドケ山のさらに西1kmほどの地点から万場へとつながる林道があるのでそれを使ってみることにした。

この林道は、スーパー林道のような観光用ではなく、まったくの山仕事用の道であり、当然舗装はされていない。かなり荒れている可能性もあったが、ここを下ることに決定した。

ただし、舗装のスーパー林道の移動が2kmも続いたのでそこは気分的に疲れたのだが。

 

目指した林道は、杉木立の斜面をゆったりと曲りながら下っていた。

 

途中からすっかり葉を落とした雑木林になった。

冬の弱々しい日差しではあるが、南斜面の日だまりなので少し暖かさを感じる。そこで林に入って小休止した。

 

冬にしては雲が多いが、隙間から日差しが差し込んでいる。

 

さらに下ると左手に岩の崖で覆われたピークが見えてきた。地図で確認すると古峰というらしい。

 

くねくね曲がっているので少々道のりは長くなったが歩きやすく快適にくだってきたが、道が天狗沢に出ると様相は一変した。

 

最近の大雨の影響だろうが、道がいたるところでえぐられている。

 

道がほとんど流されてしまっているところもあった。

 

崩壊した地点を注意しながら通過する。

 

途中沢筋に岩肌が水流でえぐられている白い石灰岩が露出していた。水は流れていない。

これが水が流れる滝になっていたら見ごたえがあるだろうにと思った。

その先もあちこち崩れていて、道がクレバスだらけの氷河のような状態のところもあり、さらに下流では脇のさわから押し出した土石流によって道がおおわれている場所もあった。

大雨の被害は山の上部よりも下部の沢のほうが、たくさんの水が集まってきて巨大な力となるので大きくなる。そのことが目の当たりに理解できた。

そんな沢筋の道から万場へと向う斜面沿いの道にはいってほっと一息をついた。

 

午後4時30分近くなってようやく万場の家並みが見えてきた。山の暮らしへの大雨の被害の大きさを思い知った山行だった。

 

最後に歩いたコースを地図で示しておく。

 

 

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妹ヶ谷不動から東御荷鉾山(2020年5月1日)

2021-02-24 16:01:42 | 信越・長野・西上州の山

群馬県の鬼石町(今は合併して藤岡市)の三波川の奥にある妹ヶ谷不動から東御荷鉾山(1246m)に登った。

東西御荷鉾山はいい山だが、スーパー林道が稜線を走っているので車を使えば簡単に登れてしまう。

西御荷鉾山には万場から歩いて登ったことがあるので、東御荷鉾山にも下から登ってみたかったのだ。

鬼石町を抜けた三波川の谷には桜山公園があって冬ザクラが有名だ。

その入口をすぎて谷をさかのぼっていくといくつもの集落を通り過ぎていく。

 

妹ヶ谷不動尊の入口にある駐車スペースに車をとめた。

 

不動尊の入口と東御荷鉾山の登山口をかねた橋のところは5月だというのに梅と桜が満開だった。

9時50分出発。

 

橋を渡って歩きやすい道をたどるとすぐに妹ヶ谷不動尊があった。

なかなか立派な建物だった。三波川最奥の集落である上下妹ヶ谷地区の守り神なのだろう。

 

山道は三波川の支流の谷をさかのぼっていく。川床をみると庭石として有名な三波石だ。

立派なものなら売り物になるけど運べないよね(笑)。

 

足元にはスミレが咲き、見上げると目の覚めるような新緑だ。

この季節、針葉樹の植林帯でなければどこをみても美しい。

 

ただ、沢沿いの道なので何箇所かで道が流されているところがあった。

土が流されて地盤の岩が顔をだしているところもあった。

 

沢を詰めて斜面を登る。針葉樹の植林帯に入ったので黙々と歩く。

 

次第に傾斜がきつくなって、途中に丁目石があった。

 

26丁目だ。

東御荷鉾山の山頂まで続いているのだろうか。ここも信仰の山だったのだろう。

 

10時58分、スーパー林道に飛び出した。

 

林道を少し西に歩いたところから山頂へむかう登山道がある。

 

周囲の新緑が淡くなって、少しあがるとまだ芽吹き前の林となった。

 

ところどころにピンクのツツジが咲いている。

 

また丁目石があった。45丁目だ。ということは50丁目まであるのだろうか。

 

このあたりはまだ木の芽がほんのり色づいている程度だ・

 

45丁目からは次々と丁目石があらわれる。そしてとうとう50丁目だ。

なんだか最後は間隔が短いような気がする。つじつま合わせで無理に五十丁目にしたような。

 

そして五十丁目石の少し先が山頂だった。

2基の石灯籠があってその奥に石の祠と不動明王が祀ってあった。12時5分だ。

 

これが不動明王像。

 

風もなくて暖かい。だれもいなかったが、少したつと反対側から親子連れが登ってきた。

きっとスーパー林道に車を停めて登ってきたのだろう。

 

20分ほど休憩して下山開始。帰りは登ってきた道をもどる。カエデの新芽がきれいだ。

 

山肌は淡い色に包まれ、ところどころにヤマザクラが白い。

妹ヶ谷不動尊からスーパー林道までの道はところどころ大雨による被害でこわれているが危険なところはない。

秋の紅葉のころもいいのではないだろうか。

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