yagiq

Ammazzare il tempo

永遠のゼロ

2013年05月07日 09時23分55秒 | 
百田尚樹の「永遠のゼロ」を読みました。
すのーどんが「感銘を受けた」とかで、わざわざ買って渡してくれた文庫本です。

第2次大戦のときのゼロ戦の話です。
私の父親は赤紙をもらう年齢には達せず、戦争には行きませんでした。
祖父は内地の疎開先で、祖母と母と共に戦時中でもけっこういい暮らしをしていたそうです。
だから肉親から戦争の悲惨な話を聞いたことがありません。

昔、シンガポールへ旅行をしたときに戦争博物館を訪れました。
戦前・戦中の日本が赤く色づけしてある大きな地図がありました。
赤い色のなかにシンガポールもあります。
私が思ったことは、「なんだ、この頃ならここへ来るのにパスポートは不要だったんだ。学校では、こういうことは何も教えてもらわなかったな。」

ラバウル・ガダルカナル・サイパンなどの地名は聞いたことがあります。
学生時代、ある町の医院で受付のアルバイトをしたことがありますが、そこのドクターが戦中にサイパンで米軍の捕虜になった話を聞きました。
「捕虜になってよかった。食事がよくなって助かったよ」とは、先生の話。


九死に一生ではなく、十死に零生だった特効に借り出されたかつての日本の若者を再度思い直しましょう。
加えて、日本人がどうして隣国人たちが嫌いなのかも再考しましょう。
そして、改憲が噂される昨今、この本を読んで、戦争をする前に人類の英知で戦争を回避する道を歩む決意を心に打ち付ける必要があります。
千年後には隣国人や日本に原爆を投下した国民が死に絶えているという願望は、今は心の中に隠しておきましょう。

私がティシューで流れる涙をぬぐいながらこの本を読み終えたとき、家族はパソコンに突っ込んだヘッドフォンで落語を聴きながらクスクスと笑っていました。
我が家は平和だ。


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5 コメント

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Unknown (snowdon)
2013-05-07 19:56:26
久しぶりのコメントです。

やはりうるうる来ましたか・・・

オラも電車の中で何度涙をコラえたことでしょう

フィクションとはいえ戦争を経験したごとくリアルに書かれた作品だと思います。

この夏に映画が上映されると聞きました。

ぜひ見に行きたいと思っています。

東野圭吾もいいですが百田尚樹もよみごたえがありますね

両者 関西出身ということです。

関西は面白い小説を世に出しますね

これからも期待しましょう
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追伸 (snowdon)
2013-05-07 20:09:39
面白い=良い小説と言う意味でのコメントです。
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すのーどん! (yagiq)
2013-05-08 10:44:10
百田尚樹は私と同世代ということもあり、感覚的に共通するものを感じます。
この本には、けっこう何度も泣かされましたよ。
日本人の心は何十年前と今も同じなんでしょうね。

映画の宮部久蔵は岡田准一だそうで、私にとってはちょっとイメージが違います。

今日は、百田さんの「海賊とよばれた男」を買ってこようと思います。
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知覧 (愚呑)
2013-05-08 12:54:12
この本は読んではいませんが、特攻と言うと知覧を思い出します。
知覧特攻平和会館、ここには特攻に旅立つ前、家族に残した手紙がたくさん展示されています。
20代前後なのに達筆で書かれた内容のほとんどは家族愛でした。
成人式で千歳飴を持って暴れている若者を連れて行きたいところです。
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愚呑さん! (yagiq)
2013-05-08 19:09:28
知覧は有名ですね。
若くして亡くなった若者の心は想像するしかないですが、自分が夭逝することを正当化しなくては納得がいかなかったでしょうね。

あっぱっぱーの若者でも、環境の変化で人間性が変わると思いますよ。
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