コンブの日記

山登り、旅、その他コンブが感じたことを綴った日記です!

三段山<後編>

2006年02月27日 | 日記
こちらは前回のつづきです。
(写真は私のボードと上ホロカメトック山です。)

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Xさんとはぐれた私は、静かな雪山にひとりぼっち。


静寂。キラキラ光るサラサラの雪。青空に映える十勝岳の噴煙。眩しい太陽。


すべてが美しかった。

もう少し、孤独な時間を満喫したい・・・。


でも、もしかしたら私がいないのに気づいて待ってくれてるかも。

待たせては悪いので、写真だけ撮って先に進んだ。



案の定、Xさんは私を待っていてくれた。

スノーシューが脱げたことを告げると、紐を固く縛ってくれた。スンマセン。


富良野岳が見えてきたころに、めっっっっちゃ歩きづらいポイントに差し掛かる。

スノーシューは、横の動きが困難。

斜めの道は、かなりきついのである。


やっとのことで抜けると、前十勝だけでなく、十勝岳や三段山ピークらしきものも見えてきた。

うおーー!!
冬の火山ってかっちょいい!!

絶好のビューポイントにて少し休憩。

写真を撮ったり、お茶を飲んだりしていると、スノーシューオンリーのおっちゃんが登ってきた。

初対面なのに、友達のような口調で喋りかけてくるおっちゃんであった・・・。

嗚呼、その性格うらやま鹿。

しかし、どこかの山で会ったような・・・。

そのときも、同じことを思った気がする。違う人かな??



そこから、拓けたところを少し登ると、雪が少なくなってきて、ハイマツが少し出ていたりしている。

ここは、ボードで滑るときは気をつけなくては・・・。


あたりには何も無いので、ギラギラした直射日光が容赦なく照りつける。

死ぬほど暑い・・・。

でゴーグルくもる。

氷点下の雪原を歩いているはずなのに、砂漠の中を彷徨っている気分になってきた。


さらに、おしっこがしたくなってきた・・・!!!

無論、あたり一面隠れるところは皆無。

前にも後ろにも人がいるので、こんなところでしたら、360度から丸見えである。
放尿ショーである。
子供でも嫌がるだろう・・・。

Xさん曰く、頂上付近に岩とか陰になるところがあるので、そこまでガマンして、とのこと。

うん、がんばる。

介護用オムツしてくればよかったね・・・。



稜線に出るまでは、ちょっとキツイ登り(雪固し)。

振り返ると、今まで登ってきたトレースや、富良野岳北尾根の向こうに富良野スキー場、芦別岳なんかが見える。
最高ーーー!!

稜線に出ると、ちょうどよい御トイレ様を発見した。

ほっ。

さらに、安政火口や、上ホロカメットク山、十勝岳が間近に見れる~~~!!

なぜかこんな標高高いところにカラスのツガイなんかもいて、不思議な気分。



景色を楽しみながら、三段山頂上に到着。

何人かの人がいる。

その中にさっきのおっちゃんもいた。

おっちゃん、誰に対しても同じようにフレンドリーに接していて面白い。(というか、独り言のようにも聞こえる)


上ホロ山の稜線を歩く人の姿も見えた。

人って、あんなにちっちゃいんだ・・・。


しばし寛いだあと、ボードで滑り降りる準備を始めた。

縮まないストックは、Xさんのザックに縛ってくれることに。

ほんと、何から何までスミマセン・・・。

頂上から、ハイマツが少し出ているところまでは最高のパウダーだった。



・・・が、ザックの重みでうまくバランスが取れず、初心者みたいな滑りになってしまう。

しかも、ターンを失敗して、コケたときに、ザックの重みで胸が圧迫され、息ができなかった。


ああ・・・。せっかくのパウダーが・・・。

Xさんはスイスイ滑っているのに。
ワシ・カッチョ悪い。


さらに、ハイマツ帯では予想通り苦戦。

「そこ、雪崩ポイントですよ!」と言われれば、恐怖心の芽生え・・・。


こんなかんじで途中まではスムーズに進めず。


でも、ハイマツ帯を過ぎてからはコケることもなく、いつものように滑ることができ、駐車場まで一瞬で降りることができた。


もう、大満足。


駐車場でゴハンを立ち食いし、フラヌイ温泉にて2時間の入浴。

ああ、しあわせ・・・。


こんなに充実した日は、久々だなあ。


帰りの運転で何度も寝そうになったのは、言うまでも無い・・・。