ちはるびより

タナトフォリック骨異形成症の娘チハルと3歳上の元気なお姉ちゃんカズハを育てる母の日記です。

病名変更について

2013-07-03 10:15:35 | チハルの病気
このたび、チハルの病名である「致死性骨異形成症」が「タナトフォリック骨異形成症」に変わりました。

ある記事には「患者の親の不快感による」病名変更みたいなことを書かれていました。
そのせいなのか、2chでは患者の親をモンスターペアレント扱いでございます。

ま、私もチハルが自分の子じゃなければ、記事だけ読んでそう思っていたかも知れないので、それはそれで仕方がないと思います。

私の場合「不快感」とはちょっと違う。
「絶望感」のほうが自分の気持ちとしてはしっくりくる感じです。

妊娠中に「致死性」と聞かされたときの絶望感。
私は「死ぬ」子を「産む」んだ・・という、言いようのない訳の分からなさ。
もう、目の前が真っ暗で、その言葉だけで、希望に満ちた妊婦生活から一気に地獄に突き落とされた感じでした。

チハルのように、人工呼吸器を付けて酸素が常時必要でも、元気に毎日ニコニコ笑って、パクパク食べて過ごしている子もいるのに、少しの希望も持てなくなるような病名は、やはり変更したほうが良いと思います。

結局、「タナトフォリック」も「致死性」という意味なので、何ら変わってないような気もしますが、素人には分からないところで病名変更にも縛りがあるようで、全く別の病名にも出来ないようです。


この病名変更については、私は一人の患児の親として、良かったと思っています。




致死性骨異形成症の診断と予後に関する研究班

2012-10-26 10:15:48 | チハルの病気
チハルの病気は「致死性骨異形成症」と言います。
病名だけ見ると絶望的で、この病名を突きつけられたときの衝撃は今も忘れることができません。

現在、医療の発達とともに呼吸の管理などをすれば、こんな絶望的な病名でもチハルのように元気で日々楽しく生きている子も増えてきており、それに伴い病名の改称も検討されているそうです。

でも、実際どのくらいの患者(患児)さんが全国におられるのか、どういった生活をしておられるのかはまだまだ分からないそうで、今現在、研究班の先生方が調査をされている最中です。

もしも、このブログを見ていただいている方で、チハルと同じ病気の患者さん、患児の親御さんがおられましたら是非研究班の先生方に連絡をとっていただきたいと思います。

研究班のホームページ http://www.thanatophoric.com/



昨日の夕刊

2011-06-17 21:21:34 | チハルの病気
昨日の読売新聞の夕刊に、チハルの病気のこと(チハル自身のことじゃないですが)が載りました。

「致死性骨異形成症」

この病名、絶望的だと思いません?
病名だけ聞いて、想像するに「瀕死」の状態のような・・。
辛うじて生きてる感じがするのは私だけ?

役所への申請書なんかで病名を書いたり、友達に言ったりして、ドン引きされたのも1回や2回じゃございません。

他の同じ病気のお子さんのことはあまり分からないですが、チハルを見ていて「致死性」とは私は到底思えない。
常時人工呼吸器や酸素が必要で、寝たきりだけど。

昨日の記事では、この病気で20歳を超えている子もいるそうで・・。すごいっ!!
チハルも20歳超えて、シンクでお風呂に入るんかな・・とか想像してしまいました。

結構生存例が多いらしく、病名変更の意見も出てきているようです。
私も、病名から「致死性」が取れたら、少し気が楽になるような気がします。









そういう病気

2010-08-21 21:08:11 | チハルの病気
一昨日、部長先生が来られたときに「お母さん、ドキッとする話、聞かれました?」と聞かれました。
帰省していたので、しばらく病院には来ていなかったから、そのときに何かあったのかと思って「何も聞いてないですが、何かあったんですか?」と聞き返すと「じゃ、いいです」と病室から出て行かれたので「ちょ、ちょっと待ってください!!そこまで言って、何で言ってくれないんですか~!!」と引き止めると「聞きたいですか?」と。
「何の話か全然分からないですけど、そこまで言われたら聞きたいです」と言うと、部長先生が「Nくんが亡くなられたんです」と。「は???」何だかとんでもないことが耳に入ってきたような・・。
「い、い、いつですか?」「1週間ほど前ですかね」「あ・・そうですか・・」

先生の言い方が、非常にアッサリしたものだったので、違うことを言われたような気がしたくらい、初めは何を言われてるか分らなかったけど、だんだん状況が飲み込めてきて、胸が痛くなってきました。

Nくんはチハルと一緒の病気の男の子。
年はチハルよりも2歳くらい下だけど、一時は同じ病棟、同じ病室で頑張っていました。
この病気の子は3人同じ病院にいて、3人とも元気だったのに・・。

チハルが元気すぎるから忘れてしまいそうになるけど、やっぱりそういう病気なんだなぁ。

その話を聞いてから、時間が経てば経つほどショックで、昨日は少し落ち込みました。

チハルの成長

2009-06-29 16:25:30 | チハルの病気
今日、チハルのことを発表するために、看護師さんから別室でチハルが生まれてから今までのことを、色々とお話しました。
生まれてからNICU~HCU~一般病棟と、思い返しながら、お話していたんですが、改めて色々あったなぁ・・と。
看護師さんの発表なので、医学や治療のことではなく看護のこと。
チハルが生まれて、今までで看護師さんに言われて一番イヤだったというか、違和感があった言葉は、チハルが生まれて、一番最初にNICUに行ったときに看護師さんに口々に言われた「おめでとうございます!」
私は妊娠中から、産科の先生に「99パーセント望みはない」と言われ続けていたのでちっとも「おめでたい」気分ではなかったし、チハルの保育器にたどり着くまでに遠くで何度も聞こえる「おめでとうございます」の声を聞きながら「おめでとうございます」と言われるんだから、まだ死んでないんや。とか、赤ちゃんを産んだんやから、こんな状態でもおめでとうって言われるんや・・そうか・・私、赤ちゃん産んだんやとかボーっと思いながらチハルに対面したことを思い出しました。
赤ちゃん産んで「おめでとう」って言われて、こんな辛くてしんどい思いをしてる人なんて、他におるんやろうか・・と。
自分の病室に戻って泣いたなぁ・・今となっては笑い話。
日が経つにつれ、つながれていた点滴も1つなくなり、2つなくなり・・。
「全然死にそうにないんですけど」

笑顔も全然見られなくて、この子は感情がない子なんや。と笑顔を見ることなんて諦めていた私。
直接母乳をあげるときに、乳首をくわえたままニヤーと笑ったときは、お父さんと「今笑った!?」と半信半疑で大喜びでした。
今は、本当に感情豊かで笑ったり泣いたり怒ったり甘えたり。
そう思うと、本当にチハルも成長したなぁ。

看護師さんの発表のためのことだったけど、私も改めて思い出して、いい機会を与えてもらいました。

終わってチハルのところに戻ると、短い足を振り上げて激怒中。
見ると自分でウンチをしていました。
気持ち悪いのに替えてもらえなくて怒っていたようです。

ホント、成長したね!