『ラブ★コン』第3巻/中原アヤ

　

なんでやろ
他に考えなあかんことあるのに
初めて告白なんかされてるのに
なんでこんなチビのことばっかり考えてるんやろ
やっぱりあたし
大谷のこと好きなんかなあ

買いました第3巻！
告白すると「予告」されたものの、どうしても遙を「男」として見られないリサ。遙は自分の中で、泣き虫の頃のまま、成長が止まっている。告白のシーンが、大谷が自分に「好きです　つき合って下さい」と言う場面に入れ替わってしまい、「ま　まちがえた!!」と叫んで飛び起きてしまう。
なんでわざわざこんなチビ好きにならなあかんの！

リサを放課後の裏庭に呼び出す遙の手紙。この丸っこい字とハートマークが(笑)

呼び出されたリサは「ありえへん」と一刀両断。「ほんま申し訳ない！　非常に申し訳ないんやけど！　お気持ちだけありがたく頂戴するという方向で…」。「なんで!?」と呆気にとられ、陰から覗いていた大谷に「おまえのせいや!!」と八つ当たりする遙。

大谷に「オレかてこんな巨女イヤやわ」と言われ、走り去ってしまうリサ。言われなくても分かっていることを言われ、溢れてしまう涙。追いかけてきてくれた遙、目の前には凶悪そうな犬。
助けてくれたのは大谷。何も出来なかった遙。「だって　いつもリサが助けてくれるもんっ　リサは　いつもオレのヒーローやねんもんっ」って遙…ダメじゃん(笑)

「こんなんでも一応　小泉も　女やねんから　好きなんやったら　おまえが　ちゃんと守らなあかんやろ！」と一喝され、目が覚める遙。あいつはチビだけどかっこいいと大谷をほめられ、嬉しくなってしまうリサ。

そして訪れる、高校生になって2回目の春。担任のゴリの仕業なのか、またしても同じクラスのリサと大谷。仲むつまじく目で会話していた二人は去年に引き続き学級委員を押し付けられてしまう。
新入生の中にいた、のぶちゃん並にお洒落な子。ライバル心を燃やすのぶちゃんの買い物に付き合い、リストバンドが目に留まるリサ。レギュラーで試合に出られるようになった大谷をちょっとくらい祝ってやろうと購入するが、「かわいく」渡すことができない！

それでも笑顔で受け取って、愛用してくれる大谷がいいですねー。

そんな大谷に唐突に訪れる春。
部活紹介でダンク(?)を決める大谷を見て一目惚れする、寿聖子(ことぶきせいこ)。頭より先に体が疼いちゃ…動いちゃう「聖子」ちゃんは大谷に抱き付いてキス！
「お友達からでいいんで」と言われ付き合い出すが、バスケ部の人たちの会話…
「あの子はだめですよ！」
「あの子めっちゃかわいいでしょう」
「だから　みんな　だまされるんですよ」
その話を聞いて、保健室に二人きりの大谷と「聖子」ちゃんの元にリサが駆けつけると…！(笑)

その日から笑い者になってしまう大谷。ちょっと安心するリサ。しかしあの子に負けてる！
ものすごい大きな壁があるのに一生懸命な「聖子」ちゃんに対し、自分は身長の差ごときを気にして、自分の気持ちもごまかしてばかり。友達なのに好きな人のことを話してくれないのぶちゃんはへそを曲げる。

きっと自分のことが気持ち悪くなったんだと泣く「聖子」ちゃんに、正直で優しい言葉をかける大谷。

大谷の「ええとこ」をいっぱい知ってるリサも思わず顔がほころぶ。


あたしもちょっとぐらい素直になってみようかな
うでの中に　すっぽり　おさまっても　いい
あたしより　小っさくても　いい
あたしは
大谷が好きなんや


巻末の『別冊ラブ★コン』、いくえみさんの寄稿も嬉しい一冊です。


お薦め度：★★★★☆
漫才のようなラブコメ、最高です！
「聖子ちゃん」は強烈でした(笑)
「小泉先輩はわたしと違って女の子なんですから　彼女にだってなれますよね」は名台詞です。


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