アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

『ラブ★コン』第15巻/中原アヤ

2010-04-16 | 少女漫画
 
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こないだ買うてきましてん。残り3冊なので一気にレジに持って行きたくなるんですが、なんとなくもったいないんですよね(笑)

聖子ちゃんが恋をする! 相手はもちろん男性。自分が身長を気にしていた時に励ましてくれた聖子ちゃんを応援するリサ。しかし聖子ちゃんは風邪を二度目の声変わりと勘違いして、聖子郎に戻ろうとしてしまう。どんな形であってもありのままの自分を肯定してしまうのが正に中原アヤ。
中原アヤの漫画を評価するにあたって「肯定」というキーワードが私の中では大きいです。

そしてリサと大谷がハレンチ列車に乗るのか乗らないのかの南の島への旅行。それはマイティとジョディの結婚式。
旅行先で部屋割りを仕切るのぶちゃん。リサと大谷、鈴木くんと千春ちゃん、自分と中尾っちが同室と当たり前のように。
意識し過ぎて大谷を突き飛ばしてしまうリサ。「っ……ごめん ちょっと… ひとりにさして」。
言われるままにリサを一人にしてしまった大谷がマイティに叱られるシーンはとても良かった。
「どんな理由があっても こんな言葉も通じないところで女の子一人 外を歩かせるなんてよくないよ」。

ヤケクソになって陽気に振舞う、部屋を追い出された大谷。その頃、結婚式を前にして失踪してしまうジョディ。マイティとジョディの結婚式を見に来るのが最大の目的だった6人は彼女を手分けして探す。
海外にも海坊主ファンがいると知って仲直りしかけた二人が見つけた、ジョディと彼女のパパ。パパにひっぱたかれたジョディは立ち上がって父親を殴りつける! 今度はグーで殴られ、ぺっと血を吐いて、話がこじれたのはシイタケが花束を送ったからだと知って、マイティも殴りつけるジョディ(笑)
「…パパ わたし この人が大好きなの 大好きだから ずっと一緒にいたいの」。
既に勝手に籍を入れている婚約者の胸ぐらをつかんでこの人が大好きだと言い放ったジョディの強さに感化され、大谷はリサに早口でめっちゃかわいいことが言える!
「すき」だという気持ちを肯定できる二人。

帰国すると卒業委員に選ばれる仲良し6人組。しかし有能すぎたキャプテンの大谷が引退したバスケ部は、廃部の危機だった。
ストレスで太ってしまった今のキャプテン、荒木。甘えた根性をたたき直してやると後輩をしごく大谷先輩。自分はもう必要ないと己を卑下してしまった荒木も自分を肯定できる。

卒業まであとちょっと
いっこでも多く想い出つくっとこ!




お薦め度:★★★☆☆
肯定肯定と連呼してますが、これこそ中原アヤの描く漫画の真価です。
人や世界を否定していたら何も始まらない。身長や性別、境遇というハンディを否定せず、肯定したからこそ手に入った幸せです。彼らは「克服」したのではなく「肯定」したのだ。今まで否定していた物を肯定してしまえば、どんな人生だって素晴らしい。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
>Wrlzさん (yuyu)
2010-04-16 20:58:19
「肯定」…気づきませんでした!
12~14巻あたりはダレていたと思ったんですが、15巻で持ち直したって感じでした!(^-^)
返信する
肯定 (Wrlz)
2010-04-16 22:03:16
>yuyu様

「肯定」こそ中原アヤの漫画の真骨頂です。
中原アヤ作品を偏愛する私の主観ですが。
中原アヤは「幸せ」を描き、世の中を「肯定」するために生を受けた偉大な漫画家です!
返信する
さすがw (zakuro)
2010-04-16 23:14:42
ここまで「肯定」してくれるWrlzさんなら
最後までテンション高く読み切ってくれますねっ!

私、このあたりは、けっこうむっとしながら読んでたww

あと2巻ですね~。

返信する
ベリーダイナマイト (Wrlz)
2010-04-17 09:19:43
>zakuro様

中原アヤは過小評価されています。
『HANADA』も『ひみつきち』も『ときめき学園・王子組』も世界を「肯定」する漫画で、『ナナコロビン』は正に「幸せ」を描いた傑作でした。
面白かったと答えてアンケートはがきを送り続けていた私には『ベリー ダイナマイト』の打ち切りに抗議する権利があります!(笑)
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