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『神様はじめました』第6巻/鈴木ジュリエッタ

2010-05-24 | 少女漫画
 
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まず表紙にノックアウトされます。第36話の扉絵の、着物姿の奈々生様が美しすぎる。この巻で初めて、ミカゲの化身が「蝶」だということも明かされます。
でもこの巻の見所は奈々生の「フツーの女子」「土地神」という二つの相反する面ですよ。

夏祭で神楽(かぐら)を舞い、全身筋肉痛の奈々生。あの時どうして「蝶」を見せたのだと不思議がる巴衛は、そんな奈々生を「虫ケラ」のように弱いとかわいそうな顔をする。そこに現れたオカマをミカゲの友人である風神乙比古(おとひこ)と初めて紹介され、その嫌味な神は出雲への召喚状を届けに来たと言う。

出雲での神議り(かむはかり)出席者候補として奈々生のライバルである柊香夜子(ひいらぎかやこ)が宇治上高校に短期転入してくる。ミカゲに会いたがっている巴衛のために出雲に行きたいと思い始めた奈々生は、神使を欲しがって巴衛にキスする香夜子にカバンを投げ付け、決心を固める。

式神の育成という試験を受けてもらうと、2柱の神に卵を渡す乙比古。七日後にアタシ好みの美しい式神に育てた方を勝ちとして出雲に連れていくと。
しかし奈々生の卵は、巴衛と出雲に行く行かないの言い争いをしていた時に瑞希に割られてしまう。生まれてしまった子ザルのような、未完成品の式神。巴衛を自分のものにしようとことあるごとに絡む香夜子。「キスされたからだ…っ」とやきもちを焼く奈々生だが、「俺は お前のものなのだから…」という一言で嫌なことは全て吹き飛んでしまう。深い意味はないのかもしれないけど、また言ってほしい。
しかしあんたは気楽だ、何もできなくてもどうせ助けてもらえるという香夜子の言葉。奈々生は試験期間中は巴衛の手を借りたくないと、「俺を頼れよ」という巴衛の手を振りほどいてしまう。自分だって初めの頃のままじゃないと。

土蜘蛛が殺されて瘴気まみれの学校、手が汚れてそれを浄化できない巴衛と、力不足の香夜子。巴衛が香夜子のものになってしまうという悪夢から目覚めた奈々生は、乙比古に式神を札だと思って名前を付けろと教えられる。誰もケガしないように、誰も怖い思いをしないようにという奈々生の望みを込められた、護(まもる)と名付けられた式神と、術者となった奈々生。巴衛の目には自分に駆け寄ってくる奈々生が、かつて野狐だった自分をきれいにしてあげようと言ったミカゲと重なって見える。退魔結界が張られ、ミカゲに初めて出会った時のことを思い出す巴衛。「これが 浄化か」。

学校がきれいになり、得意満面の奈々生。デートしようと巴衛を誘うが、人間(おまえ)に好きだなんだと騒ぎまくられたら面倒だと二度も拒まれてしまう。それなら自分が一緒にカンランシャに載ってやると、姿を変える護。行きたくもない香夜子のマンションで、現人神と呼ばれる少女に言われる、好きな男が妖で何がいけないという意外な言葉。「…た 楽しかったか カンランシャ」とやきもちを焼いて駆け付けてきた巴衛にたまらなく嬉しくなってしまう!

霧仁(きりひと)という、人間ではないからこそ彼女を助けてくれる男が好きな香夜子のために動こうとする奈々生。さみしいという気持ち、人を恋する気持ちを誰よりもわかってくれる奈々生こそ、正真正銘の縁結びの女神様だ!
試験がデキレースだったと知り、取り乱す香夜子。誰も助けてくれない彼女の信徒を一喝し、自分は神様になれない、自分は要らないと言う香夜子を奈々生はひっぱたいてくれる。
「アンタが性格悪いのなんかもう知ってる!」。
そして神連中(あんたら)のやり方は気にくわないと、試験の首謀者全員に京都へお詫び行脚させてやると、出雲へ行くと言う。



第三十一話見開きカラー(『花とゆめ』2009年21号)


第三十四話と扉カラー(24号)


第三十六話扉カラー(2010年3号)



お薦め度:★★★★☆
女神のような子である奈々生が、名実共に神様になっていく!
とにかく大好きな漫画なのでこちらの記事も併せて読んで頂ければ幸いです。



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