アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

コミックスの送料は誰が払ってるの?

2009-05-24 | Weblog
 


素朴な疑問です。もちろん店が払ってるんでしょうが。
先々月から、楽天ブックスが「本一冊でも送料無料」という、1,500円未満の注文でも送料のかからないキャンペーンをやってます。時々やっていますが、今回は同時にポイント5倍キャンペーン中です。

amazonでも楽天でも大抵、ネット書店は1,500円以上の注文から送料が無料になるんですが(これもこれで不思議)、今楽天ブックスで漫画を買うと420円の単行本一冊のみの注文でも送料無料です。
もちろんコミックス1~2冊の小さい荷物は送料の極端に安いクロネコヤマトの「メール便」での発送になるんですが(ただし翌日に届く速達のメール便)、メール便で送ることのできないB5サイズなどの大きな雑誌も送料無料なんですよ。
上の添付画像は税込500円(本体価格476円)の「別冊 花とゆめ」先月号の物です。もちろん画像にある通り送料無料。この5月号を私は先々月に楽天ブックスで送料無料で購入したんですが、メール便ではなく宅配便で届きました。これをやってると楽天ブックスは赤字になると思うんですがどうなんだろう? 競合相手のamazonから顧客を奪うのが目的なら「初回のみ送料無料」とかでもいいような。

更に、「ポイントボックス」を経由した楽天での買い物では「ポイントボックスのポイント」と「楽天市場のポイント」との二重のポイントが貯まります。
おこづかいがドンドンたまる”おトク貯金箱”ポイントボックス

税抜き476円の「別冊 花とゆめ」をこの方法で購入すると、まず1ポイント1円で使用できる「楽天スーパーポイント」が4+16ポイント=20円付き(仮ポイントとして付与され20日後に使用可能)、更に「ポイントボックス」のポイントが94ポイント=9円40銭(2%)付くので、結果として476円の雑誌を446円60銭で購入することになります。購入した商品のレビューを楽天のサイトに書いて画像もUPすると更に3ポイントもらえるので最終的には443円60銭になります。約7%OFFです。
私は本屋でバイトしたことがあるんですが、確か本の利益率は20%程度だったと記憶してます。正確には22%のようですが、バイトしていた頃はどんなに高い本でも一割引きで買うことができました。5,000円の本を一割引きの4,500円で買っても店には600円の利益が発生していたはずです。学校の生協でも本は一割引きだったので、10%の値引きなら書店は成り立つようです。

例えば今楽天ブックスで新書サイズの400円のコミックスを一冊購入すると、仕入れ原価が312円、購入した客がポイントとして得る額が31円で、クロネコメール便の送料が57円未満なら1円以上の利益が発生します。実際には客は税込420円を支払うわけですが、20円の消費税分は当然店側には入りません。更にこれが誰かのアフィリエイトブログを経由しての購入だと、ブログ主に1%の4円が還元され、楽天ブックスの取り分は更に下がって53円です。
しかしサイズの大きい雑誌はメール便での発送ができず、必ず宅配便発送になってしまうので、一冊476円の「別冊 花とゆめ」を単品で注文すると仕入れ値が371円28銭、楽天スーパーポイントとして23円還元され、ポイントボックスのポイントとして9円40銭還元され、誰かのアフィリエイト口座に4円入ります。従って税込500円の雑誌が一冊売れても楽天ブックスに入るお金はそこから消費税24円・仕入れ値371円28銭・ポイント還元分32円40銭と誰かのアフィリエイト報酬4円を差し引いた68円32銭です。宅配便の送料と梱包費を併せた額が68円未満というのはあり得るんでしょうか?
楽天ブックスの所在地は埼玉県なので、関東地方や近県に発送する分には68円で済むのかもしれないけど、北海道や沖縄、小笠原諸島から注文しても送料無料です。梱包には最低でも1円はかかってるはずです。梱包用の段ボールは再生紙ですが、同封されている納品書兼領収書に印字する費用が発生するので、この紙と段ボールで1円はかかります。「別冊 花とゆめ」一冊は26.5×18×3cmなのでこれを梱包するには1000平方cm以上の段ボールが必要です。

一応、配送料の面で考えられるのはクロネコヤマトの「大口利用者」に対する大幅な値引き。私達一般人がコンビニなどで宅配便を出すと最低でも600円はかかりますが、新刊発売日に集中して大量の宅配便を差し出してくれるネット書店に対しては大幅な優遇がされていると想像できます。年に数回しか宅配便を差し出さない一般人と、日に何万何十万件と発送するネットショップとでは当然その扱いも違うでしょうね。
クロネコのメール便は一通80円からで速達にすると+100円ですが、これに関しても相当な割引きが適用されていることでしょう。「人件費」という面から見ると、宅配便もメール便もそう大差ないような気もします。郵便はがきなんて隣の市に出そうが北海道から沖縄へ出そうが一律50円ですからね。

楽天スーパーポイントの残高があれば、全額ポイント決算にして1円も支払わずに漫画が買えますが、その場合でもポイントはきちんと付与されます(ただしカードのマイルは貯まらない)。
私が一冊500円の「別冊 花とゆめ」を楽天ブックスで購入すると、店の利益は68円32銭から宅配便送料を差し引いた額です。それでも採算は採れてるんでしょうね。
日本郵便のサイトに計算表があるんですが、150グラムの定形外郵便物を1万通同時に差し出し、地域ごとに区分けしておくと200万円が120万円と、4割引きです。


最近、障害者団体向け郵便料金割引制度を悪用した郵便法違反事件が起きましたが、制度を悪用したベスト電器は214万通のダイレクトメールを一通8円で送付していましたね。他にもセシールが制度の不正利用で2287万円の支払いを免れていたり。この手の犯罪はまた別の話ですが。


マクロミルへ登録
【マクロミル】アンケート会員募集中!謝礼ポイント有


↓送料はどうやって捻出してるの?
にほんブログ村 漫画ブログへにほんブログ村
にほんブログ村 トラコミュ 楽天 ショッピングへ楽天 ショッピング
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『星は歌う』第5巻/高屋奈月 | トップ | 『超人ロック ニルヴァーナ』... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Jing*3)
2009-05-24 23:10:47
確かに不思議だ…。
\1,500以上の本は送料無料、というのでもちょっと不思議なのに。

そんな私はAmazonのヘビーユーザーです(笑
一ヶ月\25,000くらい、仕事の本も遊びの本も合わせて買ってます(笑
返信する
気になって仕方ない (Wrlz)
2009-05-24 23:48:08
>Jing*3様

改めて計算してみると、不思議でしかたないんですよ。
どうやって利益上げてるんだろう…。

Amazonの段ボールって無駄にかさばりますよね(笑)
返信する
オトナのセカイ。 (zakuro)
2009-06-05 01:36:20
今日、仕事先の打ち合わせ&会食でした。
相手方は運輸関係で、そのうちのひとりは日本全国の中で、かなりのシェアを持つ出版専門物流の会社の社長さん。
つまり、ネット系a社も含め、物流センターから、全国のコンビニや本屋さんに週刊誌や漫画本、単行本などを輸送しています。
仲も良いのでここぞとばかり、Wrlzさんの疑問をぶつけてみました。

「それってさ、B to Cの話でしょ?」
そうです、そこでの送料のこと。
「基本的に分母が大きくなると、そこには『必然的に』配送が必要になるから、カスタマーはおまけみたいなもの。B to B(企業間取引)が基本だから、成立するんだよ」
一般的宅配金額は、B to C(カスタマー対称)。つまりそこでのコストはユーザーが全額負担。B to Bだと、一小口は何円単位。一小口で計算したら送料には関係ないくらいだそうです。それに一般カスタマー分を便乗させている。
「それって長い目で見たら、損失にはならないの?」今やどこでも企業は、少しでも利益にしたいじゃないですか。
「でもね、a社も含めて、一小口が数百円で収まるエンドユーザーもあまりいないんだよ」
ネットで買い物する時、本だけじゃなく、服買ったり、小物やCDを一緒に買ったりするケースが多い。a社でも、すでにチェックしたものが次にアクセスしたら、その関連をおススメされますよね。
完璧なマーケティングの中で計算されているそうです。
つまり、数百円のモノに関しては……。Wrlzさんのこのたびの送料は、誰かの買い物に乗っかっているということになるんですね。
充分に利益は出るそうです。

追伸/ちなみに。
ポイントカードってあるじゃないですか。家電販売店とか、Tカードとか。ポイント、1Pで、1円みたいな還元、みたいな。
あれって、決算書の損益貸借書では「お客様からの借金(借り入れ)」扱いなんですって。
つまり。いくらポイントをつけても、借金扱いなので、税制上では税金がかからない。
節税対策扱いなんですって。
ポイントつければつけるほど、税金払わなくていい仕組みらしいです。
うーむ。

返信する
B to C (Wrlz)
2009-06-05 06:15:27
>zakuro様

すごい!
長年疑問に思っていたんですが、おかげですごくスッキリしました! ありがとうございます。
一見、得をしているように見えて、実は完璧なマーケティングの中で買い物をしていたんですね。
数百円の買い物で送料無料の場合、誰かの買い物に乗っかっていたとは…!

確かに大手のamazon.co.jpをはじめ、自分が以前購入した商品や既に持っている商品を元におすすめ商品が画面に表示されたりして、一回の買い物がピッタリ1,500円で収まることはまずありません。楽天ブックスの「1冊でも送料無料」キャンペーンにしても本当に漫画一冊の買い物で済ませたことは1回か2回で、いつも全然関係ないCDやDVDも一緒に注文して、結局何千円も買い物していることがほどんどです。

ポイントが「客からの借金」として扱われているというのは完全に盲点でした。
私は楽天のポイントをかなり貯めていて、一度の買い物で何百円分もポイント使用することがあるんですが、あれは店からしたら単に「貸した金を返してもらった」というだけのことだったんですね(笑)
正に「オトナのセカイ」。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。