『ノノノノ』第8巻/岡本倫

　

……
お兄ちゃんがしゃべった？
はじめて私に−−
飛べって言ってくれた−−−

20メートルの差を縮めなければノノは皇帝に勝てないという二本目のジャンプ。目の前に現れた兄の亡霊が、実は今までノノに危険を教えるために現れていたということが明らかに。
4段も下げられたゲートから、105.5メートル飛ぶノノ。言葉を失う観衆。ノノが女の子だと知らないふりをしている岸谷がどさくさ紛れに「すごいぞ野々宮!!」と抱き付く。エロい(笑)


野々宮をアシストするために、作り話で皇帝にプレッシャーをかける天津。今まで天津の周りの連中は「オリンピックに出ることが目標」という奴ばかりだった。オリンピックは過程に過ぎない、「金メダルを獲るんだ」と、同じ夢を見てる奴に会うのは初めてだった。
皇帝がHS(ヒルサイズ)を超える。負けたと思い泣き崩れ、興梠(コウロギ)にずっと大きなうそをついていたと打ち明けようとしたその時、大失敗をしたと逆上する皇帝。着地の時に手を付いた皇帝は大きく減点され、発表された順位で皇帝の上にいたノノ！

そしてインターハイで優勝できなければジャンプをやめると、政治家の親と約束している皇帝。
「ジャンプはもうあきらめました　政治家を継ぎます」。
父は息子にジャンプ選手としてのお前は凡百(ぼんぴゃく)だったが、大臣の長男という立場は決して凡百ではないと言う。翌日から練習に現れなくなる皇帝。

雪の中、ジャンプをやめてほしくないと皇帝を探しに行くノノ。こんな物は形見の板でもなんでもないと、ペンダントを崖下に投げ捨てる皇帝。
ここでノノが「ノリコさん」になって皇帝を励ますという展開にはなりませんでしたね(笑)

皇帝の嘘と強がりを知ってしまったノノは、吹雪の中、皇帝の形見の板を捜し、寒さで倒れてしまう。


風邪で寝込むノノを見舞いに来た岸谷は、天津が全日本に招聘(しょうへい)され、皇帝が繰り上がってインターハイ出場になると報せる。安心してスッと眠ってしまうノノ、はだけるパジャマ。
「乳首を見たか見てないか…　この差は果てしなく大きいぞ!!」と魔の手が迫る(笑)
一度は思いとどまるが、コウロギに自分が体に触るのを嫌がるから着替えさせてくれと言われ、自分の行為を正当化！　けしからんです！(笑)
上半身を完全に脱がせてしまっている状況で部屋に入ってきそうになるコウロギ、生涯最大のジャンプをしてそれを阻む岸谷！　そして岸谷はやっぱり自分は野々宮のことが好きなんだと気付く。

コウロギにはバレてないと安心するノノ、そこに現れる天津。生まれてしまう奇妙な三角関係。
インターハイの前ならしの大会で、前から野々宮が女の子だと知っていたと言う岸谷。キレるノノ！
テストジャンパーという屈辱の扱いで見事に110メートル飛んだ皇帝は、天津から自分が全日本ジュニアに招聘された理由を聞かされる。赫(テラシ)さんが全日本を離脱したからだと。それを聞いた皇帝は、奥信の優勝はなくなったと言う。

え!?
いつも自分が最強だと信じて疑わないあの皇帝が…
気後れしてる…!?
誰なのテラシって!?

お薦め度：★★★☆☆
面白いんですが、少し勢いは衰えてきました。最初の面白さをずっとキープし続けるのは難しい。でも「テラシ」が誰なのかは気になります。
後書きによるとやはりスキーと日常生活を交互に、という構成らしいです。第9巻でのラブコメの巻き返しを期待します。
タイムリーに昨日、高橋大輔がGPファイナル出場を決めたスケートをテレビで見ました。コウロギのフィギュアも描いてほしい。


にほんブログ村

漫画、マンガ、まんが、コミック

青年マンガ

【検索用】ノノノノ　岡本倫　8