〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

「湧く」

2016年09月19日 12時30分36秒 | 川柳
湧きあがる喜び運ぶ金メダル

赤く燃え歓声が湧く外野席

つねお
コメント (1)
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拾い読み備忘録(169)

2016年09月18日 16時48分16秒 | ノンフィクション
 男たちは、大半が妻子ある身だった。世俗的な価値基準を持ち出せば、安定した仕事と家庭を持ち、かなり恵まれた環境にある者も多かった。中には、職業として他人の不審点やウソに目を光らせるべき男たちまでもが含まれていた。しかも美由紀は、でっぷりと肥えた三十代半ばの女で、お世辞にも眉目麗しいなどと評せるようなタイプではなかった。
 なのに男たちはいったいなぜ、美由紀のような女に惹かれ、巨額のカネまで貢ぎ、次々と命を落としていってしまったのか。鳥取という地方都市の寂れ切った歓楽街に漂う太ったホステスに魅せられ、ついには奈落の底へと転げ落ちていったのは、いったいなぜだったのか。
「誘蛾灯 鳥取連続不審死事件」青木理 講談社 2013年
                       富翁
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九段下から白山通りへ

2016年09月17日 08時22分49秒 | 短歌
所要ありて久々に都心へ。十八番のルース麺(右写真)以来かな。
春以降、都心へ出るのが次第に億劫になりました。
人の数の多さのせいか、人ごみに紛れるのが疲れるのか。

亡父曰く「人に酔う」。なるほどな。

人に酔う 川崎田舎の 静けさよ
老人ばかりで 時間はゆったり
安楽
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拾い読み備忘録(168)

2016年09月16日 16時11分00秒 | 俳句
秋風やあれも昔の美少年
荻の葉にひらひら残る暑(あつさ)哉
石仏誰が持たせし艸(くさ)の花
「一茶俳句集」丸山一彦校注 岩波文庫 1990年
富翁
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拾い読み備忘録(167)

2016年09月15日 16時28分43秒 | 評論
本当に鑑賞力のある精神の中では、知覚したものは塊りとなって積みかさなるのではなく、組織となって形をととのえるのである。批評とはこの組織の言葉で書いたもので、それは感受性の展開なのである。また別の方から言うと、拙劣な批評とは情緒の表現にすぎないものだ。
(「完全な批評家」より)
「文芸批評論」T・S・エリオット 岩波文庫 昭和13年
                        富翁
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拾い読み備忘録(166)

2016年09月14日 18時19分53秒 | 俳句
空たかくべんたういたゞく
光あまねく御飯しろく
けふも大空の下でべんたうをひらく
飯のうまさもひとりかみしめて
青空のした秋草のうへけふのべんたうひらく
大空の下にして御飯のひかり
おべんたうをひらく落葉ちりくる
けふのべんたうは岩のうへにて
(「放浪行乞 山頭火百二十句」金子兜太 集英社文庫 1992年)より
                            富翁
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秋雨、蕭蕭

2016年09月13日 11時58分07秒 | 川柳
やや蒸し暑い。
涼しくなるにつけ、腰のあたりがあやしくなます。
困ったなあ。

秋に入り 身体はぎくしゃく 歳ですな
安楽
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初秋の候??

2016年09月12日 14時16分34秒 | 川柳
夏が終わりそう。とても早い気がします。
残暑が10月までだというのに、この低さ。

台風が ご挨拶にと どしどしと
安楽
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晩夏??

2016年09月11日 20時09分06秒 | 川柳
なんと気温が25℃。一気に秋の窓口に来ている??
晩夏と言う言葉は切ないですね。

失恋??

なぜならば 恋を失う 温度なり
熱くなり 覚めてる彼女 去りてゆく
少年は うなだれつつも 微笑んで
安楽
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 拾い読み備忘録(165)

2016年09月11日 19時14分51秒 | 小説
「しかし先生、お金がなければ矢つ張り貧乏です」
「君、貧乏と云ふものを、さう手軽に考えてはいかん。貧乏と云ふのは、立派な一つの身分だ。君如き輩が差し当りのお金に窮したからと云つて、すぐに貧乏人面をしようと云ふのは、分を知らざるの甚だしいものだ」
「へえ、いけませんですかな」
「金がないと云ふだけぢやないか」
「さうなのです」
「金がなくたつて、金持は金持だ」
「解りませんな」
「貧乏人が金を持つたつて、貧乏人は貧乏人だ」
「はあ」
「貧乏人がお金を持つてゐると云ふだけの事だ。金持顔をしたつて、だれも相手にしない」
「贋作 吾輩ハ猫デアル」内田百閒 六興出版 昭和55年
                        富翁
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残暑、厳しく

2016年09月10日 10時52分15秒 | 川柳
今朝8時前に洗濯物を干していたら、金棒がめちゃくちゃ熱かった。
日差しが強いですねえ。

残暑の歩 てくてくてくて 決死です
安楽
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拾い読み備忘録(164)

2016年09月09日 17時57分38秒 | エッセイ
「秋」の音が「飽き」に通ずるということから、古くから男女の情がさめていくことに「秋」の凋落の感じをダブらせて表現することが多かった。平清盛ははじめ白拍子の妓王を寵愛していたが、仏御前の出現によって情を移し、妓王を追放してしまう。その時妓王が障子に書き残した歌は「萌えいづるも枯るるも同じ野辺の草いづれか秋にあはではつべき」だった。「あなたも同じ運命なのよ」という警告の意をこめたもので、平家物語の中でも女心の悲しさを感じさせる一コマである。・・・・・
「ことばの歳時記」金田一春彦 新潮文庫 昭和48年
                      富翁
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拾い読み備忘録(163)

2016年09月08日 16時25分52秒 | エッセイ
野分(のわき)
 今どき、野分などというと、なかなか気取ってきこえる。台風と言えば、そのものズバリだからである。
 のわきとものわけとも言う。今の台風より、やや広い意味を持つだろう。台風が通過したところだけでなく、それた地方でも、その余波をこうむって強い風が吹くから、それもやはり野分である。
 昔の人は台風を前以て観測することなどできなかったから、秋の突風と感じたであろう。・・・・・・
 荒れ荒れて末は海行く野分かな          窪田猿雖
 奈良坂の蔦狂ほしき野分かな           阿波野青畝
「言葉の歳時記」山本健吉 文藝春秋 昭和55年
                    富翁
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本日、娘と会食

2016年09月07日 11時17分55秒 | 川柳
二年ぶりということになりますか。
遠いカナダで奮闘している。今度はいつ帰って来ることやら

愛娘 いつのまにやら いい女?
安楽
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拾い読み備忘録(162)

2016年09月07日 09時57分50秒 | エッセイ
 秋風の吹けども青し栗のいが      芭蕉
金風(きんぷう)ともよばれる秋風は、西から吹いてくるといわれる。しかし、東京にいると西も東もあったものではなく、涼しい風が吹いてくれば、オヤ秋風だな、と感ずるくらいのものだ。
・・・・・・・・・
「ことばの歳時記」金田一春彦 新潮文庫 昭和48年
                      富翁
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