ひとりごと

暖かい家族と木に囲まれた暮らしづくり。

22014.6 vol.107  桂離宮

2014-06-11 10:56:02 | 日記
 私は想像の翼を広げて、桂離宮の月夜の月見台に舞い降りてみました。
満月の月が中空にさしかかり、しっかりと水を湛えた池面に月が美しく映えています。
桂離宮の古書院から池に付き出るように作られている竹すのこの月見台で、
私は一杯やっています。念の為に実現可能かどうか桂離宮の説明をしてくれている
宮内庁の係員の方に聞いてみました。「こんな事って可能でしょうか」
「今では皇室の方でも難しいのではありませんか」と言われ、私は静かに想像の翼
をしまったのでありました。
桂離宮を係員の方に案内してもらっている途中、書院群の脇に妙に堂々と高く
そびえるクリスマスツリーの様な樅の木が立っているのが目にはいりました。
あの樅の木は、創建当時の三百数十年前の人々が、あの様な姿を想像して植えた
のか、それともいずれの時にか誰かがなにげなく植えた樅の木の小さな苗木が、
あの様に翼を広げるような枝ぶりの大木になってしまったのか、私はその事が
気になってしょうがありませんでした。
私の様な者を桂離宮に連れて行ってくれた建築士会の皆様ありがとうございました。
尚、桂離宮参観には、宮内庁へ事前の申込が必要ですが、参観は無料です。
又、約1時間位係員の方が説明付きで案内してくれます。



【木材の豆知識 No.56】
竹のものさし
竹は月見台のすのこ、茶道具の茶筅、茶杓などにも使用されますが、
一番身近な物はものさしだと思います。
竹のものさしは、経年変化が少なく特に縦方向の伸び縮みが小さいので
利用されているそうです。
なにげなく利用している竹のものさし、意外と優れものです。