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たたらに出会いに行こう 「菅谷たたら山内」 in島根県 雲南市吉田

2015年11月03日 00時00分00秒 | 歴史的建造物

たたらに出会いに行こう 「菅谷たたら山内」

-重要有形民族文化財-

島根県 雲南市吉田

 

菅谷たたら山内は、「たたら師」たちの集落であり、

特殊な職業集団を形成して定着しました。

日本で唯一、その面影を偲ぶことができる場所であり、

和鉄を支えた人々の暮らしと生業を伝えています。

菅谷高殿は

1751年から170年間の長きにわたり操業が続けられましたが、

大正10年、その火が消され、

幾世代もの間、鉄を沸かし続けた菅谷たたらは静かな眠りにつきました。

製鉄施設と職能集団の居住空間を総称して「山内」といいます。

鉄の歴史村パンフレットより

 

「たたら」とは

日本古来の砂鉄製錬炉のこと。

また、風を送るふいごを踏鞴と書いて「たたら」と呼び,

製錬炉,ふいごを備えた建物全体を「たたら」といい,

高殿と書いた

 

 

桂(かつら)の木

水分を多く含んだ木で

たたらには必ず植えられていたようです

この木の紅葉は相当早いようだ

 

菅谷高殿

(この建物の中で鉄は造られていました)

村下・・・工場長のこと

 

 

訪れたときはもみじの紅葉がきれいでした

 

桂(かつら)

 

鉄穴流し(かんなながし)

砂鉄を含んだ山土を水路に流して沈殿した砂鉄を取る方法

 

 

 

見えるところは中央にある

左右にある天秤山(鞴)(炉に空気を送るてんびんふいご

大切なのは地下構造(地下4mもある)

水分が上がってくると爆発するので

少し敷いては木炭を燃やし、たたき閉めて水分を除去

また敷いては燃やし、たたき・・・を繰り返し 作っていったもの

 

額の置いている風呂のようなものが炉です

木炭を入れて燃やし、左右の鞴(ふいご)で風を送り(高温1400から500度)にする

鋼はこの炉の底にたまる

最後に炉を壊して鋼を取り出す

年間60回程度 鉄を造っていたようです。

 

 

炉の上部

火が立ち上がるので高く造られています

 

鞴(ふいご)で風を熾し

細い管を通して炉の底一面に送る

 

底にできた鋼、銑鉄の塊(1.8t

取り出すとすぐ水の中に入れる

 

炉に風を送る鞴(ふいご)

過酷な労働(1時間ごとに人が変わる)

風を送る人を番子と言う

 

 

現在見学の受付になっていますが

旧三軒長屋 (作業員の宿舎、休憩所、村下(今の工場長)の宿舎など)

窓ガラスも100年以上前のものです

 

 

菅原たたら山内 

全体が重要有形民族文化財

順次 保存工事をしています

今回も工事中で、全体は見られませんでした

 

 sugaya_shusei.png

 

補足

奥出雲たたらと刀剣館

全国で唯一

砂鉄から和鋼を量産する奥出雲町横田にある「日刀保たたら」。

ここで生産された玉鋼が、

日本各地の刀匠によって鍛えられ日本美術刀剣となる。

公益財団法人 日本美術刀剣保存協会 ―

 

今日も

 最後までご覧頂きましてありがとうございました。

 明日も皆様のお越しをお待ちしております。