Natural Mystic ~ナチュラルミスティック~

There's a natural mystic blowing through the air

鮭の日

2005-11-11 21:04:14 | 
今日は鮭の日との事。部首の圭をばらすと十一月十一日という解釈だそうだ。
鮭は大好物で中学高校の頃の弁当は母親に頼み極力塩焼きを入れてもらっていたものだ。

数年前、北海道を旅したときのこと。夕暮れどき知床の宇土呂の町(知床オホーツク側の東端の町)で地のものを食おうと定食屋に入った。壁に貼られた品書きを見るもどれがオススメなのかよくわからない。その中に『鮭児定食・時価』というメニューがあった。女将に聞いたところ今日は2,000円で出せるという。私は旅先でケチることはしない。とりあえず注文してみた。厚切りの焼き鮭が2切れが皿に乗せられ出された。女将の説明だと手前が鮭児で奥がメヂカ(目近)といった。



詳しい説明を聞くと
メジカ(またはメヂカ)は秋の鮭漁で獲れる。
名前の由来は眼が近くに寄っているため「目近」。
種類は、シロザケ(秋味)。
定置網で1千尾に一匹程度の割合で獲れる。

鮭児(けいじ)
アムール川(黒竜江)系は日本近海やカムチャツカ半島(日本の鮭はベーリング海を回遊)を回遊する夏サケ(7、8月に遡上するシロザケ)。
11月上旬から中旬にかけて主に知床から網走付近でとれる脂ののった若いシロザケ。
1万尾に1~2匹の割合でしか獲れない。

とのことだった。

しかし、この2種類を食ったところ今ひとつ味の違いがわからない。確かにうまいがそこらのスーパーで売っているちょっと高価な鮭とあまり変わらない気がした。
それに伴い疑問が湧き上がる。なんでこんな貴重な魚が定食になっているのか?しかも、秋から冬にかけて捕れるのに私が行ったのは7月下旬である。
ふと考え、にっこり笑いながら女将に言った。
「珍しい鮭だからもし、まだ残ってるなら魚を見せて貰えますか?」
女将はあっさり
「良いですよ。ちょっと待ってて下さいね。」
といい、板場へ入るとトレーに乗った鮭を2尾持ってきてくれた。

【手前がメヂカ・奥が鮭児】

なんと、切り身の跡がないそのままの姿の2尾だった。そんな貴重な魚が何故1尾ずつこの時期に残っているのか。少なくとも私の食った片方が鮭児だとするならこの店には8ヶ月もの間定食で出せる程それが冷凍保存されているということである。あり得ない話である。目の前にあるこの鮭は本物のメヂカ・鮭児だとしても、確信は持てないが私が食った鮭はおそらく普通の鮭だったのだろう。まあ、笑い話のネタを得たこととして複雑な心境を抑え代金を払った。

まさに、まんまと一杯食わされた話である。

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2 コメント

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それもまたよし。 (CoccoChan)
2005-11-14 13:07:08
「珍しい鮭だからもし・・・」という問いかけ方が大滝秀治を彷彿されてよろしい。
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オオタキヒデジ (JA1RVL/1)
2005-11-14 17:31:22
『南アルプスの天然水』『キンチョウ』幅広い芸風がいいですなぁ。

主演:菅原文太『獅子の時代』の名脇役でした。
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