アメリカニューヨークへと向かうため、手荷物検査などにかなりの時間がかかりそうだったので、早めに飛行場に到着しました。
案の定NY行きは、2時間半も前からボーディングゲートへ向かうようにアナウンスされていました。通常はだいたい30分前だと思うので異常な早さですよね。
私たちも荷物を預け早々にゲートに向かうことにしました。手荷物は最小限にとどめ、通常は化粧品などの液体類は、バックパックの中で漏れる可能性があるので手荷物にしていましたが、スプレー類、液体、ジェルまでもが全て持ち込めないということだったので、ほとんどを仕方なくバックに詰め込みました。
EU圏最後だったため、税関を通ろうとしたところ、何やら質問してきました。
「ヨーロッパはいつから入ったか?」とのこと。正直に答えると、
「どこの国に行ったか?」「たくさんです」「だから具体的にどこの国?」「その国は何日いた?」と続きました。
何やら雲行きが怪しくなってきました。たまに質問されることは有っても、こんなにしつこく質問されることはありません。
なんと、通常EU圏内は合計で3ヶ月しか滞在することが出来ないらしく、私たちは約4ヶ月も滞在してしまっていたので、足止めされてしまったことがわかりました。
「1カ国3ヶ月だと思っていた」などと技とらしく言い訳してみましたが、通過させてもらえず、結局別室へ連れて行かれる羽目に。
この先どのようなお咎めがあるのかもわからなかったものの、すでに滞在しちゃったものを元に戻すことも出来るわけがないし、どうにもならないよ、と開き直ってしばらく待っていました。
すると、先ほどの係官がやってきて何やら言っていました。本当ならば○○しなきゃいけないところだが、今回だけは俺が多めに見てやる。でも、今後半年間はEU圏に来るな、入国できないぞ。わかったな。わかったらさっさと行け、俺が通してやるから・・・・」と、その係官の大意張りぶりが滑稽で滑稽で、ここで笑っちゃいけないのはわかってるんだけど、おかしくて肩震わせながら、「ホントにありがとう」とそそくさゲートへと向かった私たちであります。
こんなところもフィンランド人の愛すべきところなのだと確信しました。
あの分厚い胸板をこれでもかぁ、と言わんばかりに大きく広げ、「さぁ早く行け~~この俺がぁ~。。。」と促すあの態度、本当にかわいいったらありゃしない。
半年は我慢するけどまた来ちゃうよん。(大体もうお金ないけど。)って言ってあげたかったわ。
そうして私たちはなんとかお咎めなく、無事税関を通過しゲートに到着したのですが、またここでボディチェックと、最小限にした持ち物検査が待ち受けていました。
ボディチェックは、探知機がなろうがならまいが女性も男性も、頭のてっぺんから全て触られます。
手荷物は全てのものをかばんからいったん出し、一つずつ係員が手に取り確認します。本の間から、小さなポーチの中、口紅の中身まで全部で、それを一人一人行うので、ものすごい時間がかかるのです。
これは本当に徹底していて、未開封のヨーグルトや飲みかけの水、ヘアジェル、シャンプーなども全て没収されます。
私もバックに入れ忘れていた、携帯用便座除菌スプレーを没収されてしまいました。
まだこの先使うのにぃ。
まあみんな安全に旅するためには仕方ないと、誰一人文句言う人もなく、たんたんと速やかに行われていました。
しかし当然定刻通りには出発できず、30分ほど遅れることになってしまいましたが。
約8時間のフライトはラッキーなことに、この旅2度目のビジネスクラスを割り当ててもらえ、快適なこと申し分なくゆったりと過ごすことが出来ました。さすがに違うよね。ほぼ180度のフルフラットシートで、横になりながら「県庁の星」も見ることが出来たし、最高でした。
今回のフィンエアーでは、このビジネスクラスに乗っていた人ほとんどが、たぶん私たちと同じようにエコノミー料金で乗っていた人たちと思うのですが、今後ビジネスクラスを近い将来使ってもらえそうな比較的若い世代の人に割り当てたのでは?と思えるほど、同世代の人が多いように感じました。これもフィンエアーの戦略でしょうかねぇ?
何はともあれ、ラッキーなことこの上なかったのであります。
こうして私たちは無事JFK空港に到着し、入国審査も通過し、空港そばの宿にシャトルバスで向かったのであります。