2泊3日のウユニツアーを終え、車は夕方5時にウユニの街へ戻ってきました。
今夜11時30分発のオルーロ行きの電車の切符を、ツアー会社のファティーマに買っておいてくれるように頼んでいました。
間違いなく買っておくように、と言っておいたものの、チケットを見るまでは安心できず、オフィスに戻るなり確認するつもりでいました。
しかし、彼女はオフィスにおらず、オフィスに鍵もかかっていたため、とりあえず3日間シャワーを浴びることが出来なかったので、ほんの6時間くらいの滞在となるのは承知で、以前泊ったホテルに再チェックインしました。
一息ついた後、私はすぐにシャワーを浴び、その間夫は再度オフィスに出向きました。
しかもまだ彼女は戻っておらず、万が一取り忘れていることを考え、駅に行って切符がまだ買えるかどうか聞きに行ったそうです。すると駅に彼女ファティーマはおり、「早く電車に乗って!」と言われたそうのです。
何のことかさっぱりわからずいると、電車の出発時刻がどうやら6時間も早まったとのこと。
私がまだシャワーを浴びているし、もう間に合わないと思い、
「じゃあ明日に変更する」
と言うと、「明日は無い、早く乗って!」。
「えっ~じゃあ、ホテルに行って荷物持ってくるから、預けてるバックをオフィスから持ってきて!」と伝えたそうです。
すぐに夫はホテルに戻ってきて、シャワーから出たばかりの私に
「電車の時間が早まってもう出るらしい。早く用意して!」と言うのです。
大慌てで着替え、髪もびしょびしょぼさぼさのまま、靴下も履かずにすぐに荷物をまとめ、駅に向かいました。
ホテルの受付のおじさんもこれには驚いていて、事情を言うとあきれていました。
そして、駅にはファティーマがおり
「預けてる荷物は、持ってきた?」と確認すると、
「荷物は何も問題ない、早く乗って!」とのこと。
彼女を信用して荷物車両をすぐ確認しなかったものの、切符を受け取り記された席に乗り込みました。
こうして電車はすぐに出発し、事なきを終え出発できたと思っていたのですが、やはり預けた荷物が心配で、車掌さんに頼んですぐに荷物車両を見させてもらうことにしました。
なんとこの車掌さん、先日同じエクスプレスで助けてもらったときと同じ車掌さんだったのです。あの時はほんとにありがとう、と挨拶したのもつかの間、荷物を確認すると、なんとファティーマに預けておいた荷物が積んでいないのです。
やられた~唖然としましたが、きちんと確認もせずに乗り込んだ私たちにも責任はあるのです。そう、外国ではたいていのことは自己責任となることはわかっていたはずなのに。
せっかく何とか間に合って乗れたのに、終着駅オルーロまで停車駅は無いとのこと。ウユニに向かう電車は今夜の11時にオルーロを出て、次の便は明後日発らしいのです。
事のなり行きを、同乗していた英語が話せる現地の女性に通訳してもらい、理解してくれた車掌さん。しばらくすると、私たちの席にやってきて、
「リオモレートの駅で降りて、今夜ウユニへ向かう電車に乗れるように手配してあげるから、それでウユニへ戻ったらどうか?」
と、言ってくれたのです。
なんと1度ならず2度までも、この車掌さんにお世話になってしまいました。
しかも、このエクスプレス号、日本で言う新幹線みたいな電車で(もっと遅いけどね)、個人のために停車駅でもない駅で止めさせるなんてありえない事では?と思いつつご好意に甘えさせていただくことにしました。
日本人はアミーゴだから!と笑顔で言ってくれた車掌さん。少々びびっていたボリビア人のイメージを100%覆してくれた人となりました。
リオモレートの駅で3時間ほど待ち合わせることとなったものの、ウユニへ引き返す電車にもスムーズに乗ることができ、しかも1等の席に案内してもらい、無事夜中の3時にウユニの駅に帰り着くことができました。
このおかげで、明日の夜の便でまた折り返しオルーロへ向かう電車に乗ることが出来ます。ほんとにエクスプレス号の車掌さんありがとう!
因みに夜中に3時に、すでに満室となってしまっていたウユニのホテルのおじさんにも、事情を説明すると、寒い駅で夜を明かすのは忍びないと、清掃が完璧じゃないけど、その部屋でよければ朝まで使って少し休んだらどうか、と無料で部屋を用意してくれました。
私たちはこの何日間か、ボリビア人にどれだけお世話になっているか!ありがとう皆さん、ボリビア滞在まだ5日間。もう大好きな国のひとつになりました。心温かい人たちに感謝の気持ちでいっぱいです。