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高樹のぶ子のSIAブログ

2009年11月16日 / スタッフより

SIA Short Stories 8 「唐辛子姉妹」を掲載開始しました

スタッフよりお知らせです。

本日より SIA Short Stories 8 「唐辛子姉妹」を掲載開始しました。
今回は、韓国の物語です。

是非ご覧下さい!


SIA Short Stories
http://blog.goo.ne.jp/info/websia/shortstories.html

コメント ( 20 ) | Trackback ( 0 )

« マイマイ立て... マイマイ新子... »

ブログ主の人格、活動、作品を貶めるコメントはご遠慮ください。
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コメント
 
 
 
Hotな感覚 (高樹のぶ子)
2009-11-16 12:41:37
唐辛子のカプサイシンが作り出す「辛い」という味は、正確には味覚ではないのだそうです。

このHotな感覚は、脳が受ける刺激としては、ある種の「痛み」なのだそうです。「甘い」「塩からい」「酸っぱい」などとは、まさにひと味違うらしいのです。

だから病みつきになる?
病みつきになるのは、ですから舌ではなくて、脳なんですね。

痛みが快になり病みつきになる。
唐辛子も深い~~

お喋りは、どうぞこちらで・・ご自由に・・
 
 
 
さまざまな味わい (本と旅の世界)
2009-11-16 15:30:16
唐辛子姉妹の想念と現実。秀吉と大阪。確と味わいおり候。

話は変わりますが、今日は、「まど みちお」さんの100歳のお誕生日です。

まどさんは、現在の山口県周南市に生まれた方。
おめでとうございます!
多くの方が小学校国語教科書で、まどさんの詩や童謡にであったことでしょう!
関連は、名前リンク「本と旅の世界」にて、です。

「唐辛子姉妹」一味違って良かったですよ!

    のあ・いちい記
 
 
 
紅子さん、あらためて、今日は (クッカバラ)
2009-11-16 21:29:19
紅子さんへの別れの手紙、拝読しました。

奇妙な感覚です。

何時の頃か、一介の読者である私が『紅子』と言うのに反し、高樹先生は『紅子さん』と『さん』づけで呼ばれていらっしゃると気がつきました。

なるほど、寧波での彼女の今後を、もう知りたくない、と突き放し、彼女のその後を読者に預けてしまう不敵さ!

こうなったら、上海でも寧波でも、実在の人間を余所に、架空の人物である『紅子』が生き生きと闊歩してしまう。何と言う、その奇妙さ。読者の私は、むしろ、紅子さん、あらためて、今日はです。

『人間は恋情などのためには死なないもので、ただ苦しむだけです。』
しんみりと心の襞に浸透していく言葉。

『したたかに、我が儘に、欲望に正直に、そして時には愚かに可愛く、異国で生きていってください。』
何だか、勝手ながら、紅子さんへのメッセージが、恐れ多くも、私個人への強力なメッセージの様に思われてなりません。
ありがたく頂戴いたします。熱い1年と1ヶ月、大変ありがとうございました。
 
 
 
唐辛子姉妹の落ち (浜田英季)
2009-11-16 23:02:59
この物語の落ち、「消化不良でそっくりカタチを残した生人参・・」のくだりを読んだ時、腹を抱えて笑いました。と同時昔、ペルーのリマで(通称)「猿のちんちん」という青い唐辛子を食べた時の「苦い」を思い出しました。僅か小指ほどの「猿のちんちん」を一本食した数分後、身体全体に悪寒が走り、頭も痛くなり、丸一日間、口の感覚が麻痺したことを思い出しました。あとで現地の人に聞いたら、「君は辛いものがスキなんだね。普通はほんの少しだけかじるものだよ」と笑われました。「唐辛子姉妹」は先生のユーモラスな部分が垣間見られる素敵な短編でした。ふるさとでの舞台挨拶、本当にお疲れ様でした。またお会いできる日を楽しみにしています。今度はツーショットの写真をお願いします。くれぐれも健康に留意してくださいね。
 
 
 
小説を読む (木蓮)
2009-11-17 02:44:16
唐辛子姉妹読み終えて。改めて、小説を読む意味について考えました。
「読了後しばらくして沈潜する何かオリのようなもの、そのオリが何ものなのかということについて語りあいたい」と、教養深く、控えめで、潤いある美しい人が、そう語りました。
読者という受け身な立場ながら、次世代へ受け継いでいく責任の一端を、真摯に読むことでも担えるのなら、喜んでいたしましょう。

先のコメント「責任を感じて欲しい」というのは、決して追及とか、責めを負わせるものではなく、戦後という同時代を、戦前戦中世代と一緒に生きた世代として、総括して、また次の世代に引き継いでほしい、という信頼に基づいた思いを述べたものです。
ただ少しばかり、闘争について語る団塊世代の言動から、大山鳴動してねずみ一匹、そのねずみにも逃げられっちゃった、という印象はありました。すみません。

次次々回読書会に、日米安保見直しが暗にささやかれる昨今、何らかの示唆に富むものとなるかもと三島作品を推す声に納得しながら、読みこんで「唐辛子姉妹」を対抗馬(?)に推薦してみようと、そんな気になっています。

こちらに寄せられる感想も楽しみです。


 
 
 
Unknown (Unknown)
2009-11-17 11:08:58
クッカバラさん
貴方もきっと紅子さんの一人です・・

木蓮さん
韓国の「恨」は重いです。パクさんの短編も重いので、文芸誌を読んだ人が沈み込まないように、大阪のおばちゃんを登場させました。このおばちゃんたちが、今の日本の韓国に対する現実です。赤い唐辛子は、秀吉が韓国に持ち込んだそうです。それ以前のキムチは赤く無かった。

浜田さん
唐辛子姉妹を読んで、笑ってもらえて本望です。笑いのあと、片方の腹がちょっと痛むくらいが、理想的なカプサイシン効果ですね。カムザンミラ。
 
 
 
名前 (高樹のぶ子)
2009-11-17 11:09:53
上記のコメント、高樹のぶ子です。
 
 
 
貶める? (Unknown)
2009-11-17 16:01:02
貶められたのは、日本経済新聞の品位と、読者ですよ。
 
 
 
唐辛子姉妹 (satoko)
2009-11-17 22:07:12
唐辛子の歴史もキムチの歴史も、韓国という土壌があったから
熟成したのですね。夫ではない他の男の子どもを身ごもった若妻の話など、興味深く読みました。恨を残して若妻は身投げをする。

唐辛子は、日本から韓国の土地に渡ってから、辛くなったと、ガイドさんが、言ってました。韓国の唐辛子を日本に植えると、辛さがなくなるんだとか? 信憑性はいかに?

とにかく、旅行中唐辛子料理の連続でしたが、最後の日など、
これでキムチをお別れだと思うと、何だか寂しい気持になったものです。美味しいというより、韓国そのものなんですね。

しかし、韓国から帰ってちょうど一ヶ月、
お土産で買ったキムチは冷蔵庫の中に入ったまま全然減りません。
不思議な感覚です。

今一度韓国、という思いです。唐辛子姉妹に会いに。



 
 
 
土壌 (夢の中へ)
2009-11-17 23:10:46
satoko様の「唐辛子の歴史もキムチの歴史も、韓国という土壌があったから熟成したのですね。」全く同感です。
韓国の唐辛子を日本に植えると、辛さがなくなるかどうか分かりませんが、おそらく違った辛さになるのではと思います。
植物に含まれるミネラルでどこの産地か特定できるほど土壌や水、気候の影響を大きく受けるようです。
(日本で成功した紅子さんも、上海という土地で日本と違ったミネラルを摂取して、どのように成長していくのか楽しみと恐る恐るコメントした4月が懐かしいです。)
「唐」辛子(中南米原産)という名称の通り、海外からもたらされたものが、その土地その土地に適応して独自性を獲得していったのでしょうね。
土壌・水・気候は、私たちの成り立ちそのもの、「土壌に浸る」の感がありますね。
今住んでいる土地に感謝!大切にしたいですね。
 
 
 
唐辛子姉妹 (JOY)
2009-11-18 09:23:50
「・・・まだ青い妹唐辛子は大した感慨を見せなかった。姉唐辛子に向かって、ふうん飛んだの、と聞き返した。落ちたことより飛んだことの方が大事であったのだ。」

この一節、心に響きました。「落ちたことより飛んだことの方が・・・」

「姉唐辛子は屋根から飛んだ若い女のお腹を想像する。お腹が割れて、中身の滋養が何十という瓶に飛び散ったのであろうか。」

「おんな」の無念さを思わせる悲しくて残酷な想像です。

唐辛子姉妹によって語られる「恨」の国の小さな村の「出来事」、そしてそれとは対照的な後半のソウルのレストランでの旺盛な食欲と好奇心の塊のエネルギッシュな「和」の国の女性たち。「欲・欲・欲」といった屈託ない元気さ。

「唐辛子」を味わうとき、「恨」の国の農村の「出来事」をふっと思い出す、そしたら、もっと「味わい」が深くなるかも。そんなことを考えました。
 
 
 
刺激 (高樹のぶ子)
2009-11-18 09:57:25
皆様、読書感想文をありがとうございます。
唐辛子も、奥が深いですね。
朱いヴィジュアルなイメージが伝わると嬉しいです。
その朱は、残酷な色であり、滑稽でもあり・・

satokoさんの「日本に帰ってきてからの冷蔵庫のキムチはなかなか減らない」というのは、全くそうですね。
韓国で食べるキムチは癖になるけれど、日本でお吸い物を飲んだ舌には、ちょっと抵抗があるのかな。
カプサイシンは「味」ではなく「刺激・痛みの感覚」ということと関係があるのかも知れないです。

けれど、韓国で食べるキムチは、発酵となじんで、深い「味」になっているのも、事実です。
日本と韓国のキムチの違いは、どうもこの「発酵」と関係がありそうな気がして・・

美味には発酵あり、美女もそうだと思うけれど。
 
 
 
 (JOY)
2009-11-18 10:48:04
「恨」の国は「朱」のイメージですか。なるほど。

中国はもちろん、「紅」(笑)。

では「和」の国は「緋」でしょうか?

「赤」の種類も奥が深い。勉強になります。

 
 
 
唐辛子の効用 (kuni)
2009-11-18 11:15:21

唐辛子は現在では医薬品の成分としても幅広く使用されていますね。
例えば貼り薬にも唐辛子の辛味成分であるカプサイシンが使われています。
貼り薬のパッケージに「温感」などと表示されているのは、ほとんどカプサイシンが入っています(化学合成品もあり)。
これを貼ると皮膚温を1~2度上昇させ、肩こりや腰痛に穏やかに効いていくそうです。
貼り薬は西欧にはありません。日本独特の技術であり文化ですね。

上海にいる紅子さんにも届けてあげましょう。
肩の上から高樹さんに囁かれ続けて、さぞお疲れのことでしょう。
 
 
 
脱<恨> (昭和のマロ)
2009-11-18 12:49:27
 <唐辛子姉妹>
 姉はそうでもないが、妹は豊臣秀吉のこととか、日本に対して少なからず<恨>のDNAを持っていたようですね。

 しかし、実際には宮廷料理として日本人に食され、彼女たちの故郷といわれる日本のトイレに流されるという結末に終る。

 途中で<恨>が表面化するのではと心配しましたが、そういうこともなく、なんとも平和な現代寓話として感慨深く読ませていただきました。
 
 <恨>を超えた中年女性たちが印象的だったそうですが、一般的にはどうなんでしょう。

 先月、ハンガリー、スロヴァキア、チェコなどへ旅しました。
 今はごく平和そのものですが、歴史を紐解くと、そこに住まう民族の胸の奥にはいつかは刺激的な刃となりかねない<恨>のマグマを内蔵しているのではと思わざるをえません。

 刺激的なカブサイシンは韓国の土壌で育まれたものと言われますが、唐辛子はともかく、人の心に内在する<恨=カブサイシン>は地政学的に育まれたもので、いつかは表面化するのではという懸念もあります。

 明日、韓国に知人の多い大学の元教授を囲む会があり、そこで韓国をテーマに語り合うことになっています。
 
 Change,We can.と<力>から<調和>へと路線を変更したオバマ米大統領と<友愛>を掲げて登場した鳩山首相の、今後の脱<恨>戦略が見ものです。

 
 
 
 
Unknown (ガンバ)
2009-11-18 14:07:17
だいぶ寒くなってきて
冬が近づいてる感じですね♪
体調気を付けて頑張ってください(^-^)
 
 
 
「恨!」 (kuni)
2009-11-18 14:15:25

「恨」の言葉から想起した出来事があります。それはソウルオリンピック(?)でしたか。
マラソンで日本選手と韓国選手とがトップ争いでデットヒートを繰り広げ結局、韓国選手が競り勝ち、劇的な優勝を飾りました。
そのときに実況中継をしていたアナウンサーが、「恨!!」と絶叫するシーンがありました。

韓国から日本に向けて投げかけ(投げつけ)られたこの言葉は、まさに豊臣秀吉の時代から近代に至る日本と韓国の歴史の中で、長年にわたり醸成されてきた「怨恨」なのだと思い知りました。
本当に「重い」言葉です。
 
 
 
遅ればせながら・・・ (miriam)
2009-11-18 20:41:12
今日ようやく図書館で・・・
恥ずかしながら・・日経の新聞で・・
「紅子さんへの別れの手紙」を拝読しました。
なるほどね~~
高樹さんは紅子さんの肩に乗って随分きついことを囁かれていたのですね。

この度の小説で、
紅子さんの肩に乗って落とされそうになった方や、
紅子さんと同じ気持ちに動いた人など様々でしょうが、
要は高樹さんの掌で私たちが踊らされていたということなのかな?
実に楽しく踊らされておりました。

唐辛子に込められた皮肉なストーリーも、
高樹さんらしいですね。。

高樹さんの底力を感じます。

「マイマイ新子」
私・・・やはり映画でちゃんと見てみようと思いますよ。


 
 
 
紅子さんへの手紙 (高樹のぶ子)
2009-11-18 20:57:55
miriamさん
わざわざ図書館まで行かれたのですね・・
以下のサイトに、別れの手紙を、アップしています。
読者への挨拶の後に続けて・・

http://bizex.goo.ne.jp/special/shanghai/index.html
 
 
 
別れの手紙 (JOY)
2009-11-19 08:32:27

「紅子さんへの別れの手紙」何度も反芻してみました。


「これだから女は駄目なのです。折角(せっかく)お金もあり、そこそこの若さと美貌(びぼう)も備えている貴女なのに、あろうことか恋情としか呼ぶことの出来ない罠(わな)に落ちていき、揚げ句は夏以来のあのような苦しみの中に。」

 はい、先生のおっしゃるとおりです・・・。「恋する女」は実に愚かです。

でも私は「女実業家の華麗なる恋物語」の展開であったら、ひょっとしたら途中で放り投げていたかもしれません。「恋情の罠におちた愚かな女の物語」だからこそ、心を奪われ夢中になって、読み進み、最後の一カ月は毎朝5時に日経新聞を取りに行く始末。紅子さんの苦悩につきあいながらも、時々、「二人の男性からこんなにも慕われて、どうして紅子さんばかりがこんなにも愛される?」と嫉妬したことも(笑)。

ある時、松本君の結婚指輪の件で紅子さんの「やさしさ」に気づきました。「指輪をはずしてはいけない」と諭した「やさしさ」。ああ、きっとこれだ!

美しい容姿、しなやかな肉体、頭の回転の良さ、行動力、それも大きな魅力だけれど、全てを受け入れて包み込む「やさしさ」に男性が惹き付けられるのだろうと。

周敏も紅子さんの「やさしさ」を本能的に感じ取って慕ってきたのかもしれない、と。

京にとっても、松本君にとっても、紅子さんは今でもこれからも「一番目の女性」。

これはきっと永遠に変わらないでしょう。

私にとってはとっても素敵な「恋のお手本」でした。

高樹先生、改めてお礼を申し上げます。次回作、また、素敵な作品を期待しております。



「京」という名について

珍しい名前と思っておりましたが、「この細き道」で若き日の三人の学生が議論を交わした本郷の「居酒屋」の名前と同じですね。登場人物の名前にも思い入れがあるのだとしみじみ思いました。
 
 
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