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高樹のぶ子のSIAブログ

2010年11月02日 / SIAについて

さよならジャンボ・・2

前々回の記事に、みなさまとても真摯なコメントを書いて頂きましたので、
再度ジャンボに登場してもらいました。
ジャンボとは、飛行機の機種でありながら、今という時代を象徴するものでも
ありますので。


成田に降り立ったあと、駐機場にクルージングしているとき、目の前を
森が横切りました。その森には看板があり「成田空港反対!」が書かれて
いました。


ああ、ずっと何十年も、この場所を売らずに空港反対を言い続けて来た人が
居るのだと、改めて感じました。
そして、もしこの森が早めに買収できて、滑走路が造られたなら、成田は
もっと便利になったのだろうか、とも考えました。
私の答えはノーです。
どう考えても、羽田の方が便利だし、成田に投入したお金で、東京湾を埋め立て
ていれば、時間的にも経済的にも利便性も、ずっとラクだったはずです。
何しろ、成田闘争は、全共闘世代の闘いでもあったのですから、40年以上も
続いているわけです。
そしてこの失敗判断は、誰も責任をとりません。


同じように、巨額を投じて、迷走したのは、原子力船「陸奥」です。
覚えておられる人も少なくなったかも知れませんが、この船は、あちこちで
嫌われて(原子力に、不信感があった)寄港地を決めるだけで大変でした。
あれから陸奥は、どうしているのでしょう。


そういうこと全部が積み重なって、今の財政危機があるのでしょう。


つい数日前の、ネットのニュースでは、出版関係上位各社が、おしなべて赤字
だそうです。
何十万部何百万部という景気の良い出版物が広告に出ていても、やはり
5000千部初刷りが一万売れ、一万初刷りが二万売れる時代の方が、
はるかに出版界はゆたかで、利益も出るのだと思います。
在るブログに「出版社の社員の給料は、中堅作家の年収より高い」ことが
書かれていましたが、それでも日本の作家は、アジア各国の作家より、
経済的には恵まれています。
出版界という一大産業も、正念場なのかも知れません。
危機感やハングリー精神が衰退して、この世界に文化的なサラリーマンが増えて
くれば、誰も責任を取らずに、すこしづつ小さくなっていくしかないのでしょう。
どんな業界も、野人の冒険が新しいことを生み出すのですから。


誰も責任を取らずに、ゆっくりと沈んでいく船は、大小いろいろですが、
日本のあちこちで、見られる今日的な現象です。
「沈んでいる」という自覚も無いままに。


私自身も、じつは「沈んで」います。
カラダは老いてきていますし、記憶はシャープにはならず、短絡に物事を判断し、
気持ちばから焦り、細かなところへの配慮が面倒になり・・


ただ、在る部分だけはいまだ「浮上」しているようです。
突然「老酔」(ろうすい)という言葉を思いつき、その言葉をテコに、何か新しい
ことが書けないか、いざとなれば「老酔の人」というタイトルで、小説を書こう、
などと老酔の極みを希望したりしています。酔うように老いる・・というのも、
なかなかテクの要ることだと思われ、ファイトが湧いてきたり。


でもそうか、「恍惚の人」というのを有吉佐和子さんが書いたんだったなあ・・


11月になりました。
このブログを閉じるときは、少なくとも一月前には、お知らせしたいと思って
います。
キチンと幕を閉じるのも、在る意味で「体力」が必要ですものね。


枯れすすき、にもなれない艶すすき


高樹のぶ子

コメント ( 36 ) | Trackback ( 0 )

« 最後のムーヴ... 外交の質の変化 »

ブログ主の人格、活動、作品を貶めるコメントはご遠慮ください。
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コメント
 
 
 
錦秋にて (木蓮)
2010-11-03 00:52:13
折しも昨夜、仕事に追われて午前様で帰ってきた夫とひととき、出版業界の話題。文藝賞該当なし、に続く、水嶋ヒロポプラ社小説大賞受賞、の流れで、出版不況の深刻さに心が沈む。・・・流通までネットでとってかわられ、今の形は消滅するしかない、ただ、思想、言論、表現の砦として、その質を保ち、向上させる使命は守って欲しい。はたして、どのような形で生まれ変わるのか。背に腹をかえられないとはいえ、市場の要求を前にして、結局は自分の首を絞める安易な選択を重ねているのも現状ならば、抗うべく、本来の使命の為にたゆまず模索している方々もいるのだろう、、私達はどう関わるのだろう、、、と。

青天に、樹々は朽ち葉を黄金に、燃炎に輝き誇っています。日本もいっとき華やいだら、潔く葉を落とし、やってくる再生の時を待つのかな、、と。いえ、これは、決して諦めではなくて。
 
 
 
日本丸の底力 (昭和のマロ)
2010-11-03 10:40:47
 中国やロシア外交に弄ばれ揺れ動く日本の現状はまさしく沈みゆく船でしょうか。

 戦後、米国という大国に保護されて安穏な平和を享受してきたわが国も、迫り来る次世代のジャンボな勢力の台頭に、わが身を見直さざるを得ない時期にきたようです。

 「中国には昔から朝貢的な世界観があって、中国共産党の首脳部に本音を吐かせれば、日本なんて半独立の属国みたいなもので、たかだか経済的な優等生に過ぎない、依然として朝貢に現れるべき国だという程度のものだと見ている」とある方が言えば、それに呼応して別な方が、
「中国には世界イメージがあるけれども、日本にはないということじゃないですか。でも問題は、そういう中国のイメージに合わせるように、日本がいわば属国並みの立ち居ふるまいしかできないということでしょう」と応える。

 先日、テレビで<東京スカイツリー>の照明を託された新進気鋭の照明デザイナー戸恒浩人氏のチャレンジを見た。
 彼は世界に類例のない日本的な<和の色>、<江戸紫>で夜の東京スカイツリーを彩るという。

 その番組を見ていて、最近の日本の政治家に足りないものは何かを考えてみた。

 詳しくはマイブログ<日本の進むべき道>に書いたが、<日本人として世界に発信する志>という背骨が一本通っていないのではなかろうか。
 簡潔に言えば、<和の精神>という日本人だからこそ言えるスローガンを打ちたて、そして<経済力>といういずこの国の人々も求める<力>を育むことである。

 最近の新聞に<円高も中国も怖くない、実は凄い「日本の底力」(ダメなのは政治家だけ)という、いつも自虐的に閉塞感を訴えるばかりのメディアにしては珍しい前向きの記事が載っていました。

 もっと日本の政治家も自身の役割に思いを致し、志を持って発言し、行動してほしいものです。

 
 
 
 
こんばんわ。 (satoko)
2010-11-03 22:19:01
日本の底力、ほんとに期待したいです。
こんなにも頑張った我々ですから、一寸のことでは沈みませんよね。希望です。


確かに成田は遠くて、寒かった(笑)


あの成田闘争・・まだ続いているのですか。
そういえば、昔外国の飛行機を見に行ったとき、フェンス越しに見ていたら、どこからかスピーカーの声で
注意されました。どうも、其処は入ってはいけないエリアだったらしくて・・大急ぎで出ましたが、どこかで監視されているみたいでした。

水嶋ヒロ氏のポルラ社大賞にもちょっとびっくりしました。おまけに2千万辞退ににもっと驚きです。ありがたく貰っておけば良いのにと思ったりします。すごい羨望です(涙)

人生は黄昏時が美しい・何て言いませんか?私は黄昏時が落ち着きます。ああ、やっと・・という気持ちになれます。
でもその後に「恍惚の人」が忍び寄ってくる。

老いらくの恋の話なんて、読みたくも無いと思ってましたが、
最近はそれも良いかも・・と思ったりします。

切なくもロマンチックな物語・・・
歳は関係ないと思いたい。





 
 
 
ロウスイ、出版など (夢の中へ)
2010-11-04 00:39:56
まず、前々回のコメントでの不正確な点の訂正。(最近このような事例から遠ざかっていましたので)

加齢による「ボケ」と「認知症(痴呆症)」を混同したような表現になっていました。
「ボケ」は、加齢に伴う脳機能の衰えに伴う現象で、病識があるのに対して、「認知症(痴呆症)」は、ウィルス、血栓等を原因とする脳の部分的な損傷で、病識がないものでした。
認知症は、身体(肉体)としての脳の問題で、脳そのもの治療とともに、身体活動や音楽療法が有効であった事例とともに、意外と間違った治療で放置されているケースも多かったことが思い出されました。(十数年前のことですから、改善されてきていると思いますが)


さて、「老酔」、作家ならではの造語ですね。でも酔うように老いるというのは、今の自分にはちょっと掴みづらいなという感じです。

極々軽~い認知症ではなく、加齢により脳機能が衰え(沈み)、サヴァン症候群のような潜在能力の芽生えに驚きを持って出会えるのも、「加齢の楽しみ」かなと思います。(でも本当に認知症は怖い)

人生の収穫期(白秋)は、シルバーではなく、ゴールデンエイジの感があります。
黄金の左腕ならぬ「黄金のサヴァン」、加齢というフィルターで余分なものを取り除かれ、潜在的なものや積み上げてきたものが輝きを放つ研ぎ澄まされた才能を享受するのも老いの楽しみではないかと思います。
余分なものが失われたり、捨てたりして、洗練されたシンプリシティーこそ、おしゃれなライフスタイルかなと思います。
「老粋(スイ)」という言葉が浮かんできました。老いて粋になるライフスタイル、その年齢でしか味わえないような洗練された「高齢者文化」の創造が望まれるところです。もうそういう人も何人かはおられますが。

きっと団塊の世代の皆様が作られるものと思いますが、その意識がないと時は漫然と流れるだけです。自分自身でも今からその心構えがないとね。


「出版等」
出版業の衰退は時代の趨勢ですね。
文字は、古代・中世においては、超特権階級(エジプトの書記像のように)のものであったものが、グーテンベルクの印刷機の発明により、庶民に文字や出版物や開放されて、現在の出版業界に至っていますが、PC・インターネット社会に出現により、誰もが印刷・出版社のように情報発信(このブログも含め)手段を獲得し、社会が根底から変革が進んでいます。日本の作家もネット出版を始めてますね。
しかし、淘汰、縮小化された後には、より洗練化された内容・形で、紙の印刷物として、社会での存在意義が明確にされてくるのではないかと思います。絶滅することはないと思いますが、相当縮小化されるでしょうね。

「明るい話題」
ベトナムでのインフラ事業受注は明るい兆しですね。
中途半端に受注があるより、最初に受注競争に負け続けたことは、日本という国の性格からすると、結果論としてよかったと思います。
国家的な包括的請負のモデルを確立して見えるようにすれば、他の新興国へモジュールとして展開できるように思えます。
ベトナムでのインフラ受注は、管政権の大きな実績で、これを機に、信頼関係を築きながら、強かな外交(遠交近攻、合従連衡等なんでもあり)を展開していただきたいと期待しています。
内政においても、各党それぞれ強かに、政治家も国民も、マスコミの「ねじれ」という言葉に翻弄されないようにしなければならないように思えます。
「ねじれ」と言う言葉が、意識の中にそのような役割を生じさせてしまい、それを演じさせているように思えます。
現在のような状況(ねじれ)を意図して二院制を強いているのであるから、審議機会を増やす本来の姿で、より国家的な観点からの議論、意思形成を期待します。定義の明確化などを含め、マスコミの使命感を持った変革にも期待したいところです。
日本は、(日露戦争前のような)謙虚さをもって、日本らしさをうまく活かせば、よくなっていくと確信しております。ただ課題山積ですけど。
 
 
 
経済 (高樹のぶ子)
2010-11-05 10:32:32
アメリカ中間選挙の結果・・やはり国民は経済が大事なんだなあ、と感じています。失業率が10%に近づきつつある。弱肉強食(自由競争ただしフェアに)世界で、弱者底上げを考えると、全体が倒れる・・ということでしょうか。このあたりのこと、複雑で解りませんが。ともかく理想で始まり、現実で失望する、というのは、アメリカだけではない。

尖閣の映像が出てきましたね。
政府は公に公開できないので、これで良かったのか。
野党が12時間のテープ全部を公開しろ、と迫るのは、あまり意味が無い気がするのですが・・
「窮鼠がネコに追い詰められるの図」(中国からはそういう感想がでて来かねない)が、日本にとってトクになるのかなあ・・
そういう問題ではない!と言われそうですが、ここは国益で考えて欲しいです。
 
 
 
腹の足し (昭和のマロ)
2010-11-05 11:17:09
 言葉は人に勇気や希望を与えるが腹の足しにはならない。
 やっぱ、<経済>か。
 しかし、今まで戦争で経済を立て直してきたアメリカにとって、これからの建て直しは至難の業だ。
 その点、わが国にはまだ経済のタネはある。
 
 
 
義憤 (昭和のマロ)
2010-11-05 13:25:27
 尖閣ビデオ流出が問題になっている。
 恐らく義憤に駆られた海保の内部の人間が重大な決意をもって流出したものと思われる。
 我々国民が知りえたという意味でよかったのでは。

 だいたい、相手を慮って、真実を隠してことを済まそうなんて姑息なやり方が通用するわけがない。
 それが一時的に相手の感情を逆なですることになるかも知れないが事実は事実として示し、その上で誠実に話し合うのが、外交に限らず人間の行うべき筋ではないか。

 ビデオを流出させた<せんごく38>の38は、亡八に通じるという説もある。
 つまり仁義礼智忠信孝悌の八つを失ったものというのだ。
 意味深ではないか。
 
 この件により中国の機嫌を損ねないように配慮するのが外交的に期待されるなどというコメンテーターがいたが、相手がどう思うかより、自身がどうあるべきかが問われるところである。
 
 
 
冬来たりなば (木蓮)
2010-11-05 22:37:58
冷たい雨に朽ち葉が舞い落ち、冬へとまっしぐら。

先生の言葉の焼き直しになりますが、
アメリカ社会の深刻な格差拡大は、将来的なアメリカの発展の為にも、今こそ変革の時だとして、オバマ政権は公約通り、金融規制改革、医療保険改革に取り組みました。しかし、皮肉なことにそれらの法案成立は、経済界、雇用側を硬直させて、失業率の高止まりを打ち砕けず、支持を失いました。この経済状況下、就任前から覚悟していたとはいえ、突破口はあったはずで、受けとめるべき現実は厳しいです。このたびの結果を受けて、今後は、貧富の格差を前提として、政策が打ち出されるでしょう。敗北感。
ただ、理想を捨てた訳ではない。(中間選挙は大統領選挙が被らないから、落ち着いて分析できるのがいいところ)。大資本だけの候補は落ちているし、民主で勝ち上がったのは、リベラル派(即ちオバマ路線に重なる)が多い。ティーパーティの声も聞けた(勢力にはなったが、政策立案できないこともわかった)。民主主義だもの、時間はかかる。為政者にはこれからも、理想と現実を両手でがっちり握手して、舵を取ってほしい。

経済とは、大海のようなもので、順風もあれば、嵐もくる。人ができるのは、ただ、目的地に向かって舵を取り、漕ぐ。船酔いをこらえ、励ましあい、それぞれの役割をこなす。
アメリカや中国は、大砲装備の豪華客船なのかな。優雅に遊興し、有事には真っ先に避難ボートに乗れる人と、そこそこに楽しめる人と、船倉で働き続ける人が住み分けられてる船。
日本は、どんな船だろう。人は多いけど、妬みあわず、思いやりあって、気持ちよく他者の為に働きあってる船だといいな。

葉っぱをすっかり落とした冬には、樹形がくっきり美しい。静かなその時にも、確かに生命は連綿と。どのように春を迎えましょう。冬の初めに、思います。

(アメリカは、戦争だけで経済を立て直してきたわけではありません。日本にタネがあるのなら、同様に、いえ、それ以上にタネをお持ちでしょう。同じ時代を生きてる者同士、ましてや、同盟国。共に前途を切り開いていきたいです)
 
 
 
見ることが出来て (高樹のぶ子)
2010-11-05 23:37:53
ともあれ、漁船の映像を見ることが出来て良かった。

野党は鬼の首でもとったように、菅政権の管理能力(流出)を問題にするけれど、何でも政局にするのは、どうなのかな・・それで、予算審議に入らないというのも、本当に国民のことを考えているのかどうか・・

日本という船は、大海の嵐を力を合わせて乗り越える・・というより、「おまえが悪い」「あんたのせいだ」と喧嘩していて、失策をあげつらっては、つぎつぎに船頭が変わる、沈みそうな船です。
 
 
 
大海を漕ぐ (木蓮)
2010-11-06 01:40:16
沈まれては困ります!外がどう見ているか、を意識して行動してほしい。「国益で考えて」とは、まさしく。管船頭がいい仕事出来るよう、盛りたてて!野党には、高い見地での鬩ぎあいを望みます。それこそが、国民の支持につながるから。理想だけど、理想が掲げられてこそ、心して漕げます。

『弱肉強食(自由競争ただしフェアに)世界で、弱者底上げを考えると、全体が倒れる・・・』について、考えさせらせました。

オバマ政権の金融規制改革や医療保険改革は、「弱者底上げ」を目指したというより、「拡大する格差をなくそう」とした法案です。
オバマ政権が見るアメリカの現実世界は、もはやフェアな自由競争社会ではないからです。そうしてできた法案に対して、「フェアな自由競争を妨げる」と見た人が多かった。
面白いのは、双方共に、「自由」「平等」という建国の精神を盾にしていることです。
アメリカ社会も経済も、それぞれが認識できる範囲内でしか存在しない世界をぶつけ合いながら、バランスをとりながら、模索しています。
納税者の、(日本よりアメリカの税金は高いように思います)この不景気に、税金を納めてない人の為にさらにお金を払うのはヤダ、と思う気持ちに、頷きながらも、理解を求め、断行し、修正し、評価を得られず、耐えるのも為政者。

キング牧師は凶弾に倒れましたが、現大統領は黒人が務めています。昔なら「Mrs.ビル・クリントン」が、ヒラリー・ローダム・クリントン国務長官です。

『理想で始まり、道のりは困難だけど、現実を変えていく、のは、アメリカだけではない。』
しばらくの気落ちを経て、今は、そう読み直します。

日本丸も、沈んでくれるな。



 
 
 
つまらない独り言 (クッカバラ)
2010-11-06 06:45:42
本当に日本丸の今後を憂慮するのであれば、今一度日本の国家のあり方について考えてみるべきと思いませんか。

敗戦後アメリカの進駐軍によって作られた憲法の下、平和主義を掲げている日本丸ですが、有事の際には、軍事力を有していないことで、某国の属国、属州になりかねない危機的状況にあると思われませんか。学生時代は、日本の平和主義を誇りに思いました。世界平和を夢見、軍事力を有しないことで、丸腰で心からの他国との交流ができるものと信じておりました。果たして、それで良いのか。最近、考えます。

戦争を肯定するものでは決してありません。軍事産業の復興を願うものでもありません。愛国精神ともちょっと違うと思います。ただ、軍事力への資金的、人材的投資をしてこないことでの大きなつけが、今やってきているのでは、と思うのです。果たして、今、どれだけの若者が、日本の為に闘おう、いや、汗を流そうと思っているでしょうか。そういった教育がなされてきていないのです。戦争は悪、軍事力は悪、お国の為との思想は悪、そう教え込まれているのです。軍事力を有さないことで、外交の場で、どれだけ大きなハンディを負わされているのでしょうか。敗戦国から復興する為の代償、であったのかもしれません。だからこそ、今、見直す時期に来ているのではないのか、と思うのです。

ただ、現実問題、日米安保を取り止めるなどとなった場合の、日本独自の防衛予算となれば、今の数倍、数十倍は必要となると思われ、現実的ではない、となるのでしょう。しかし、それだけ他国は防衛費に予算を取っている、ということを看過してはいけないと思うのです。国民一人一人の国に対する姿勢が、自ずと違ってくるのも当然のことであろうと思われます。そこのところを理解しているか、考えているか、でも、国として大きな差が出てくると思います。結論がどうであれ、真剣に皆が討論し、それこそ、レファレンダムでもすべき内容であるとは思うのですが、如何でしょうか。

と、なんだか物騒で過激な内容で失礼します。すぐに感化されやすく、お恥ずかしい限りなのですが、実は、学生時代の友人と最近25年ぶりに連絡がとれ、彼が某国空軍のかなりの地位にあることが分かりました。内戦が続いていたこともあり、仲間を何人も戦闘で失い、本人も何度も死を覚悟したと言っておりました。漸く勝ち得た平和。テロリストから国を、国民を救えたことへの、控え目ながらの自信と誇り。以来、国の経済は活気付き、失った数十年を取り戻すかの勢いにあります。学生時代に、彼が軍隊に入ったことを知ったときの失望と衝撃を今でも覚えています。平和は武力ではなく、話し合いによって、互いの利害や価値観の相違を理解することで生まれる、と固く信じ、彼とも共有できていた思想であったと思っていただけに、裏切られた失望感が勝りました。ただ、今、漸く、少しは理解できる気がします。目の前で戦闘が繰り広げられている環境下にあって、その中に身を投じ、国を守ろうとする若者を誰が責められましょうか。そんな彼にはプライベートの時間は皆無です。24時間体制で複数の電話から連絡があり、指示を出す毎日。自分の人生を国に投資する人材がいて、それが、あの国を支えているのか、と思わずにはいられません。勿論、どこの国の政治家も、官僚のトップもそうなのであろうと思います。未だ45歳の彼。65歳で死ぬつもり、と言っています。それまで国に奉仕すれば十分であろうと。第二の人生があるじゃない、と言えば、『死んで生まれ変わりたいんだよ。』

いつもながら、話が長くなり、かつ、脱線。
そろそろ終盤とのこと。思い切って、今、思っていることを皆様に打ち明けた次第です。実の所、皆様はどうお考えでしょうか。重いテーマであることは承知です。息子の母親としては、心情的には大反対です。ただ、只乗りは出来ないことも事実。。。

とは申しましたが、クッカバラのつまらない独り言として、どうぞスルーなさって下さい。

楽しき週末をお過ごしください。
 
 
 
独りごとパートⅡ (satoko)
2010-11-06 08:01:51
先週の龍馬伝、龍馬暗殺まであと三ヶ月というナレーションで、終わりました。

龍馬は、欧米諸国と対等に付き合うためには、軍事力も不可欠だと思っていたようです。もちろん経済力もですけれど。

まあ、それで明治以来太平洋戦争まで突き進んでしまったということもありましょうが
昔のことをいつまでも引っ張り出して、ああだった、こうだったと、逃げてばかりではいつか国は衰退してしまいそうです。
龍馬の精神はやっぱり素晴らしい。ドラマですから着色もありましょうが。

対等であって、初めて話し合いの席に着けるのです。時代劇を見ていて、弱いモノの立場がいかに惨めか、よく分ります。

クッカバラさんの友達の話に、感動しました。
今度生まれてくるときは、違う人生を・・・是非そうあってほしいです。

お友達の目に、今の日本がどう見えているのかお聞きしたいと思います。日本は大丈夫ですよ。と言って貰いたい(苦笑)

誰かがやらねばならない・・としたら・・ぬくぬくとした部屋で、あたたかいモノをいただける今の平和が未来永劫に続いてほしいけれど、これも危ういことです。

誰も彼もがテレビのコメンターさんのマネをして、政府批判ばっかりして、ほんと危ういことです。

彼等は貶してなんぼ?の出演料なんでしょうかといつも思います。
この間も、アメリカ人の方が、前向きな発言をして、はっとした日本人のコメンテーターさんの顔が見ものでした。

という私も同じ穴のムジナですね、失礼しました。

ひとつでも何か良いアイデアが浮かぶと良いですね。取り留めの無い話、読んでくださって感謝です。

高樹先生のブログの一ページに、参加させてもらったこと楽しかったです。(あ・・でもきっとまだ書くと思います)

アップ出来なかったのでもう一度アップします。二度アップされていたらすみません。
 
 
 
シェアしたい (木蓮)
2010-11-06 08:07:52
同じ時代を同じ年齢で生きてこられた方のコメントを、まるで自分の変遷を辿る思いで拝読しました。
重いテーマでありますが、同盟国の地に暮らしながら、いつも頭にあるテーマです。
すぐにも書き込みたいのですが、今は時間がありません。
でも、スルーしません。クッカバラさん、ありがとう。

情緒的か論理的かと問うた時、実は、この類の話題について、英語を母国語としない者で語らう困難の中にいました。
今、母語である日本語で語らうとはいえ、限られたコメント欄。私には、時間を要します。また思いをシェアしに参ります。
 
 
 
日本の軍事力 (高樹のぶ子)
2010-11-06 23:01:54
日本の軍事力は、どの程度なんでしょう・・
情報がありませんが、意外に大きいのかも知れないですよ。
軍事力を何で測るかにもよりますが、自衛隊員の数では、以前驚いたことがあります(想像したより多くて)

むしろ、自衛隊という軍隊の法整備を含む「位置づけ」「尊敬度」に問題があるのかも知れない。

中国では、不況で就職難ゆえ、大学卒の学生が人民軍に入るしかない、と聞いたこともあります。

いずれにしても、核は使えないのだから持つ意味がない。
幽霊と同じで、「存在しないもの、してはならないもの」として、無視するべし。欲しがるなかれ、怯えるなかれ、です。

海のかなたからの意見、ありがとうございます!
 
 
 
成田空港とは? ()
2010-11-06 23:44:48
生粋の野人の安藤忠雄さんが文化勲章を貰い、
主に建築設計に携わって来たので喜んでいます。

成田空港についての高樹さんの、ご認識にちょっと違和感が有りますね。
かれこれ20年ほど前ですが羽田空港の離発着路線に、
近い山手線内に代々住む、若輩女性の設計部員が近い席にいて、
将来羽田空港の発着便が増えるそうで嫌だわ、と僕にぼやきました。

えっ?と思い僕の認識を正直に伝えました。

成田空港は何れ軍用空港併設の想定で造ったんだよ?
4都県の大勢の首都圏の人々がいつまでも、
どうして遠い所まで行く必要があるの?

全共闘世代の成田空港反対の意味合いは、
国が将来は大規模の軍用空港の想定だったので、
反対しているのだと認識しています。

さて、クッカバラさんの軍拡路線のご意見、
このご時世だからこそ僕には賛同できません。

先ず国防省の予算は既に毎年5兆円も有り、
その他に表出しないプラスアルファも同額近く有ります。
例えば種子島の衛星ロケット発射も、
武器に技術移転できるでしょう?

それに先の日本軍も今の自衛隊と称する軍隊も、
体質がさして変わっていないと思われるからです。

先の日本軍は国防どころか、国民を楯に、
先ず自己防衛したほどに酷い集団でしたね?
沖縄の戦中史についてある程度はご存知でしょう?

日本が極右化して行った発端の、世界恐慌と比べられないほど、
現在の経済状況には処方箋が見付けられないだけに、
日本の一般の国民にとっては深刻な状況です。

今更、軍隊を持つ持たないの議論より、
現実を把握すれば日本は防衛軍を既に持っているでしょう?

尖閣諸島も当初は自衛隊が防衛していて、
もし紛争が起きれば即日開戦になるのを避けるために、
海上保安庁がその代行をし始めた経緯が有ります。
確かこんな法的整備条件では尖閣は防衛できない、
と防衛庁側が辞退した覚えが有ります。

国と国の緊張感からは、余り好い結果は生まれません。
たがらと言って姑息に隣国と付き合うのでなく、
相手の懐にも入り付き合わないと信頼も何も生まれません。

空軍のお友達のお国には日本からもODAで、
長期間に渡り農業研究施設などの援助を実行しています
たまたま当時、隣席に英国育ちの日本の、
外交官の息子がその企画及び設計を、凄く熱心に担当していました。
恐らく長年に渡り残業月100時間以上!苦笑


 
 
 
海外からの戯言 (クッカバラ)
2010-11-07 05:22:55
・ 日本の防衛予算は対GDP比率1%弱。米国は3%、仏は2%(NATO規定)とのこと。俄仕込みの情報です。それが、多いか、少ないか。

・ まさか、戦時中の日本軍復興など、念頭にはありません。

・ もしも自衛隊が防衛軍であり、十分であるならば、米軍基地を有する負担と昨今に見られる問題点は、どう理解すべきでしょうか。

・ 蛇足ながら、日本からのODA援助、紐付き、と言うのでしたっけ。勿論、日本企業が恩恵を享受する仕組み。いえ、途上国の発展の為にもなっているわけで、所謂、ウィン、ウィンですよね。

と、確かに、国籍は日本籍ではあるものの、住居は海外。そんな人間の戯言ではあります。対中国、対ロシア、そして対米での最近の日本外交が、どうも外から見ると歯がゆく感じられてしまうので、つい、自立していない国家と映ってしまったのでした。そして、短絡的に、それは他国にあり、自国にないもの、武力、が欠けているからだと思ってしまったのでした。

何せ、相手は、流路を変更し、都市を築き、反体制の人間を投獄し、やっかいな官僚や司法機関に煩わされずにインターネットを操作、抹消できる独裁的指導者が治める、世界の人口の5分の1が犇く国なのですから(表現は昨日のForbesによる世界で最も影響力のある男性の記事から抜粋)。。。

海外からの戯言、いや、本当に失礼しました。
 
 
 
能天気 (サイヤ)
2010-11-07 12:19:23
ビデオが見れて良かったという能天気な先生のコメントにがっかり。

やっぱり中国漁船がぶつかってきているじゃないかと一般の日本人が知っても何の役にもならない。

このビデオをどう使おうと思っていたか分からないが、国会でも限定的な公開をして外交カードに使おうと考えていたなら、今回のビデオ流出でその思惑はなくなった。

警察のテロ情報の流出も最近あったばかり。これは危機管理の問題としては重篤。

有事の際にこんな情報流出を起こしていては、菅内閣は日本を守れないのではないか。

中国国内では、ビデオを見て反日デモも起こっているとか、まもなく上海に行く予定のわれわれの家族に危機が及ぶようなことになったらどうしてくれる!
(天下国家のレベルからとてもミクロな私的レベルの問題にしてすみません)
 
 
 
情勢・疑問・SIAなど (夢の中へ)
2010-11-07 14:06:52
このたびの尖閣諸島、北方4島の問題は、基地問題等から派生した日米関係の緩みをつかれたように感じます。
やはり、外交は常に戦争であり、政治家(与野党)、外交官は、交渉相手は敵との認識を明確に持たなければならないと思います。
しかし、われわれ国民レベルでは、上海の潘さんの国や高樹さんの国が侵略するなんて考えられないという地球の生活者としての「普遍性」を忘れないようにしなければならないと思います。

さて、地球儀を北京から見れば、千島列島(北方四島を含む)~本州等~沖縄諸島は、ユーラシア大陸の海に浮かぶ「万里の長城」のように見えます。
膨張主義の中国・ロシアからすれば、海外展開への大きな障壁のように感じられ、隙があれば切り崩したいという意図はよく分かります。

去る4日に、「米・NZが新たな戦略関係」という記事がありました。NZが、1980年代に非核政策によりUSAとの軍事同盟を事実上解消していた関係を正常化し、「ウェリントン宣言」署名したとのこと。

やはり、太平洋に位置する国にとっては、USAとの関係は重要でしょう。優劣など考えずに、「現実」を直視し、相互補完関係を模索すればいいと思います。その中で安全保障、基地問題等を仕切りなおすべきタイミングで、手段であるマニュフェストはプラグマティックで見直すべきでしょう。

防衛力や軍事力は、単なる予算の問題だけではなく、実戦能力や国土の位置や広さによるところも大きいので、残念ながら、予算額以上に日本の防衛能力は脆弱であると割り引いて見なければならないと思います。

小学生の頃に見たNHKのベトナム戦争当時のUSAの広報映像(製作者は米政府か米軍か忘れましたが)が印象に残っています。
「OKINAWA」について、航空機の航続距離等からベトナム・北京・朝鮮半島等をカバーするUSAの東アジア政策・戦略の「扇の要」としての位置づけがされていました。第2次世界大戦当時から、沖縄の戦略地点としての価値を認識して、それが壮絶な沖縄戦になったのかと思えました。

基地を沖縄をはずすことは戦略的な意味がなくなってしまう、それだけ世界的に価値の高い土地であると言えます。
買収価格は、高くするべきだし、それの見合う規制緩和や投資もするべきかなと思います。(沖縄の皆様には申し訳ないけど、それだけ貴重な土地です。)
そのように視点を変えて外から見れば、バブ空港も、沖縄の方が羽田よりも競争力が高いように思えます。是非巨大ハブ空港を。

【疑問:ビデオについて】
あれは漁船・漁師なんでしょうか?
はたして、漁師が、貴重な船を壊すような行為をするのでしょうか?
日本でも船の所有・維持にはかなりの経費を必要とし、国の所有であれば、人民の財産を棄損した責任を問われるでは。通常は、逃げるように思えます。
農民の移動に戸籍の制約があることが問題になっていますが、この漁船の乗員は、どこに住んでいて、どこで漁をしているのでしょうか?
他国の内政にかかわるので、疑問程度にとどめます。

政治家・関係省庁の官僚には、国家や危機管理等に対する責任感と使命感を期待するとともに、国民は煽動に乗せられないような冷静な対応が寛容と思えます。

こんな時こそ、民族間の「普遍性」に訴えるような「SIAの成果」の活用は出来ないのでしょうか。

世界情勢は常に流動的で、完全な世界平和はありえませんが、最後の方策に、「民主主義」が”KeyWord”になるのではないかと考えています。出来ることから、一つずつ行動していかなければならないのでしょうね。
 
 
 
ありがとうございます (クッカバラ)
2010-11-07 15:51:24
建設的なご意見、洞察鋭いご指摘、夢の中へさま、ありがとうございます。

一つ、一つ、頷くことばかりです。何となく、長いトンネルの先に明かりが見えた感じがしました。民間レベルでのできうる交流。。。私も、こちらで大親友は、そういえば、中国大陸の出身の女性。

そうですよね。出来ることから、一つずつ行動。。。仰る通りです。

日本丸の将来、明るく感じられました。



 
 
 
沖縄ほか (高樹のぶ子)
2010-11-07 16:24:09
沖縄を外しては日米安保は成立しないと私も思います。本土に住む我々は、沖縄に対してどのような「お願いの仕方」をするかですが、とりあえずカタチとしてはこのまま行くしかないのでしょう。

先ほどアメリカンフットボールの中継があり、ちらと覗いてみて驚いた。
テロップ「この中継は、177カ国に駐留する軍と、軍船舶に、届けられています」
177カ国!!!地球上にそんなに多くの国があったっけ!!

ブログの記事の更新は、回数より中身が大事だと思っていますので、その分、様々な意見を書き込み議論できる時間が長くなるのだと、ご了解ください。

サイアさん、上海を楽しんできてください。
そして折りあらば、「尖閣諸島のこと、知ってる?」と現地の人に聞いてみてください。想像している以上に、この件に無関心だろうというのが、私の想像です。ですから、危険なことは、ありませんよ。

新しい記事は、明日アップの予定です。
 
 
 
雑感 (夢の中へ)
2010-11-07 20:51:08
本当に多くの情報が満載ですので、ちょっと雑感。

やはり居住されておられる方(木蓮様)のコメントは濃密で、アメリカ社会が立体的に浮かんでくるような気になりますね。
アメリカ社会で、『双方共に、「自由」「平等」という建国の精神を盾にしている』ことでしたが、富や収入は神の定めた道への「勤勉」の証であるという「プロテスタント的な宗教観・世界観」が国民の中に息づいているのかなと思えるのですが。社会規範や民族性の厳しさの一端でしょうか。

クッカバラ様のご学友は、アジアの国でご活躍のようですが、大学には学生当時の論文などが残されており、その考え方や政治的行動も推測できるのでしょうね。
そういう意味では、アメリカ、特にハーバード大学の蓄積は大きなものがありますね。スタンフォード大学では鳩山前総理の情報も把握されていることでしょう。

アジア総合政策センター事業の成果の一つとして、九州大学において、特にアジアの留学生について、より積極的な受け入れやサポートなどはできないのでしょうか。将来に向けて、日本やアジアにとって、大きな財産や布石になると考えます。

アジアの若者たちには、日本の社会の素晴らしさは想像不可能だと思います。日本での実生活を通じて、きっと既存の世界観が壊れるような驚きを持った未知との遭遇になることでしょう。日本の民主主義、平和主義や社会(特にライフスタイル)などを膚で感じていただき、帰国後の国づくりの糧にしていた
だけたらと思います。

少し緊迫した国際情勢や金融緩和の行き過ぎ(金価格から見れば既にインフレ)という先行き不安はあるものの、ゆったりとした休日(正に安息日)を振り返れば、日本は平和で優しい社会だと思います。素晴らしい憲法のお陰。

明日の新しい記事が楽しみですね。(やはり平和?)
 
 
 
留学生 (高樹のぶ子)
2010-11-07 22:49:34
九州大学は、留学生センターの充実など、アジアからの留学生がとても多く来ています。交換留学生もかなりの数だと思います。
私が所属していた「アジア総合政策センター」は直接留学生に関わる部署ではありませんでした(すでに期限がきれて終了)が、隣の農学部には、ベトナムからの留学生が多かった印象です。ベトナムは農業に力を入れています。もちろん中国からも韓国からも来ています。
サイアでその国を訪問し、対談などをした録音を、正確に翻訳するのに、留学生にバイトで手伝ってもらったこともたびたびでした。

そういえば、ベトナムからの留学生と話したとき、印象的なことがありましたね。
「先生、ベトナム人かどうか、歯をみると判りますよ。ほら、僕の前歯に横の線が入っているでしょう?それに歯が黒いんです」
意味がわからなかったです。
子供のころ、栄養失調で歯が十分に育っていないので、色や線が出来てしまったそうなのです。
彼は大学院生で、すでに40歳近い年齢でしたから、子供の頃、悲惨なベトナム戦争(食糧不足)を体験したのでした。
彼はもう、ベトナムに帰って、祖国の農業の近代化に尽くしているのではないでしょうか・・
夢の中へ、さんのコメントで、思い出しました。
 
 
 
朗報です (夢の中へ)
2010-11-07 23:13:56
日本への留学生が減少(ジャパンパッシング)してきていることが懸念されていましたので、安心しました。
九州大学がアジアの拠点のひとつになればいいですね。

また、日本の文化が彼らの人格に染み渡るように、もっと大事にしてあげたいですね。
 
 
 
ずれてますが・・・ (サイヤ)
2010-11-07 23:18:45
先生ありがとうございます。

確かに反日デモは内陸部に偏っていますので、繁栄を謳歌する上海では尖閣問題への関心は薄いかもですね。
先生のお言葉を信用して安心してカニを食べに参ります。

タイミングがずれてますが、日本の軍事力について。
自衛官は約24万人。
ものすごく書生じみていますが、財政赤字を減らすためにも防衛予算、特に人件費は大幅に削減しても良いのではないかと思っています。

平和主義が日本の生きる道。
今は、まあアメリカの後ろ盾を前提とした脆い平和主義ですけど。それを国連を舞台にした平和を維持する国際秩序に変えてゆく。

かつて日本はロシアを破って奇跡を世界に見せつけましたが、今は軍がなくても平和を維持できる奇跡を世界に示せないか。

どうぞ日本の平和外交を手本にしてください。
そんな風にして世界平和に貢献できないか。とても青い考えですが…。

その外交が隣国からの領土問題の荒波にもまれて沈没しそう。


タイミングのずれついでにもう一点。

福岡という北方領土から離れて生活する者としては、今回のロシア大統領の訪問を奇貨として、国際司法裁判所に提訴してロシアとの領土問題を解決する手はないのかと素人考えしています。

60年以上もロシアから実効支配をされて、これからも日本に復帰する希望も途絶えつつある状況を踏まえれば、最低2島返還は確約されていると思うし、あわよくば4島すべて返還もあるかもしれないじゃないか。
国際司法裁判所の判断なら国民もそれに従わざるをえないだろうし、当然ロシアも従うだろう。

先祖の墓参りもできない北海道の人々の気持ちを慮ると、ブレークスルーの一手として考えられないのだろうか。ロシアが乗ってこないか。

新しい記事になる前に、滑り込み~~アウト?!
 
 
 
軍事費はトップクラスでは? ()
2010-11-07 23:56:35
検索して調べるとやはり日本の軍事費は、
5本指に入るトップクラスのようですね?

常に戦争をしているU.S.Aや植民地を抱えるフランスに較べ、
日本は戦闘はしてないのに軍事費用はトップクラスとは?苦笑

新卒での初仕事は最北端の基地の街、
稚内市の生保のオフィスビルでしたが、利尻・礼文島に渡る船から、
岬に群生したマッシュルームのキノコのように見えた、
ガソリンタンクが建ち並ぶ風景は衝撃的な規模でしたね。

ただこの日本の政治経済の状況の中で軍拡を唱えた方々の、
その良識の無さに疑念を持たざる負えません。


 
 
 
遅ればせながら、NYよりシェアさせてください (木蓮)
2010-11-08 13:47:18
数日とおかずNYTは、血にまみれた、あるいは、命を失っている衝撃的な写真を載せます。戦争は過去や未来のものではなく、今のこの世界で、同じ時代を生きている、同じ人間が渦中にいることをつき付けます。

尖閣問題は、日米同盟(軍事同盟)が機能していることを明らかにしました。
属国、ポチといわれるけれど、名を捨てつつも実をとるなど、なかなか上手くやっているだはないかと、米国にきて実感するようになりました。覇権国と敗戦国のウィンウィン。日本は65年間戦争をせず、経済発展し、欺瞞を含みながらも世界に貢献し、評価を得ています。
経済規模が縮小し、中国の影に隠れつつある今こそ、チャンスです。経済大国の頃ならやっかまれたことでも、今なら叩かれずにむしろ評価されましょう。ここでの軍拡はあらぬ憶測を生みます。戦争をしなかった実績でもって、仲介国として発展してほしいと思います。ノルウェーが、お金持ち国とはいえ、日本より小さいながらも存在感を発揮できるのはなぜでしょうか。故ホルスト外務大臣の偉業を思います。

でもそれは、平和憲法の旗下に、血と汗のしんどいところを米軍に押しつけていることでもあります。(お金で済ませられるのです)。米軍は、市民権を得たい、あるいは、学費免除を願う等の人々に支えられています。失業の受け皿でもあります。そんな弱者の献身によって、廻り回って私たちが恩恵を受けています。
また、日本の国防費が国力の割に抑えられているように見えても、米軍への支援をあわせると国力に見合った額に見えます。自覚すべきは、沖縄に負担を強いていること、米国による原爆・大空襲の戦争犯罪行為に対して妥協を強いられること。国家として実質的な益を得ていることを肝に銘じ、欺瞞の痛みに耐えることでもあります。

日本は、学生時代の私のようにお花畑で平和を唱えているのでなく、あの悲惨な戦争を経て、世界各地の苦しみを分かち合いながら、理想の平和を実現するため、妥協と努力と忍耐でもって奔走している。そう自負できるよう、それぞれの場で実践を重ねたいと思っています。

クッカバラさん提案の夜は、大はしゃぎのローティーン達と星空観賞会。新月の空に瞬く星達、東からゆっくりのぼりゆくオリオン座。昼間とは違う時空に、流れ星。Peace、peace、peace、と願いを込めて。
 
 
 
再考願い (木蓮)
2010-11-08 14:44:53
『その良識の無さ』

丁寧に理由を示されている意見に対して、あまりにも心ないお言葉ではありませんか?傷つきます。むしろ、良識ゆえのご意見、勇気ある投げかけだと感じ入りました。

ディベートの目的は、相手を否定することではなく、お互いの意見を手繰りながら、発言者と周囲がともに考えを深めることだと思います。ましてやここはSIAです。

願わくは、失言だったと取り消していただきたいのですが、いかがでしょうか。
生意気申して、ごめんなさい。
 
 
 
同感です。 (satoko)
2010-11-08 15:17:05
木蓮さん、真意をくみ取っていただき、ありがとうございます。

ちょっと心が痛かったです。

このサイトに集まる方々の貴重なコメントは
どんな風にしたら平和な日本、世界になれるのか、模索しているということに尽きます。単なる言葉遊びではないと思っています。
そうなんです。
中国人を責めているばかりでは何の進歩もない。
特にあの船長さんの母親の所にインタビューに行くことだけは辞めてもらいたい。心が悲鳴をあげそうでした。

と、巷の民衆の代表のつもりで書きました。
良い国ですね。わが国は。
宗教と言論の自由だけは保障されているのですから。

黙っていては認知したと思われてしまう危険性があります。
 
 
 
お詫びとお礼~日本丸、針路維持! (クッカバラ)
2010-11-08 17:54:39
先ずは、
このご時世にて、突拍子もないことを発言し、大いにお気持ちを憤慨された皆様には、心よりお詫びいたします。軍事に携わる人間の立場など、これまで考えもしなかったことですが、彼らが、自分達にとっての存在理由を肯定しないと生きてはいけないであろうことに思いを馳せ、その存在価値を認める過程の中で、日本のあり方について疑問を持ったことから、短絡的に発してしまいました。個人的な感情の推移を、公の場で皆様に披露し、ご意見を伺う格好をとりましたこと、お詫び申し上げます。同時に、心よりお礼申し上げます。改めて、日本丸の取るべき路を確認し、針路維持を声高に唱えたいと思うに至りました。

欺瞞の痛みに耐える。。。

凄いことを仰る。
木蓮さんには、ぜひ、多くの学生達にスピーチして頂きたくなってしまいます。

そうであって欲しい、と痛切に願います。
そして、世界各地の苦しみを分かち合っていかねばならない。

先日、若き指導者率いる英国政府が、緊縮財政、大幅な軍事費削減を発表しました。新たな景気サイクルに入ったかの如く、株式市場はリーマンショック前の水準に戻りました。ギリシャ危機によりユーロの崩壊が危ぶまれましたが、何とか小康状態を保っています。そもそも、EU構想自体、戦後の反省に基づき、平和なる世界を作り上げる為のもの。地政学的見地からも、米国にとり日本を外すことは良策ではない、と思われます。ただ、米国の経済が根底から揺らいでいる中、今後、米国の方から、安保のあり方について見直しを促す世論が上がる可能性もあるかもしれません。そんな中で、木蓮さんのご意見が大きく生きてくるであろうと思われます。

改めまして、心よりのお詫び、
そして、心よりの感謝を申し上げます。
 
 
 
追記 (クッカバラ)
2010-11-08 18:14:08
追記: satokoさん

私の友人との会話には続きがあります。彼は、生まれ変わったら、次は日本に生まれたい、と。

日本丸の針路維持、ともに手をとりがんばりましょ。
 
 
 
心的な硬直からは? ()
2010-11-08 21:23:14
クッカバラさん、よく解りました。
貴方からは個人的にも多岐に渡り渡って、
木蓮さん並みに告白をされていたし、
また生活の詳細を熟知していたつもりだったので、
少し意外な発言だなと思いました。

うっかりされるのは世代の違いかも知れません。

僕の亡父は昭和13年~16年の間、
学生時代に徴兵され日中戦争に参戦しています。
祖母は戦争から戻って来た息子は、
精神的に勉強をする気が無くなるのではないか、
ととても心配したそうです。

父はスポーツ万能だったのでさぞや、
大勢の中国人を犠牲にしたことでしょう。
また一方で青春時代の旧制高校では文芸部長でしたし、
戦争とは言え人を殺害した体験は、
自らが心的な硬直状態はかなり続いた筈です。

心が硬直しては真の自由が判らなくなります。

ところでその心の痛みを現代の人間が知ることが、
木蓮さんがおっしゃるように貧しい人々を犠牲にし軍事を実行し、
果たして本当にそんな事が必要だろうか?

軍部の台頭で僕の父親世代の知識人も含め、
戦争によって大勢の若人が抹殺された世代です。

幸いに父は卒業し造船所に勤務したので、
日米戦争には行っていません。
造船所への就職とて親友の、
父上の病院長のお陰でした。

高樹さんのお父上は志願もしてないのに、
特攻隊に回され次々と部下を飛び立たせたそうです。
次は飛び立つのは自分しかいない頃に、
運よく敗戦で救われたそうです。

それとて大変な心的な硬直状態に陥ったと思います。


尖閣諸島事件についてですが、韓国の巡視艇爆破沈没事件に続き、
何だか陰で米国CIAや各国の軍関係が動いてるようなタイミング、
あのビデオをちらっと見るだけでは何もコメントはできません。

日本の政治や経済状況はカオス状態なので、
軍拡圧力がかなり強くなっています。
既に日本の武器輸出の解禁を、現防衛大臣が要請しています。

なぜなら武器や戦闘機は大量生産すれば、
現在の高価な国産の軍備費用が安くなります。


日米関係について。
戦後の日米関係の結果、日本は少子高齢化に陥っています。
米国と組した韓国ももっと少子高齢化が進んでいるそうですね?
これって明らかに国力が衰弱している、
一つの指標でしょう?

中国は一人っ子政策は怪しからん!
しかし一方の日本は一人しか、つくれない政策の違いだけですか。

何とか根本から日米関係を見直す時期ですが、
政治がカオス状態では米国の思う壷でしょう。

先ず米国は日本の民主党を信用してないと思います。

鳩山元首相とオバマ大統領の短い会談の直後に、
出先のシンガポールで鳩山元首相が、
普天間移転先について日米合意をコロッと否定したしね。苦笑

元々日本の自主独立思考の小沢一郎タイプは、
米国には目障りだった存在の筈だし、
日本の反米感情が生まれ兼ねない状況です。

横浜のOPECでの首脳会談で、
何か生まれるのを期待します。

OPECの警備のため11月のクリスマスの飾り付けを、
横浜で息子は早々と10月から始めてますね。


 
 
 
次の記事を待ちながら、、、雑感 (木蓮)
2010-11-09 03:02:45
人は、認識できる範囲内でしか存在しない世界で生きているんですね。。。

先生のコメントにあったアメフト。観戦のたびに(わがNYジャイアンツ快勝で、気分のいい週明けです)militaryだと感じ入っています。明確な役割分担、厳格な指示系統。夢の中へさまがおっしゃるように、その国で支持されているスポーツからも国民性をうかがいます。サッカー中継と違って、その都度時計が止まるのでコマーシャルを入れやすい、のも受けるのでしょう。一方で、日本の小学校生活を経験したアメリカ人が、「日本の体育授業で、軍隊のような訓練をした」と。何のことはない、整列、隊形移動、行進などを言っているのですが、なるほど、gymの授業では見かけません。あたり前のようにアイビーリーグへ進学する生徒は、軍服を着る人生をどのように想像するのでしょうか。

学生時代、渡米前、滞米中では、同じMウェーバーでも読後感が違います。おこがましくも学生の分際で「わかりきったこと」と感じた本を、渡米前に、マニュアルのようにさらい、渡米直後は、目の前で起ることを、わざわざ本の一節、一説にあてはめて頷いていました。その後、あまりにも多方向な事象や思想に接し、『富や収入は神の定めた道への「勤勉」の証であるという「プロテスタント的な宗教観・世界観」』は『息づいている』のではなく、『息づかされている』ように感じます。特殊なNYがそう思わせるのかもしれません。WASPの専売特許は崩れつつあります。せっかくいただいた問いですから、掘り下げてみたいと存じます。・・テキストを離れて体感し、言葉に託すのは簡単なようで難しい。高樹先生を尊敬します。
 
 
 
Mai Mai Miracle (クッカバラ)
2010-11-09 06:05:25
 『ママ、新子ちゃんのDVDが、フランス語でもあるんだよ!』
 明日9歳になる娘が、自分が読んでいた雑誌で発見、逐一報告してくれました。それは7歳から11歳を対象とした一月に二回の雑誌、Astrapi。新子ちゃんのフランス語DVDデビューにも感動しましたが(フランスで早速、小さな友人達にプレゼントができます!感動を共有できる嬉しさ!!!)、娘が自分で雑誌の記事を読み、発見し、報告してくれたことへの感動もひとしお。しっかりと成長していると、嬉しくなりました。
 新子ちゃんは、元気に大らかに、そして確実に、民間レベルでの国際交流に貢献しています。きっと、明日クラスでお友達に紹介するであろう娘も。認識できる範囲を大いに拡げ、ぐんぐんと仲間の輪を広げていって欲しいと願ってやみません。
 
 
 
ごめんなさい (高樹のぶ子)
2010-11-09 09:30:07
新しい記事を、日曜に送っているのですが、スタッフの手違いで、まだアップされていmせん。

そうですか、「マイマイ新子」が、フランス語で紹介されているのですが・・
世界各国で、新子ちゃんが活躍しています。
日本ではマイナーですが、でも熱烈ファンがいてくれて、嬉しいです。
 
 
 
とりあえず返信 (夢の中へ)
2010-11-10 01:59:44
本当にスポーツは、その文化的な土壌で随分違ってきますね。
アメリカンフットボールとラグビー、ベースボールとクリケットなど、一見同じようなスポーツでも考え方やルールの違いにより全く違ったスポーツになってしまっていますね。明治時代の日本人にかかれば、野球道になってしまいましたね。(一高生が悪い?)

アイビーリーグの学生と軍隊の件は何となくイメージされます。しかし、ブッシュ・パパは、志願兵として、2回も撃墜されてきわどい生還をしています。また、イギリスでは、伝統的に"Noblesse Oblige"(高貴さが負う義務) の精神が生きており、特に第1次世界大戦におけるオックスブリッジ学生の志願兵・戦死者が多かったことが有名ですが、現在のWASPにはそのような精神は失われてしまったのでしょうか。

Mヴェーバーの読後感が違うような体験をされたということを羨ましく思います。
ニューイングランドからヴァージニアにかけての地は、近代国家成立の聖地の感があり、憧れの地です。
一度WASPの文化やプロテスタンティズムに直に触れてみたいと思います。厳しいでしょうね。


フランスで「マイマイ新子」のDVDがあるとのこと。本当にアニメは凄いですね。
小さいけれど、国際交流・相互理解への確かな一歩ですね。
文化は、国際平和への最強の最終兵器ですね。ただし使い続ければ。
生じたイメージに応える第二印象が重要で、興味を満たす次の何かが必要ですね。国際交流の拡充をお祈りいたします。

でも、山口弁などもあり、フランス語への翻訳は特に難しかったでしょうね。
フランスでは、”Mai Mai Miracle”というのですか?
てっきりエスカルゴかと思っていました。勉強になります。

大きなテーマにお応えする時間がないので返信のみで失礼。
 
 
 
マイナーではありません!! (浜田英季)
2010-11-15 13:01:15
マイマイ新子は決してマイナーなアニメではありません。描かれているテーマは最先端です。絆、友情、正と死、条理と不条理。外国人が見ても判り易いテーマだと思います。マイマイ新子ちゃんは、まだまだ「増殖」していきますよ!
 
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