高樹のぶ子のSIAブログ
朝日賞、大佛次郎賞、大佛次郎論壇賞
先日、朝日新聞主催の朝日賞、大佛次郎賞、大佛次郎論壇賞の合同授賞式に出てきました。 わたしはその中の大佛次郎賞の選考委員をしていますが、この賞をうけられた「出星前夜」飯嶋和一作は、どしりと重い、人間味あふれる傑作でした。 島原の乱を宗教的に描くのではなく、けれどきちんと資料を押さえて庶民歴史として書かれています。 この授賞式で、論壇賞の「反貧困ーすべり台社会からの脱出」湯浅誠氏のスピーチは . . . 本文を読む
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ザ・ムーン
前からこれだけは見て置きたかった映画「ザ・ムーン」をようやく見てきました。 アポロ計画で、月面に人間を送り込むプロジェクトを、当時の宇宙飛行士の述懐を織り交ぜながら語るドキュメンタリーです。実写フィルムが美しく、また、今は高齢の飛行士たちがすばらしく、人間について、地球について、考えさせられました。 月に立ち、腕を伸ばして親指で地球をとらえると、地球は親指に隠れてしまう・・そのとき彼 . . . 本文を読む
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演説
オバマ大統領の演説を聴きながら、先日見た映画のことを思い出していました。 チェ・ゲバラの前半生を描いたもので、映画はキューバ革命が成功するまでの第一部でした。 20代のチェを、記録映画のようにたどっています。 ハリウッド映画のドラマ性より、人間チェを追っていて、いくつか知らないことも改めて知ることとなりました。 彼はゲリラ戦の英雄で、あの独特のベレー帽と髭の顔で、漠然とですが、強い男のイメージが . . . 本文を読む
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おじさんのため息
息をつく、ときの息は、ついたまましばらくは吸わないでいるのだろうか・・ ため息って、定期的に、順調に、吸ったり吐いたりしてるものとは、違いますよね・・ でもこんなことを考えていると、ムカデが自分の足の動きのメカニズムを子細に考えているうち、動けなくなってしまうみたいに、息が出来なくなっては困りますね・・ 先週の芥川賞選考会が終わり、選評も送り、とりあえず目の前のことを終えたとき、じぶんがた . . . 本文を読む
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樹氷闇
芥川賞選考会とそれに続く仕事で、今週は家を空けています。 タイから戻って、まるで180度違うモードに自分を置いて、切り替えしなくてはならず、そんな折、高校時代の友人から雪山の写真が届きました。 ああ、そうなんだ、昔、蔵王とか苗場とか、北海道の雪山に出かけたことがあったなあ・・ しみじみと、懐かしく思い出しました。 こんな樹氷のトンネルの下を、きゅっきゅっと音を立てなが . . . 本文を読む
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佐藤泰生さんの個展
1月14日より、高島屋東京店6階美術画廊で、佐藤泰生さんの個展が行われています。 佐藤泰生さんは、「甘苦上海」の挿絵で、大活躍です。 私もパンフレットに一文を載せさせていただいていますが、シャガール+マチス+デユフィ=佐藤泰生だと感じています。 具象でもなく、抽象でもなく、その場の空気感を掴んでおられて、毎回、感心し、作者も楽しませてもらっています。 日経新聞社にも、 . . . 本文を読む
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バンコクから戻ってきました
タイ訪問SIAから、戻ってきました。 写真は、テレビクルーと、現地コーデイネーターの人たちと、ホテルの前での記念写真です。 今回は、「性とは何か」「性別とは何か」を考える機会になりました。 性は性行動とも違いますし、性の快楽とも違います。 けれど、欲望や快楽と同義で見ている人がいるのも事実ですし、その現実に対応して、発信する必要もあります。 また、性という微妙な . . . 本文を読む
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人生一度の初体験
今日はバンコク市内のクリニックで、人生最初でたぶん、最後の体験をしてきました。 性転換手術の、立ち会いです。 SIAで「性とは何か」を考える上で、性をシフトする人間の心境を知りたくて、結局この手術にたどり着きました。 執刀医は500症例の手術経験をもつ、大ベテラン。 患者は21歳の、ほんとうにキュートで可愛い女性(外見)です。 町をあるいていても、振り返るぐらいのかわいさです。 子供のころから、 . . . 本文を読む
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SIAでバンコクへ行きます
5日からバンコクへ行きます。 12月に空港閉鎖で出発出来なかったSIA訪問を、行ってきます。 現地ではカム・パカーさんという女流作家とお会し、対談などして来る予定です。 今回取り上げたカム・パカーさんの作品「ぼくと妻」は、純愛短編です。 ただし、女の心を持つ男性が、男っぽい女性(妻)との、奇妙に明るくてハッピーな生活を描いています。短い小説ですが、男と女の愛とは何だろうという根本の疑問を投げかけ . . . 本文を読む
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正直な嘘つき
2009年が始まりました。 明けましておめでとうございます。 みなさま、お正月はいかがお過ごしでしょうか。 福岡は元日に雪だと聞いていましたが、東の山は雪化粧でしたが、私の住むあたりにはさほどの雪な降らず、静かな一日でした。 毎年、一年が早く経ってしまいますが、「マイマイ新子」の一年を書いていたとき、ああ、9歳のころは一年という時間がものすごく大きい時間の塊だっ . . . 本文を読む
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