you can do what you like

以前、ママが、ライブを見に来て
共演の女性シンガー（仮にP）に
ライブ終了後、顔を見るやいなや
「髪型、上にあげた方が似合うのにぃ」
と言った

もちろん、きつい言い方じゃなく
以前のPの、上にひっつめた髪型を
ママは、似合う似合うと誉めていて
それが変わっていたのでそう言ったのだ

Pもママの気質は知ってくれているので
そこには嫌な雰囲気はなかった

でも、私は、その日のリハーサルの時から、
Pが新しい髪型にして、それをとても
気に入っていたのを知っていたので
ママに言った
「それは、自分の好みやろ？」


ママはすぐ理解してくれて
「あぁ、ほんまやね、ごめんごめん
　私の好みを押し付けたらあかんわなぁ」
と言って
その場はそれ以上何もなかった

この場合、別に誰が悪い訳でもないし
Pだって、そんなことで気を悪くするような
人じゃない


だけど、私は学んだ
人というのは、自分の好みをはずして
何かを判断することがとても困難であること

だから、自分も自分の好みや願望で
誰かの何かを判断したり、自分の願望を
押し付けるのはやめようと思う



例えば、Frank Sinatraばりの甘い感じのジャズで人気が出た
Harry Connick jr.が、「コピーキャット」という映画で
これまでのイメージを大きく打ち砕く
変態的な演技をしたり
ロックぎんぎんのナンバーを歌ったりした時
「no!」と言った人は多かった

でも、私は思う
人には色んな面がある
だから、自分の好きな部分を愛すればいい

今ひとつ好みじゃない部分を見つけても
「あの人の声に、ロックなんか合わないよね」
「あんな役、やって欲しくないよね」
などと言うことはやめよう

彼には彼の望みや判断があるはずだから


そう
you can do what you like to do
好きなことをすればいい

それを支持してくれる人があまりいなくても
自分の判断で、やりたいことをすればいい

魚は陸では生きられないし
きりんは肉を食べられない

中に、ちょっと他の魚より陸に長くいられる魚がいても
やっぱり、ずっと陸にいたら、いつか死んでしまう

人が感じる幸せは、他人には決められない

だから、たくさんの人を喜ばせることもすごいことだが
自分にとって苦しいことなのに
評価を第一に考えて、無理を続けて
結局壊れてしまっては
どうしようもない

長距離ランナーに適した筋肉を持っているのに
常に短距離走ばかりやっていたら
体が壊れてしまうように
その人が本当に幸せになるために
私は、理解しよう
理解出来る人になろう

そう思う