CHAKA With Webfriends (Blog)

人と人との架け橋になる
歌手になりたい

Olhos Nos Olhos歌詞解説

2022年04月24日 00時01分38秒 | music
日本語の歌詞をつけて歌っている
Chico BuarqueのOlhos Nos Olhos
いつしかお客様が「ピスタチオ」と
呼ぶようになりました

このようなイメージで作り歌っていますが
歌のイメージは全く自由でいいので
ご自分のイメージを持っておられる方は
読まないでください



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Olhos Nos Olhos

この歌詞は、AとB:二人の関係のことを歌った歌
恋人でもいい、友達でもいい

歌や劇団やお笑いや、そのほか、デザイナーになる
夢や美容師さんになる夢や、なんでもいいけど
同じ大きな夢を持っていた若者二人が
ルームシェアをして暮らしていた時代のこと

私の場合、音楽

Aが私、Bがキミ
二人は一緒に音楽をやっていた
Aは割ときっちりしてる性格で努力型
Bは自由な感じで天才肌
瞬間瞬間の感情に正直に
行動してしまう時がある

いつもBのことをAが面倒見てる
先天的な才能はBの方があると言われていて
努力型のAはBに「そんなに才能あるのに
なんでちゃんとせえへんねん?」と思う時がある
そんな二人

Bがいつも飲んでカウンターやテーブルに
うつ伏せに眠ってしまい
Bが何とか立てるぐらいまでに復活するまでAは
「あ〜あ、また寝ちゃった」と思いながらも
待ってる
その間に、おつまみのナッツを爪楊枝などで
つっつきながら
そして「ピスタチオ」を数えてる

私が大学生ぐらいの頃
飲み屋の「ミックスナッツ」と言うメニュー
の中に、アーモンドやピーナツや
カシューナッツやジャイアントコーンなどに
混じって殻のついた緑っぽい、独特の香ばしさの
あるナッツがあるのに気づきました

それがピスタチオ
今では普通だけど、当時はピスタチオはそれほど
ポピュラーなナッツではなく
その時代のことを表すつもりで
ピスタチオと言う名詞を使いました

Aは色々なことを気にする性格ではないが
(だからこそすぐ酔い潰れるBのことも許せる)
あの頃のピスタチオのことは、あれからだいぶ
経っても思い出す
Bはピスタチオが苦手だったから残ってしまう

Aはミックスナッツを満遍なく食べるタイプ
Bは好きなものだけ食べるタイプ
だから残ってしまう
「また、ピスタチオだけ残しとる」と
思いながら、別に怒ってはいないA

金欠だけど、お金貯めていつもコンサートを
見に行ったりした二人
練習スタジオや、出演するライブハウスや
輸入レコード屋や、ロック喫茶、ジャズ喫茶など
色んなところを二人で歩いた

私のイメージは大阪の道頓堀、宗右衛門町
戎橋のひっかけ橋のあの辺

またはキタと呼ばれるエリアの
阪急東通商店街のあのあたり

キミと一緒に歩かなくなって時間が過ぎたけど
あの街へ行くたびに
「あぁ、もうあの店なくなったんだ」とか
「変わってしまったな」と寂しくなる
ただ、それが時代というものだと一応納得
している大人になったA

「なんで人は出会うのだろう」
「なんで人は変わってしまうのだろう?」
とか考えるAは
Bとの出会いを大切なものに感じている

こんなにたくさん人がいる中で
出会ってしまった「運命」にはきっと前世とか
理由があるんだと感じているA

いつも二人で
「こんな曲作りたい」「あのライブハウスに
出てお客さん満席にしたい」
「いつか大きなホールに出たい」
「メジャーデビューしてアルバムも出したい」
「海外でレコーディング出来たらいいな」
「誰々と共演できたら最高だな」等々
いつも二人で夢を語って励まし合ってた

Bは魚肉ソーセージとビールで
飲めないAはお茶で
二人夜通し夢を語り明かしたことが
何度もあった

でも、その夢を追いかけているのは
今では自分だけになったA
それを別に恨んだり、憎んだりはしていない
人とは変わるものだと納得している
AはBが幸せなら、それでいいと思っているが
ただBの才能にちょっと憧れていて
「お前、それだけ才能あるんやから
もっと頑張ったらええのに?」
とも思っていた

最初は、天才肌のBはプロになるだろうと
言われていたけど、今ではやめた
真面目ぽい努力型のAはプロになり
今もまだ頑張ってなんとか音楽を続けていて
語り明かした夢のいくつかを叶えている
人生とはわからないものだ

そして、二人は今では別々の道へ
ある穏やかな午後、Bから子供が生まれた
という知らせが届いた
おめでとう!と思いながらもAは少し複雑

その生まれた子供のためにも
Bに経済的に安定した人生を送って欲しいと
思っているA

それ以前は「もう一回一緒にやろうよ」と
誘おう誘おうと思っていたけど
もうそれを言うことは躊躇われる
Bは人の親になったのだから

でもあの時、Bが
「俺、結婚しようと思ってる」と言い
Aとの音楽活動を辞めたいと言ってきた時
もうちょっと強く引き止めておけばよかったと
Aは思ってしまった

でも、もうBは一児の父
今更、言えない
あぁ、あの時、わがままやと知りながらも
もうちょっと強く言っておけばと
それだけを後悔しているA

時がいろいろなことを変え
街に流れる音楽も変わっていった
AとBの関係も変わった
でも、もう一回、人生やり直せるとして
来世に二人、同じ時に生まれてきて出会っても
きっとまたおんなじ事してしまうだろうなと
Aは思っている

Bと言う存在も、またその才能とも
いつかは別れなければならない運命を
受け入れなくてはと言い聞かせている

いつも酔い潰れてしまうBを介抱しながら
玉出とか、下新庄とか、美章園とか
中崎町とか、若江岩田とか、関目とかに
借りてたアパートの2階の一番端っこの部屋へと
終電で帰って行ってたあの頃

ベッドなんか置いたら狭い部屋がますます
狭くなるから布団を愛用してた二人
Bのために布団を敷いてあげて
そこへ寝かせたりするのはいつもAの
役割だった

酔って眠っているBの横で、譜面書いたり
明日の準備をするA
二人はいつもそう言う関係

あのアパートは取り壊されて、もうないのに
今、あの頃を思い出すと
聞こえてくるのは
いつも聞いていたBの寝息

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