2006年4月23日、東京メトロ(兼東急田園都市線)渋谷駅地下構内の、石川直樹の写真展の様子。JR渋谷駅前のスクランブル交差点から道玄坂下(渋谷109)のあたりにかけての道路のちょうど真下で開催されていた。
昨日、神奈川県の横浜アリーナ(最寄駅はJR新横浜駅)で行なわれた大塚愛のライヴを観に行く前に、家を発ってから途中経由する東京都の渋谷駅の地下鉄駅構内で5月上旬まで開催中の石川直樹の写真展『POLE TO POLE 惑星の神話へ』を観に行った。
(演出上)薄暗い照明でほぼ密閉された、やや息苦しさを感じることもある写真展示専用のギャラリーと異なり、一般の通行者が多く往来する公共の空間で、商業広告展示のようなあからさまな営利目的ではないこういう催しが行なわれるのは、欧州ではよくあるそうだが日本の大都会では珍しい。
B0判に引き伸ばした、石川くんが2000年に参加した「POLE TO POLE(P2P)」で北極圏から南極点まで旅した当時の写真が東京都内屈指のターミナル駅の壁面にずらっと展示された様子を端から見るだけでも結構面白かった。
石川くんというと、全国紙でも報道された2005年9月の南米での一件以降、活動がやや低調になってしまったことが気になっていたが、2006年に入り、最近また各種媒体での執筆等の活動が以前のように活発になってきて、このような彼らしい写真展もようやく再開できたことは、いち石川ファンの僕としてはとても嬉しく思う。
展示された写真はすべて、6年前に彼が20代前半の頃に撮影したもので、その時分に極地と南北アメリカ大陸を人力リレー方式で移動しながらこの高レベルの写真を撮りためていたということは改めて凄いと思った。これらは彼の過去の写真展や著書でも何度か観ているが、大きく引き伸ばすとまた違った迫力があった。
展示場所は流行発信地・渋谷のど真ん中、しかも渋谷109の真下ということでやはり今どきの若者、特に若い女子の通行が多い場所なのだが、(おそらく旅にあまり興味のない)道行く人たちはこの場違いな? 写真の希少価値に気付いているのかなあ。足を止めて写真に観入るのは15人に1人くらいの割合だったが、観た人たちはどう感じたのだろう? 空想の風景ではなく、実際に何事かがたしかにある、という現世に実在する場所や物事を捉えた写真だというくらいのことはわかっているのだろうか。撮影者の石川くんのみならず、旅に関する事象については彼に負けないくらいの興味と関心のある僕としても気になった。
翻って最近の僕はというと、日常の雑多な物事によってなんだかんだで旅や登山に行くタイミングが合わず、本ブログの主旨からは大きく外れた(この写真展のあとに行った横浜アリーナのように)個人的趣味に走ることが多くなってしまい、他人の心配をしている場合ではなかったりする。最近の本ブログも旅以外のネタが多すぎるな、と自分でも気になっている。
しかも最近は、今月始めに母が、次に5月には父が1か月丸々、それぞれ単独で関西圏を旅したりも(した)するので、不本意ながらそれを見送る立場となった僕としては自分が旅に出られない焦りというか歯がゆさがある。
でもまあ、最近はそんなふうになかなか旅に出られない自分への欲求不満や言い訳で荒んだ僕の心をいくらかは和らげる、一服の清涼剤のような写真展であった。
駅構内の写真の数々を観て、また早いうちに旅に出ないといかんよな、地元でくすぶり続けている場合ぢゃないよな、と軽く発奮させられた。石川くんの文章や写真にはこのようにいつも勝手に刺激を受けている。
昨日、神奈川県の横浜アリーナ(最寄駅はJR新横浜駅)で行なわれた大塚愛のライヴを観に行く前に、家を発ってから途中経由する東京都の渋谷駅の地下鉄駅構内で5月上旬まで開催中の石川直樹の写真展『POLE TO POLE 惑星の神話へ』を観に行った。
(演出上)薄暗い照明でほぼ密閉された、やや息苦しさを感じることもある写真展示専用のギャラリーと異なり、一般の通行者が多く往来する公共の空間で、商業広告展示のようなあからさまな営利目的ではないこういう催しが行なわれるのは、欧州ではよくあるそうだが日本の大都会では珍しい。
B0判に引き伸ばした、石川くんが2000年に参加した「POLE TO POLE(P2P)」で北極圏から南極点まで旅した当時の写真が東京都内屈指のターミナル駅の壁面にずらっと展示された様子を端から見るだけでも結構面白かった。
石川くんというと、全国紙でも報道された2005年9月の南米での一件以降、活動がやや低調になってしまったことが気になっていたが、2006年に入り、最近また各種媒体での執筆等の活動が以前のように活発になってきて、このような彼らしい写真展もようやく再開できたことは、いち石川ファンの僕としてはとても嬉しく思う。
展示された写真はすべて、6年前に彼が20代前半の頃に撮影したもので、その時分に極地と南北アメリカ大陸を人力リレー方式で移動しながらこの高レベルの写真を撮りためていたということは改めて凄いと思った。これらは彼の過去の写真展や著書でも何度か観ているが、大きく引き伸ばすとまた違った迫力があった。
展示場所は流行発信地・渋谷のど真ん中、しかも渋谷109の真下ということでやはり今どきの若者、特に若い女子の通行が多い場所なのだが、(おそらく旅にあまり興味のない)道行く人たちはこの場違いな? 写真の希少価値に気付いているのかなあ。足を止めて写真に観入るのは15人に1人くらいの割合だったが、観た人たちはどう感じたのだろう? 空想の風景ではなく、実際に何事かがたしかにある、という現世に実在する場所や物事を捉えた写真だというくらいのことはわかっているのだろうか。撮影者の石川くんのみならず、旅に関する事象については彼に負けないくらいの興味と関心のある僕としても気になった。
翻って最近の僕はというと、日常の雑多な物事によってなんだかんだで旅や登山に行くタイミングが合わず、本ブログの主旨からは大きく外れた(この写真展のあとに行った横浜アリーナのように)個人的趣味に走ることが多くなってしまい、他人の心配をしている場合ではなかったりする。最近の本ブログも旅以外のネタが多すぎるな、と自分でも気になっている。
しかも最近は、今月始めに母が、次に5月には父が1か月丸々、それぞれ単独で関西圏を旅したりも(した)するので、不本意ながらそれを見送る立場となった僕としては自分が旅に出られない焦りというか歯がゆさがある。
でもまあ、最近はそんなふうになかなか旅に出られない自分への欲求不満や言い訳で荒んだ僕の心をいくらかは和らげる、一服の清涼剤のような写真展であった。
駅構内の写真の数々を観て、また早いうちに旅に出ないといかんよな、地元でくすぶり続けている場合ぢゃないよな、と軽く発奮させられた。石川くんの文章や写真にはこのようにいつも勝手に刺激を受けている。