ワニなつノート

クリスマスの要望書

クリスマスの要望書

今日、提出した「要望書」です。
宛先は、「教育長」と「校長」。

《…校長、担任からの度重なる、
「特別支援教育」の勧めがあり、
それを断り続けると、
今度は、全体保護者会で話題にされる。

「この子のせいで、クラスの授業が遅れる…」

「この子のせいで、学級崩壊、学年崩壊になる…」

「特別支援学級に通わせるのが、
この子のためになるのに、親が指導を聞かない…」

そうした内容を、担任の隣に座らされた上で、
クラスの保護者全員の前で1時間以上話が続く…》

こんな扱いをされれば、
誰でも眠れなくなるのが当たり前だと思います。
もしも親ひとりなら、この学級に、
この学校に居続けるのは大変だと思います。

でも、これは「障害」の問題ではありません。
「子ども」の問題でもありません。

考えてみれば、今まで、子どもの「障害」について
要望書を出したことはないような気がします。
ほとんどすべての要望書は、
「大人が、子どもをいじめないでね」
という中身だったような気がします。

だから、今日も学校と教育委員会に、
以下の要望書を届けることにしました。

「クリスマスには、ワニなつサンタ♪」です(^^)v

こんな要望書を出すと、どうなるか。
つづきは、来年?お知らせします(>_<)


□     □     □


要望書

2009年12月25日


貴職におかれましては日頃より子どもたちの学校生活につきまして、
ご指導及びご尽力いただきましてありがとうございます。

私たちの長男Xは、現在、A小学校2年B組に在籍しています。
長男Xには障害があり、学校生活で苦手な場面があります。
幸いなことに、学校及び貴委員会のご理解の下、
1名の介助員が長男Xの学校生活を支援してくださっています。

ところが、12月18日、2年B組の保護者会で、
担任から、長男Xがいるために先生が緊張し授業に集中できない、
そのためクラス全体の授業が遅れる、
長男Xの隣の席を変えてほしいと親からの申し出もあった。
このままでは学級崩壊になるだろう、という話がありました。

話は1時間以上続きました。
担任の話を聞き、私たちだけでなく、ほとんどの保護者が、
3学期を迎えるにあたり不安な気持ちを
抱いているのではないかと思われます。


長男一人のことであれば、このように慌てず、
時間をかけて先生方と話し合えばよいのかもしれません。

ですが、学級全体のこととなると、
一保護者にはどうすることもできません。

まして、クラスの子どもたち一人一人の
授業の進み具合について、
この子がいるせいで遅れが出るとお話を聞きましても、
親にできることはほとんどないように思います。

まして、このままでは学級崩壊になる恐れがある
という状況であれば、なおのこと、私どもは、
校長先生はじめ、先生方のご協力を仰ぐよりありません。

障害のある我が子を先生に迷惑扱いをされ、
学級崩壊の不安を抱く他の保護者からも「他の教室」へ
行くことを求められ、親としてはただただ申し訳なく
不安に眠れない日々が続きました。

しかしいくら考えても、この子一人が、
クラスから追われるような形で
他の場所へ出ていけばいいとは思えません。

子どもの障害による行動が、時に、先生やクラスのこどもたちに
迷惑をかけてしまう場面があることを、
親としては十分承知していますし、
申し訳ないという気持ちにもなります。

しかし、この子は学校が大好きで、毎日休まず通い、
この子なりにがんばって日々成長してきました。
親ばかと言われるかもしれませんが、
親が認めてあげなければ誰もこの子のがんばりを
認めてはくれません。

私たちは、この子がせいいっぱいがんばって学校に通い、
みんなと一緒に勉強している姿を、
これからも見守ってあげたいと思います。

しかし、クラスの懇談会で、
担任の先生が不安だと話されれば、
やはり皆さんわが子のことが心配になるのは
当然だと思いますし、不安を感じているものと思います。

私たちは、校長先生および教育委員会の先生方を信頼し、
このようにお願いし、話を聞いてもらうこともできますが、
他の保護者の方は不安を話す機会もないものと思います。

どうか3学期が始まる前に、2年2組の学級担任、
介助員を支える新たな体制を整えてください。
学校全体で、長男Xも含めたクラス全員の子どもたちが、
安心して学校生活をおくれる環境を準備してくださるよう
心よりお願いいたします。

年末も押し迫ったこの時期に、
このようなお願いするのは本当に心苦しいのですが、
年があけるとすぐに3学期が始まります。

また2学年の生活も残りも少ない状況を考え、
また保護者会に参加された多くの保護者が
不安な思いのままでいることを心苦しく思い、
このような形で要望をすることにしました。

できることならば、年内に、
遅くとも3学期の始まる前に、
皆が安心できるよう説明していただくことを希望します。
どうぞよろしくお願いいたします。

       記

1. 3学期の始まる前に、今後2年B組の
学級運営および授業の遅れ等の支障がないよう、
担任、介助員を支援する学校体制を準備してください。


2. 1の学校全体の支援体制について、
2年B組の保護者全体に説明し、
保護者の不安を解消するとともに、
子どもたちが安心して学べる環境を整えてください。

3. 今後、通級・転籍等、親が希望しない
特別支援教育の勧めはしないようお願い致します。



□     □     □


※《保護者会での担任の発言》

保護者が教室に入ってからは、他の話題は一切無く、
保護者会の時間全て(1時間以上)を長男Xの話で費やされました。

「二年になってこのクラスを担任した時、学力の低さに驚いた。」

「女子はまあまあだが、男子にはひらがなさえ満足に書けず、
連絡帳を書けない子がいた。
(数人の子どもの名前を挙げられました。)」

「去年の担任が心労からか、二年の担任を辞退された。」

「私はこう言った障害を持つ子を受け持つのは初めてだったが、
要請されて私は仕方なく、担任を引き受けた。」

「彼(長男X)は、宿題は毎日完璧に出してくる。
家でも努力している。
こんな障害さえなければ、彼はとても優秀な生徒だっただろう。」

「長男Xの隣の生徒は、いつ長男Xがパニックを起こすのか、
常に緊張している様子が伺える。
一学期隣にいた生徒(個人名を挙げた)の親から、
二学期は席を離してくれと要請された。」

「私も常に緊張している。
目をかけてやらなければいけない子がいるのに、
常にいつ机をたたき出さないか、
叫び出すのかと神経を尖らせている。」

「授業に集中出来ない。」

「この学年は三年生になると、Cクラスに編成される。
校長には来年も二人体制でとお願いしているが、
どうなるかは分からない。
人数を増やすにはお金がかかる。」

「このままでは大変なことになる。
学年全体が崩壊するだろう。」

「学童で上級生の生徒と殴りあいの喧嘩になったと聞いた時には、
ざまあみろと思った。
やられたらやり返される事を知らなければいけないと思った。」

「○○小学校に特別支援学級があるので、
週一でも良いから通うように。
それが長男Xの為だと思う。」

コメント一覧

yo
みなさん
コメントいつもありがとうございます。

今回の要望書は、X君の両親と相談して、
かなり「遠慮」した表現になっています。

《X君て、バツ君みたいだけど、
XYZのXですよ(>_<) 》

「要望書」の書き方って何の決まりもなくて、
「要望書」って書いて、
要望したいことを書けば、
「要望書」なんだよね。

でも、不思議なことに、
親が「お手紙」でお願いするのと、
同じ内容を、「要望書」という書き出しで書くのと、
対応がまったく違うんだよね。

それがどうしてなんだか、
いまだによく分からないけど。
この20年、それだけは変わらないな~。

本当は、「要望書の書き方」って
本を書きたいくらいなんだけど、
そんな暇もないしな~。

要望書って言っても、
「目的」や「狙い」が何通りもあるんだよね。

ちなみに、今回の要望書の一番の「効果」は、
両親が子どもへの思いを、
正面からちゃんと伝えること、だったと感じています。

提出した時点で、ほぼ完了で、
市教委や校長の反応は、二の次だと思っています。

これって、長くなるからまたどこかで書きます。


ai
子どもや保護者が、障害のある子の存在を理由に、
何かを言ってくる時は、担任や学校の環境そのものに大きな問題がある場合が多いです。

この場合、一番考えられるのは、
・校長と担任のコミュニケーション(意思の疎通)がうまくいっていない。
・担任が、他の教員に協力を仰げない、または、協力できにくい雰囲気が学校全体に漂っている。
・担任が孤立感を抱いている。など・・・

×君がいようといまいと関係ありません。。

これは、学校と教員の問題なのだと思います。
学校が、ひとりひとりの児童の存在を
大切にしていたら、保護者から声が上がることは、めったにありません。

自分たちの問題を棚に上げ、クラスで、もっとも弱い立場にある存在に責任をなすりつけているだけです。


もうひとつ付け加えさせていただくと、
仮に、×君が特別支援学級に行ったとしても、同じ考えと同じ環境におかれている担任だったとしたら、場所が変わっただけで、これと同じことが起きるでしょう。

排除の論理とはそういうものです。

かいとママ
クリスマスに、眠れぬ夜を過ごしていることを思うと、心が締め付けられる思いです。
来春、入学を迎える息子のことと重なります。
でも、心強いサンタクロースがいてくれるのは、ほんとなによりのプレゼントです!
要望書の内容、驚きでした。
このような要望の出し方があるのですね! 拍手です!
やすハハ
今日は市教委行けなくてすみませんでした。読みあげたら号泣してしまいますね~。
なんて素敵なクリスマスプレゼントなんでしょう(>_<)
ご報告楽しみにしています!
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