ワニなつノート

一月の集会準備 (その1)



集会の準備、その1


まず始めに、下のグラフ。

中学卒業生、15歳数は、右肩下がりに、下がりまくっている。

一方、高校進学率は、上がり続けている。


          ◇


平成元年の進学率は94.3%

平成10年が、96.4%

平成20年が、97.8%

今年の進学率は98.9%


来年、平成30年の「計画進学率」は、98.8%

この数字の遅々たる伸びは、何を表しているか。


そこには、「わが子に、みんなと一緒に高校くらい行かせてあげたい」という、ひとりの「親の思い」があった。

平成に生まれた子どもにとって、中学の後に、高校以外の道は、ほとんど見えない。
高校に行くのは、人として当たり前、みたいな空気を、学校や社会全体が作っている。無償化とはそういうことだった。

だから、当然、高校をすっぱり見限れる子は、少ない。あきらめることは難しい。
アルバイトの募集もすべて16歳以上と書いてある。

私は中学校の「適応指導教室」に13年間いたが、中学校には行かない不登校の子どもたちのうち、「高校に行かない」と言い切ったのは一人だけだった。

しかも、その子も「高校に行きたくない」のではなかった。


そうした一人ひとりの15歳の複雑な思い、あきらめきれない思い、高校への希望、そうした思いが積み重なって、0.1%ずつ、進学率を押し上げ続けてきたのだ。


0.1%とは、1000人に一人ずつの、「15歳の思い」ということだ。


そして、今年千葉県教委が公表した数字。
定位内入学拒否された子どもは、0.02%という数字。

前期試験、後期試験、二次募集、追加募集、
4回の受検を「定員内不合格」にされ、最終的に「進路未決定」なのは、0.02%だという。

0.02%という、15歳の子どもの思い。
1万人に2人の、「高校に行きたい」「高校生になりたい」という「15歳の子どもの思い」。

それを、捨て続け、犠牲にし続けてきた「形」が、はっきりと見えるのが、下のグラフだ。


          ◇


『子どもの屈辱をわかってやる感覚が、私たちにはまだ備わっていません。
子どもを尊重しその傷ついた心を知るというのは、知的な行為ではありません。』




             


《中学校卒業者数及び高校進学率》


子どもの人権と教育のセーフティーネットを考える集会2018

「無償化」からも「セーフティーネット」からも こぼれる15歳を救え!

公立高校「定員遵守」の意義を考える講演とシンポジウム

2018年1月14日 千葉市きぼーる
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