hidekoの戯言

豊かな人生を求めて

気楽体

2010年09月02日 | 秀子のたわごと
    宮城英男先生 



「創方堂鍼灸治療院」院長の宮城英男先生から 「何もしない治療」に関するコメントを頂きました。

先生のご了解を得ましたので 抜粋になりますが掲載させて頂きます。 



                     



『 一般に「治療」とは、「治そう」と、何らかの医療行為を「する」こと、です。

であってみれば、「治そうとしない治療」、「何もしない治療」など、矛盾そのもの。

初めてこれを聞いて、ストンと理解できる人など、まず皆無でしょう。



木村秋則さんという、リンゴ農家をご存知ですか?

今や彼は時の人で、というのも、古来、絶対に不可能とされてきたリンゴの、無農薬・無肥料栽培に成功され、


「腐らないリンゴ」を作り上げた「奇跡の人」だからです。


何故絶対不可能かというと、現在のリンゴが品種改良され過ぎて来たため、原種からほど遠くなり、

そこで同じ無農薬・無肥料でも、米や野菜に比べ、その成功は、「奇跡」といえるそうなのです。


無農薬・無肥料、つまり、「何もしない」奇跡のリンゴ作りです。



木村さんが一年発起、「何もしない」の試行錯誤を始めて丸8年間、600本の彼のリンゴの木は、何と、まったく実を結ばなかったらしい。


その間5年目には枯れる木すら出始め、さすがに6年目には自死すら決意、岩木山を彷徨ったそうです。

しかし、その彷徨の中、木村さんは、「自然の土の柔らか」に初めて気付かされたのでした。


かくて丸8年の尽力の末に手にされた、「何もしない」リンゴ作りとは、

実は、たとえば年に2回の下草刈り、手による害虫駆除、米やトウモロコシ系の酢を独自薬とし手作業散布するなど、

生態系バランスを厳しく見つめ臨機応変に対応する、現今一般の科学農法など軽く凌駕した、

大変に手間ヒマかけた、「何でもする」愛のリンゴ作り、なのです。



「分からないことはリンゴに聴け」、「自分が咲かせたんじゃない、リンゴが自ら咲いた」「主人公はリンゴだ!」。


これが、木村秋則さんの「何もしない」農法なのです。



「気楽体」もまた、リンゴと人間の身体の違いこそあれ、「何もしない」治療法です。

「無為自然」を根底に、からだのニーズに対し、試行錯誤の手間ヒマ惜しまない方法となりました。

そのために「何もしない」、つまり頭で良かれと考えた行為はしない。

その代わり、からだが自ずからなる働きを見つめ、それに任せ、助力する。即ち、からだが必要とすることは「何でもする」。


「何もしない」とは、実はからだが必要なことは「何でもする」ことなのです。


からだは常に、「何でもする」完璧な存在です。

「治す」ことが出来るのも、からだだけに可能な、からだにとってはごく当たり前の営みに他なりません。

人間にできるのは、その手助けです。

人間に「治す」力はありません。でも、からだの力を、より的確かつ巧みに発揮させることは可能です。


ちょうど、木村秋則さんが、リンゴに為し得たように・・。 』


http://www2.ocn.ne.jp/~at-easy/


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