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軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

Looking at the Earth / Gunesh Ensemble

2009-10-24 17:43:49 | 音楽
Oleg Korolev : keyboard
Rishad Shafiev : percussion
Mikhail Loguntsov : guitar, copus, hitar
Vladimir Belousov : bass
Shamil Kurmanov : trumpet
Alexander Stasukevich : trumpet
Ussif Aliev : trombone
Stanislav Morosov : tenor sax
Vakhid Risaev : soprano sax, alto sax
Hassan Mamedov : violin
Stepan Stepanyants : keyboard

1.Baikonur
2.The Pain of Loss
3.Oriental Express
4.Rhythms of The Caucasus
5.Wind from The Gang
6.Vietnamese Frescoes
1984

グネシュ・アンサンブルの「Looking At The Earth」と言う作品ですが、1stと2ndのカップリングCD「Rashad Shafi Presents Gunesh」(下の写真)と言う作品の1-6曲目に当たります。なのにセカンドアルバム、「何物」と問われれば私も良く分かりません。トルクメニスタン出身のジャズ・ロックバンド(元々は民族色の濃いジャズ・コンポの様ですね)と言うことになりますが、リーダーである「Rishad Shafi」と言う髭のオッサンが率いるアンサンブル・オーケストラでしょうね。で、このオッサンがただ者でしない、打楽器奏者なのですがテンションが異様に高い。超絶所のプログレバンドや太鼓奏者(まっ、フレオ・キリコですが)と比較される様ですが、何処ぞの有名なミュージシャンが引き抜こうとして失敗したとかしないとか・・・とにかく情報が少ないので、とりあえず音の方を・・・・と。

1曲目 シンセの風音、ロシア正教会の鐘の音、そして宇宙飛行士の発射時の交信(本物かな)、ロケットの発射音に続き、壮絶な曲が始まります。混迷するエレピ、そして超超超重量級のドラムにうねりまくる無茶苦茶テンションの高いベース、そして管群のアンサンブルが超弩級のリズム隊に乗って突き進む。曲半分で轟音とともに雰囲気が変わりますが、ここまでの曲進行はもの凄いですね。軽めのギターのカッティングにローズの優しい音色、ポコポコと腑抜けたパーカッション、そして雰囲気のあるサックスがゆったりと漂う・・・・素敵な雰囲気を陵辱するが如くのリズム隊が乱入、ドラムの手数と音圧が凄まじい。知らずにこの曲を聴いたらあまりの凄さに仰け反ってしまいますよ。
2曲目 イントロから暴走・暴発するドラムに混沌としたエレピ、噎び泣くサックスが間隙をゆったりと悲しげに。この辺は落ち着いたプログレチックな展開ですね。静寂から奥行きが出てきて漂う尺八(の様な竹製管楽器)ピラピラと煌びやかなシンセ音が天空世界を演出、そしてこれは神の声か??続いてタブラとパーカッション、フワフワとしたシンセにエレピをバックにゆったりと漂うボーカル、オリエンタルな雰囲気タップリの曲展開にシタールまで登場。緩急がハッキリと分かれている曲ですが、個人的には暴走パターンをもう少し。。。。
3曲目 軽めの(この人にしてはと言う意味で)タム回しから超弩級リズム隊に変化、管群のアンサンブルとの対比が心地良い、そしてエレピは相変わらずの混迷・・・妙な癖があるぞ、こいつは。リズム隊をバックにギターとキーボードが絡んでいるような絡んでいないような展開、ベースもかなり小刻みにうねりまくる。良いんですが・・・もう少しリズム隊を全面に出してもらいたかったかな。贅沢な悩みですね。
4曲目 イントロはやはりタム回し、エレピとリズム隊をバックにオリエンタルなギターが多重で瞑想する、ギターがエレキなのでとっても妙。バイオリンも交差し、まさにオリエンタルなマハビッシュヌ。が、曲調は少し歌謡っぽい。どどどっと荒れ気味の後、波の音にボイスをバックにブズーキの様な弦楽器とアラビックなボーカルが幻想の中をひたすら漂うが如く、良いですよこの雰囲気は。突然に曲が疾走パターンに、民族音楽っぽいフレーズをリッチ・ブラックモアの如くにバイオリンが奏で、轟音のようなドラムが(一瞬ソロになるところが聞き所)暴走する。そしてお待ちかねのパーカッション群の目眩く競演、最後は気の触れた民族マハビッシュヌで腰を抜かしましょう。凄いんですけれど、できればドラムソロをお願いしたかった。贅沢な悩みですね。 
5曲目 銅鑼の音からポコポコホワホワと間の抜けたオリエンタルな雰囲気、脳天気な雰囲気がしばらく続きます。カラフルなキーボード群も春霞のようにたなびいたりしていますが、結局そのまんまお終い。暴走も暴発も無し。
6曲目 タイかラオス当たりのラジオから聞こえてきそうなイントロ、女声ボーカルがウニャウニャと、バイオリンとギターが中央・東アジアっぽい旋律を、そしてお待ちかねの超超弩級リズム隊が乱入。曲調が次々と変化するのですが、少しまとまりのない印象が漂うぞ。まっドラムさえ味わえれれば目的は達せられる。リズム無し混沌パターンから暴君がバスドラを踏み倒しながら登場。最後まで200%の勢いをキープしているのが心地良い。

この後もファーストアルバムが続きますが、ここまで。民族音楽とジャズ・ロック(ブラス・ロック)の融合が楽しめます。

初めて聴いてからかなり経ちますので興奮は抑えられていますが、それでも「血湧き肉躍る」感覚は変わりません。壮絶な疾走パターンをもう少し配していただきたかった気もしますが、これ以上作品のテンションが上がると・・・・聞く者を完膚無きまでに叩きのめす悪魔の作品となってしまいますが、それが私の大好物。

ジャズ・ロック好きは「買い」
ドラムが好きは「絶対買い」
プログレ好きは「迷わず買い」
オリエンタルな民族音楽が苦手な人は「とりあえず買い」

辺境のプログレとしてもの凄く少ない情報は以前から知っていましたが、最近は編集CD2枚が発売され、意外と身近な音楽としてネット上にもちほら登場するようになりました。こんなマニアックな作品が簡単に手に入るなんて良い世の中になりましたねぇ。




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