![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/62/ee10f378e618f1b05c093e03df55877f.jpg)
Jacques Roman - Organ, Synthesizer [Moog], Synthesizer, Mellotron, Bass Guitar
Victor Bosch - Drums, Percussion
Gilbert Gandil - Electric Guitar, Acoustic Guitar, Vocals
Roland Richard - Flute, Synthesizer [Solina]
1.The Strands Of The Future
2.Flight
3.Windows
4.Fool's Failure
1976
フランスのパルサー(ピュルサー)の2枚目のアルバム、邦題は「終着の浜辺」。名作として名高い次作の「Halloween」よりも個人的にはこの作品が好きです。圧倒的な1曲目のタイトルナンバー、邦題はJ・G・バラードの短編から取っているようですが、実にバラードの音世界が垣間見える様な作品です。バラードの短編集も現在では「終着の浜辺」がタイトルのようですが、私の所有しているのは「時間の墓標」、創元推理文庫の茶色くなった酸性紙の中、ヴァーミリオン・サンズの世界が展開します。
1曲目 重厚なアナログ・ストレングス系シンセサイザー群が幻想的なざわめきを演出、メロディーはたなびく様に幻惑的に漂い続ける。薄モヤが漂い暖かみのある色彩が支配する現実から乖離した音世界はゆったりと聞き手の心に染み入ってくる。まさにヴァーミリオン・サンズの世界観タップリの演奏から、力強い展開を経て、再び幻想の世界へと。テーマは鬱としたボーカルがアコギの響きに導かれフワフワと漂い、サビでドラマチックに盛り上がりを見せる。その後は時代がかったシンセサイザーでの幻惑空間、宇宙空間的、ピンクフロイド的、ウルトラセブンの世界から、軽く疾走する演奏へと。その後もドラマチックに外連味タップリに、哀愁と幻惑、陰と陽、静と動・・・・ストリングス系シンセ(特にソリナーですよ)が支配する、シークエンスパターンに近い曲展開は、聴く者によってはつまらなくチープに感じるかも知れません。70年代のプログレを愛するオッサンにはたまらない歴史的な一曲。〆のアコギとフルートが漂う天空世界で涙しましょう。
2曲目 これでも疾走パターン、ドラムはノーマルですが、ベースが控え気味のシンセですので、迫力に欠けてしまいます。メロトロンやストリングスはたなびいていますが、曲としては今一。
3曲目 鬱としたボーカルと幻想的な演奏、1曲目の圧倒的な音世界があるから、2曲目・3曲目が番外編として楽しめるのですが・・・間奏のギターパートも脱力感タップリ。フルートパート・・・シンセ群と解け合っていて・・眠くなります。テンポが遅くシークエンスに近いので・・・・9分弱の曲でも実に物足りない。
4曲目 鬱とした語る様なボーカル、エコーを交えた効果音的なボーカル、バックの演奏のパターンは今までの曲と同じ、選択肢が少ないなぁ・・・・4曲目なんか聴いたことあったっけ?
名盤で名曲。ただ・・構えてしっかりと聞き込んでしまうと・・・・意外と普通に感じてしまいます。日曜の午後にでもバラードの小説を読みながら、モルトでも傾けて、まったりと聴くのには最高の作品です。
作品の構成としては失敗ですね。何かストーリー性があるのでしょうが組曲にして最後に「The Strands Of The Future」を再び登場させれば作品としてもっと締まりが出てきたのに。
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Victor Bosch - Drums, Percussion
Gilbert Gandil - Electric Guitar, Acoustic Guitar, Vocals
Roland Richard - Flute, Synthesizer [Solina]
1.The Strands Of The Future
2.Flight
3.Windows
4.Fool's Failure
1976
フランスのパルサー(ピュルサー)の2枚目のアルバム、邦題は「終着の浜辺」。名作として名高い次作の「Halloween」よりも個人的にはこの作品が好きです。圧倒的な1曲目のタイトルナンバー、邦題はJ・G・バラードの短編から取っているようですが、実にバラードの音世界が垣間見える様な作品です。バラードの短編集も現在では「終着の浜辺」がタイトルのようですが、私の所有しているのは「時間の墓標」、創元推理文庫の茶色くなった酸性紙の中、ヴァーミリオン・サンズの世界が展開します。
1曲目 重厚なアナログ・ストレングス系シンセサイザー群が幻想的なざわめきを演出、メロディーはたなびく様に幻惑的に漂い続ける。薄モヤが漂い暖かみのある色彩が支配する現実から乖離した音世界はゆったりと聞き手の心に染み入ってくる。まさにヴァーミリオン・サンズの世界観タップリの演奏から、力強い展開を経て、再び幻想の世界へと。テーマは鬱としたボーカルがアコギの響きに導かれフワフワと漂い、サビでドラマチックに盛り上がりを見せる。その後は時代がかったシンセサイザーでの幻惑空間、宇宙空間的、ピンクフロイド的、ウルトラセブンの世界から、軽く疾走する演奏へと。その後もドラマチックに外連味タップリに、哀愁と幻惑、陰と陽、静と動・・・・ストリングス系シンセ(特にソリナーですよ)が支配する、シークエンスパターンに近い曲展開は、聴く者によってはつまらなくチープに感じるかも知れません。70年代のプログレを愛するオッサンにはたまらない歴史的な一曲。〆のアコギとフルートが漂う天空世界で涙しましょう。
2曲目 これでも疾走パターン、ドラムはノーマルですが、ベースが控え気味のシンセですので、迫力に欠けてしまいます。メロトロンやストリングスはたなびいていますが、曲としては今一。
3曲目 鬱としたボーカルと幻想的な演奏、1曲目の圧倒的な音世界があるから、2曲目・3曲目が番外編として楽しめるのですが・・・間奏のギターパートも脱力感タップリ。フルートパート・・・シンセ群と解け合っていて・・眠くなります。テンポが遅くシークエンスに近いので・・・・9分弱の曲でも実に物足りない。
4曲目 鬱とした語る様なボーカル、エコーを交えた効果音的なボーカル、バックの演奏のパターンは今までの曲と同じ、選択肢が少ないなぁ・・・・4曲目なんか聴いたことあったっけ?
名盤で名曲。ただ・・構えてしっかりと聞き込んでしまうと・・・・意外と普通に感じてしまいます。日曜の午後にでもバラードの小説を読みながら、モルトでも傾けて、まったりと聴くのには最高の作品です。
作品の構成としては失敗ですね。何かストーリー性があるのでしょうが組曲にして最後に「The Strands Of The Future」を再び登場させれば作品としてもっと締まりが出てきたのに。
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