[漆黒のボトルに白くクッキリと浮き出る巨大な猛犬]
「マクリー・ムーア カスク・ストレングス 2nd エディション 58.2%」アランのピーテッドタイプのカスク・ストレングス第2弾、犬好きにとっては欠かせないボトルでしたが軒並み売り切れ。オフィシャルのカスク・ストレングスで7K台はお買い得、おまけに加水のボトルと1Kしか違わないとくればあっと言う間だったのですね。時間差で某お店で取り扱っていましたので飛びつきました。そこは「海賊ワンコ」をゲットした所でもあり大変お世話になっています。で、以前購入した「ウイスキーライヴのマネチョ?」が1stエデイョンだったのでしょうか?
[カラーはペールストロー。
香りはオイリーなピートスモークの後に、生ハムのようなミーティさ、焼き立てのクッキー、シトラス、松、オーク、キャラメルが出てきます。
口に含むとオイリーな液体が舌に絡みつき、生ハムのケッパー添え、ズッキーニのオリーブオイル炒め、ホワイトペッパーに、バニラ、レモン、パイナップルのフルーティな甘さ。そして、オイリーなピート、シトラスの長い余韻へとつながります。]
年頭のネタとして「オフィシャルのカスク・ストレングス」を取り上げてみましょうか。今回購入したアランのマクリムーアもカスク・ストレングス、つまり「樽出しそのままの度数」と言うことになります。シングルカスクのカスク・ストレングスの場合は1樽から200-300本程度しかボトリングができませんので、今回のボトルの様なオフィシャルのカスク・ストレングスは数樽のバッティングによって作り上げられています。
なぜ私がカスク・ストレングスにこだわるかと言えば
1.度数が低いと飲んでいて物足りない
2.度数が低いと特徴がわかりにくい(味音痴)
3.出来るだけアルコールを摂取したい(アル中)
基本大量摂取のアル中ですので、加水の40°46°程度では「上善若水」であっと言う間にボトルを飲み干してしまいます。それでは体に悪いので、高度数のモルトをチビチビと舐めているのです。(屁理屈・・)
それでは蒸留所毎にCPの高いカスク・ストレングスを紹介していきます。今回は「島」。
「アラン蒸留所」
限定ボトルも多く出している蒸留所です。今回の「マクリムーア」を始め「スリーピング・ウォーリアー」「デビルズパンチボウル」「プレミアムカスクシリーズ」等々、その他にも加水調整50°のウッドフィニッシュ物まで幅広く取り扱っています。そしてお値段もとてもリーズナブル。定番レギュラー商品「アランモルト12年カスクストレングス」は5K台だと記憶しています。懐に優しい飲み助の味方。個人的には加水調整50°のウッドフィニッシュが大好きです。(プレミアムシリーズは人気があり手に入り辛い・・)
「アイル・オブ・ジュラ蒸留所」
聖地「アイラ島」の対岸にある島の蒸留所ですが、両極の味わいが特徴、と言うことは個人的には余り興味がない。印象は「鹿がたくさんいて迷信を重んじる」、ヘビーピーテッドを中心として色々カスク・ストレングスを出してはいるようですが、メジャーではない。我が家にも「ブティック・バレル1995」とか言うボトルが開いたままずっと残っています、減らない・・・嗜好的に会えばお得かもしれません。
「トバモリー(レダイグ)」「ハイランドパーク」「スキャパ」は手の届く範囲のオフィシャルのカスク・ストレングスは存在しないので除外。
「タリスカー蒸留所」
「10年の45.8°」でも強烈な個性を感じ、気合いの入った酒飲みに愛されている蒸留所。その蒸留所のカスク・ストレングス「タリスカー57ノース」57°に調整した一品が5K台で手にはいるなんて、夢のようです。正直「テンペストとノースだけ飲んでいれば他にはいらない!!」と豪語してもかまいません。
さてさてここから「聖地アイラ」。
宇都宮のジャズバーの苔むしたボウモアで開眼、その後ラフロイグの洗礼を受けアイラ島の虜となり、色々彷徨ったあげくにキルホーマンでアイラに引き戻される。ストックボトルの半分以上がアイラのボトルという点から見ても、個人的に「聖地」である事は紛れのない事実。
「ボウモア蒸留所」
サントリーの所有となり「テンペスト」が容易に手に入る環境は「日本人でよかった」と思う今日この頃。フルーティーで大変美味しいカスク・ストレングス「テンペスト」、最新バージョンは「5」、探せば「4」「3」当たりも6K台で手に入るかもしれません。「ボウモア100ディグリーズ・プルーフ」も5K台で手に入りますが、味わいではテンペストの足元にも及びません。
「ラフロイグ蒸留所」
手が届く(80K台の25年は別として)カスク・ストレングスは日本発売では存在しませんが、以前は10年のカスク・ストレングスが5K台で手に入りました。我が家にもノンバッチと1と2(3は結局手に入らなかった・・・)の3本が眠っていますが、貴重な存在になりすぎて開封できない・・・・後続のバッチも海外では出ているようですが、日本では見あたらない。ボトラーズも含めて「ラフ」の高騰ぶりは抜きんでていますね。困ったものだ・・・・
「アードベッグ蒸留所」
頻繁に限定カスク・ストレングスが発売されていますが、「ウーガダール」と「コリーブレッカン」に尽きますね。6K7Kで手に入るレギュラー商品は大変ありがたい。10年がライトになった関係で特に貴重な存在となっています。この2本無くならないで欲しい。
「ラガヴーリン蒸留所」
オフィシャルはメインの16年とカスク・ストレングスの12年のみというラインナップ(ダブルマチュアードもありますがディアジオの企画物か??)。16年も味わいのある重厚な存在で物足りなさの欠片も感じませんが、12年の存在は別格。13K台に高騰しましたが手が出せない価格ではない。シークレット・アイラがカリラからラガヴーリンに変わっている事を考えると、狙い目はそちらかも知れません。(オフィシャルじゃないけれど)
「カリラ蒸留所」
5K台で手に入ったカスク・ストレングスが今や18K台・・・・「喧嘩売っとんのか!!!」なんなんだこの暴騰ぶりは・・・と言うことで、シークレットで「カリラ」と言われている「フィラガン」を飲みましょう。最近ラインナップに変化が出てきましたが、まだカスク。ストレングスが3K台で手に入ります。またはG&MのJIS向け。ほんとに・・もうっ・・・
「ブルイックラディ蒸留所」
最近50°の加水調整物が多く見受けられますが、カスク・ストレングスといえば「オクトモア」か「ポートシャーロット8年」。手に入りやすい価格帯ではありますが、個人的に余り好きではない蒸留所。福山雅治がお気に入りだそうですが、どうなんだろう・・・PC8は購入しても良いかもね、「60.5°」だし。(度数崇拝者だ・・・)
「キルホーマン蒸留所」
今一番注目のアイラの新星、レギュラー商品のカスク・ストレングスはありませんが、頻繁に限定品のバーボンカスク、シェリーカスク等々(日本限定?)のカスク・ストレングスが発売されています。マイクロなファーム・ディスティラリーですので、良い物はすぐ無くなってしまいますので要注意。当初高めであった価格帯も、モルトの高騰で追いついてしまいました。
「ブナハーブン蒸留所」
カスク・ストレングスのオフィシャル商品はありません。唯一50°でピーテッドタイプの「クラック・モナ」があります。ただし、ボトラーズ物でショートエイジのピーテッドタイプ(モンニャとかモニャとか上記のモナの事でしょうが)がお求めやすい価格で出回ります。アイラらしいピーティーで臭いタイプで大変美味しいです。
今回は「島」のオフィシャルを考察してみました。自分の中での情報を整理する意味でも、このパターンは続けましょうか。
今年もよろしくお願いします。
体調の関係もあり・・・昨年は音楽ネタ4回しかあげられませんでした。
本当に「廃屋」になりそうです。