(写真は写真を撮っている夫。)
アバウト・シュミット
満足度 ★★★★★+おまけ★★
感動度 ★★★★★+おまけ★★
話の展開 ★★★★★
ジャック・ニコルソン ★★★★★+おまけ★★★★★ (5段階のはずなのですが・・・)
キャシー・ベイツ ★★★★★
お勧め度 ★★★★★
効果音と静音 ★★★★★
2002年 アメリカ
原作 ルイス・ビグレー
監督 アレクサンダー・ペイン
脚本 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
キャスト
ジャック・ニコルソン
キャシー・ベイツ 他
BSフジで『アバウト・シュミット』を観る。
感動した。
話は単純で、静かに流れる。
しかしジャック・ニコルソンの表現が実に良い。
ナビゲーターの佐々木恭子(フジテレビアナウンサー)は毎回、ことごとく 私とは異なる感想。
彼女は、
『自分の罪悪感を少年をかかわることによって満たしていた』
とか、
『義務感で・・・』
と話されていた。
人それぞれの感じ方があって良いのだろう・・・参考になる。
私が感じるこの映画のテーマは空虚感。
仕事に一途に向き合っていた人生。
退職と同時に会社における自分の立場を感じ取る。
退職してふと知った不幸な少年たちに、つき22ドルと自分のことを書いた手紙を送ることを決める。
おしきせにも感じる幸福な家庭。
妻に死、そして随分昔の 妻の裏切り(浮気)を知る。
昔のままのイメージでとまっていた、良い子であったはずの娘の変貌。
娘の不本意な結婚。
父の義務の不本意なる祝辞。
男は毎月少年に送るお金と、自分のことを綴ることが、いつしか心の支えになっていた。
娘の結婚式が滞りなく終わり、自分の家に帰る。
孤独・・・
たまりにたまった、数多くの郵便物。
そのなかに少年の乳母殻の手紙。
そして、少年から届いた絵には・・・
手と手をつなぎあった二人が描かれていた。
ここで私の琴線に触れる。
自分(男)は今まで何をやってきたのだろうか・・・
これでよかったのだろうか・・・
男にとって、少年の手と手をつなぎあった絵が心に染みたことだろう・・・
とても心に残る、素晴らしい映画だった。
私はこの映画を観ることができて、幸せ者だと感じた。