ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

なきごえ2。

2009-06-13 | Weblog
なんと、がたがた動いて鳴く段ボール箱が二日連続で職場に出現した。


ぴぃぴぃぴぃぴぃぴぃぴぃぴぃぴぃ!


同じフロアの、別の課から遠征してきてのぞく人。
興味津々立ち上がって鳴き声の方を見やる職場のエライ人(複数)。
せめて仕事にも同程度には熱意を注げ。
仕事だけにとは言わんから……。
しかも、かようにうかれてるのは正規の人ばっかである。
臨時とか派遣とか、ともかく非正規の人がまじ~めに仕事をしている脇でなんという騒ぎか。


本日の中身は、カルガモのヒナ三羽なそうな。
なんでも、一般の人がヒナがちょろちょろしてる近くにカラスがいたから、というので保護したはいいが。どうしようもなくて持ち込んだらしい。


んで。ヒナたちをどうしたかというと。


丁重に、元の場所にお帰りいただきましたそうな。


もちろん、理由はいくつかある。
その1。
ヒナがいるということは、近くに親鳥がいるということである。
持ってこられたヒナ以外にも兄弟がいたらしいということもわかっているのだから。
親鳥たちにしてみりゃ、人間の方が誘拐犯だよな…。

その2。
カルガモは保護鳥ではないが、捕獲には許可が必要な「野鳥」である。
いくら道を横断して、渋滞させるのが風物詩的ほのぼの風ニュースになろうとも。
決して、一般人が捕獲していいものではない。

その3。
複数のヒナの一部を捕獲したことは、残りのヒナが狙われる確率を上げたということになる。
集団でまとまっていれば、たとえ、その一部の個体が天敵に襲われたとしても、種としての生存が可能になる。
これは、集団が大きければ大きいほど効果があるのだが。
逆に言えば、集団が小さければ効果は薄い。
人間から逃走し、その場に残されたヒナたちがカラスに襲われてなければいいと心から願う。


職場の人が、ヒナたちを元の場所に帰したのは。
野鳥の専門家にいろいろ問い合わせたりして、その結果決めたことだのだが。


人間の臭いを野生の動物は警戒する。
いくら、同じ場所に戻されたとして、はたして親鳥が、そして残りのヒナたちが戻されたヒナたちと行動を共にするだろうか。
そして、ヒナたちは生き残れるだろうか。





…なんだか二日続けてひどく重い気分である。
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コメント
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