ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

夜中の捜索。

2009-06-10 | Weblog
夕方の7時前には、おねむになってしまうBooじーちゃ。
その2時間後ぐらいには、墓場から起き上がってきたゾンビ1号のようにぺたぺたと裸足であるきまわるのだが。


リビングへやってきて、一言。
「おらのよめじょはおらんかね?」


働かないよめじょは手切れ金を払えたのか。
あねうえどのを、自分の連れ合いと思い込んでいたのは解消されたようではあるが、なぜかよめじょの捜索をするようになってしまったBooじーちゃ。

デイサービスでは、脳みそを回転させるため、利用者にいろんな質問をするようである。
「あなたの家族は何人ですか?名前はなんと言いますか?」といったことを聞くことによって、記憶障害の改善を図るという意図があるらしいのだが。
妙に記憶を刺激されるせいか。
「葬式があるから喪服を出せ!」というような、譫妄症状の悪化を引き起こすことも、ままある。

今度の、よめじょ捜索もその一例かと思われるのだが。
デイから一週間近く過ぎてから、よめじょ探しを始めることもあるので、関連性があるのかないのかも不明である。


おかんさま「ねえBooじーちゃ。よめじょって誰?なんて名前?」
Booじーちゃ。「知らん」

自分の嫁さんの名前がわからんでどうする。

おかんさま「名前もわからん人なら、家の中におられると困るねえ」
Booじーちゃ。「かよこだ」


違います。


Booじーちゃ。「かやのだ」


誰や。


Booじーちゃ。「きぬこ」「よしこ」「さだこ」


……誰でもいいんかい。
いくらなんでも情が薄すぎやしませんかBooじーちゃ。
せめて一人に名前を絞れ。


おかんさまの母上、つまりBooじーちゃ。の、ほんとうの連れ合いは、何十年も前に亡くなっている。
後添えをもらうことなく、独身を貫き通したBooじーちゃ。
どんだけ、どこでナニして遊んでたのだろうか。
そんなことまでワタクシメは知らんし、知ろうとも思わんが。





せめて、枕元に立った連れ合い様まで、他の女の名前で呼ばぬようにご注意を。
しばかれても知りませんぜ。
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