ちょっと長いです
大学を卒業して、4年間サンキュー先生をしていた
4年目のある日、教頭先生に呼ばれ「就職しなさい」と言われ
就職したのは、港区の某ソフトウェア会社
バブルだったので、事務職経歴がなくても、PC触ったことなくても簡単に入社できた
私は顧客管理みたいな事務全般のお仕事をしていた
ベンチャー企業なので、色んな意味で緩かった
その会社が入っているビルが変だった
三角形に近い形で、1階は飲食店 2階と3階は何かの会社が入っていたが
いつも無人だった
4階から6階まで借りていて、私は4階で働いていた
9階と10階は、ビルオーナーの住居だった
入口から見て、左側の窓から見えるのは国道1号線、その向こうに有名私大のキャンパス
その奥に東京タワーが見えた(歩いていけた)
大人の遊びには好都合な立地で、麻布・白金・青山・六本木
タクシー乗っても1000円かからず、銀座も電車で10分かからなかった
変だったのは、右側の窓の景色で、下を見ると、本堂とお墓が見える
つまり、お寺さんの住職家族が住んでいた家の部分が、オフィスビルになっていたのだ
入社して2年目のある時期
5階、6階で幽霊騒動がおこった
「モニターに映り込んだ・エレベーター、押してないのに2階3階に止まる などなど・・」
私は見てもいないし、感じてもいない
4階では何もおこらなかった
お彼岸の季節とお盆になると「お線香」の匂いで悩まされた
実は、2階と3階は 室内型のお墓だった
困った専務がオーナー兼住職に相談した
ある日回覧板が回ってきた
「〇月〇日(月) お祓いをするので、朝礼はなし。準備ができ次第集まってください」
マジですか!
住職は神主を呼んだのだ
当日の朝
5階に集まってくださいと連絡があり、5階に上がった
月曜は朝礼のあと、グループ会議がある それに電話も多い
電話は切られ、予定は午後に回されてた
5階に上がってびっくりした
テレビでも見たことのないような立派な祭壇が作られ、捧げ物もビックるするほど
ゴージャスだった
きらびやかな衣装の神主が3人もいた
お祓いが始まる
3人の神主の後ろに社長・専務・そしてスーツを着た住職が立っていた
突っ込みどころがありすぎて、ぐうの音もでなかった
私はそれらしく頭を少しさげて、もっともらしい顔をした
チラチラと周りの人の顔を見る 何人かがニヤニヤしていた
同じことを考えていたのかもしれない
どうにもこうにも突っ込まずにはいられない
でも、しゃべれない でも 突っ込みたい
この衝動はおさえられない(罰があたろうともやめられない)
長い長い古代日本語の呪文 30分
(こういう時は祝詞とは言わないと思うけど、なんというのでしょう?)
その最中、私は呪いのように、心の中で突っ込みをいれた
おい、住職。 おかしいだろう、住職。間違ってるよ住職。住職はブッダに帰依してるんでしょ。
なんで、カミサマに頭下げてんの?。てか、自分でできないの?テレビで見たことあるよ。
お坊さんが、悪霊払ってるところ。あれって特別な修行が必要なの?修行してないの?
そもそも、「ちゃんとお経上げてるので、大丈夫です」 って言えないの?
てか、何のためにお坊さんしてるの。自分の仕事否定するの?ああ、本業はビルオーナーか
お盆の前に家族でハワイ行ったよね。各フロアにマカディミアンナッツ 1箱ってセコくない?
頭数足りなかったんだけど。3時のコーヒーの時間、足りないから、私自腹でチョコ買ってきたんだよ。
もう、長いんだけど。。。。いつまでやってんの?足しびれてきたんだけど・・・
あたし ヒールなのよ・・・月曜は忙しいんだから もう勘弁してよ
なんとも罰当たりなことを考えていたワタクシですが、すぐに罰は当たらず
お祓いが終わり解散になり、自分のデスクに戻る
間もなく、神主3人と社長・専務・住職がやってきて、あちらこちらで
バッサッバッサッとお祓いをしていった
その後幽霊騒動が治まったのかどうか、私にはよくわからないまま季節は流れ
1年後に旦那が中途採用で入社してきた
一緒に採用された女性がとても霊感が強いと教えてもらったとき
上記のようなことがあったと、飲み会で話した
「やっぱりいるの?」
「う~~ん。いますねぇ。エレベーターはよくいますよ。でも悪い感じはあんまりないかなぁ
通過するかんじですねぇ。時々すんごい悪意感じますけど、ここにいるのか、私が呼んでしまったのか、区別できないんですよ。気にしない方がいいですよ」
すっかり忘れていたけど、20年以上前、本当にあったお話です
なんとも罰当たりな私ですが
こんなことや、いろんなことがあって
ぼうさんと かんぬしさんとは できるだけ関わらないようにしてますが
お墓詣り、仏壇にお線香をあげる はちゃんとしてます
それに、お宮参りと七五三もちゃんとやりましたよ
どうにもこうにも、好きになれないのです
私は変ですか?