夜の翼

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CDレビュー「METAL GALAXY」 

2019-12-08 10:15:07 | 音楽


30秒のサンプル事前流出に耳もくれず、10月8日には届いたTHE ONE版の「METAL GALAXY」。
仕事中に配達完了の案内が来たので、仕事を早めに切り上げて開封、リッピング アンド 初聴き。

第一印象は、これだけバラエティーに富んだ曲たちなのに聴きやすいという今までに感じたことのない感覚。
セカンドはもちろんファーストとも違う感覚。

このアルバムは2枚組になっている。イメージ的にはアナログ盤の自体には結構見られた対照的なA面、B面というコンセプトアルバム的な構成。
CDは片面だけなので2枚組したという感じで、2枚組にする必然性はなかったように思う。実際、Japan Limited盤でもCD1枚に十分収まる容量だ。
A面相当の最後の曲とB面相当の最初の曲の曲間を多めにしてもよかったと思うがそこはこだわりなのだろう。
半面CD価格が高くなってしまって、CDセールスに多少は影響したように思う。

Disk1はPOPサイド、Disk2はMetalサイド、ざっくりいうとそんな曲構成になっている。
Disk1については思い切ってポップ要素を強くしてきたなというところ。
特に1曲目の「DA DA DANCE」はちょっとやりすぎと思ったが、これぐらいやらないと意外性はないかもしれない。
ただしっかりとヘヴィーなアレンジは施されており、しっかり低音が鳴る再生機器で聴くとただの90年代オマージュではないことが分かる。

今回の3枚目のアルバム、音がいい。間違いなくいい。
それぞれの楽器の音の分離がよい。低音もしっかり出ているが、ファーストのような音圧一辺倒で濁った感じとは明らかに異なる。
これも聴きやすいと感じる要因の1つになっている。
機材も異なるのだろうが、一番は腕の良いミキサーが仕事をしたなという印象が強い。

Disk1で一番印象的なのは「Brand New Day」。
初めて聴いたときは「え、これもうメタルじゃないでしょう」と思ったくらい。
ただ、このギターを弾いているPolyphiaの曲を聴いてみて、これがプログレメタルの範疇に入るならば、メタルになるのかなとも思った。
この曲は、SU-METALのヴォーカリストとしての新たな一面が聴けて非常に興味深い。
この息を抜いた感じ、ブレスをあえて聞かせる歌い方というのは今まではなかったものだ。
歌詞もとてもいい。
「また明日が来るから」
まるでもうBABYMETALのメンバーではなくなった誰に歌いかけているような歌詞。
曲調と相まって本当に清々しくて、ちょっと切ない気持ちにさせてくれる。

フォークメタルやラテンメタル、ゲームミュージックメタル、BABYMETALにもはやタブーはない。

Disk1のなんじゃこりゃ感に比べるとDisk2はこれまでの路線の延長線上にあり、既発表の曲が多いのでDisk1 の後だと、ちょっと安心してしまう。
Disk2で言わなくてはいけないのは、曲のミックスについて。
特に「Kagerou」には驚いた。
この曲を初めて聴いたのは、昨年のRock On The Rangeの映像だと思う。
その時も驚いた。メロディが今まで以上に歌謡曲ぽかったのとバックサウンドがメタルというよりはハードロックだったから。はっきり言って古臭い組み合わせ。
歌詞も初めて直接的に恋愛を歌っているのも今までにはなかった。
アン・ルイスが30年前に歌っていてもおかしくないなという印象。
個人的には嫌いではないのだが、あまりにも現代味に欠ける。
そこでこのスタジオ版。この音はどうだ。
意図的に高音を抑えて、メタリックな印象をなくしている。
低音は分離よく、ぐいぐい前に出てくる。グルーブ感があるというよりはドライブ感といった方がいいだろうか。
重くうねったドライブ感。
結果的に、ほとんどアレンジは変わっていないのに、非常に現代的な音の仕上がりになった。
インタストリアル系という意見もあるが、電子的な音の要素はほぼないのでちょっと違うようにも思う。
とにかくこのベビーなどライブ感と歌謡曲との組み合わせで、切なさを感じるのはなぜ?

あと「Arkadia」のイントロは最高ですね。
Ledaさんいい仕事してます。この疾走感がたまりません。
すでにライブで何度か聴いているものの、今のところ音源の方が好印象というBABYMETALでは珍しいパターンになっている。

現時点でライブで披露されていない曲がJapan Limited盤のみの2曲を除くとあと3曲。
これは近いうちにライブで披露されると思うが、問題はJapan Limited盤のみのに収録された2曲。
特に問題の「B×M×C」。神バンドの出番はないことはないが、かなり少ない。
BabyMetal Cipherの略と思われるこの曲、ライブでやるとすれば3人で輪になってラップするのか。
曲自体は実験的かつ攻撃的。ある意味このアルバムで一番インパクトのある曲だが、
前作「METAL RESISTANCE」の日本版に収録された「シンコペーション」 がライブの定番曲になった用にはならないと思う。
特別なライブで披露される可能性はあるが、これまでもライブで1回だけしか演奏していない曲が2曲あるので、そういう扱いになるのだろうか。

すでにこのアルバム50周以上は聴いている。既発表曲はつい飛ばしがちだが、もう少し早く飽きるかなと思いきや、飽きる気配がない。
フックがあるが、聴きやすい、そして何回も聴きたくなる不思議なアルバム。
でも、これをやってしまったら、次は何をやるんだろうか?

ただ、おまけにつられてTHE ONE盤と初回限定盤の両方を買ってしまったが、7月の名古屋ライブのブルーレイ化が決まったので、結果としてはジャケ買いでSUN盤1枚だけでよかった。
2枚組にせず、通常版の価格を抑えて、種類ももっと少なくてよかったのではないかな。
Japan Limited盤にボーナストラック的な2曲を入れたのは輸入盤対策だと思うが、この辺りを気にしなくていけないのはBABYMETALならではといったところ。

来年1月の幕張ライブは和洋神バンド対決的なライブになるらしい。
THE FORUM方式で、曲替わりでアヴェンジャーズも総出演になる模様。5人同時出演の演出もあるのだろう。
来年はヨーロッパだけでなくアジアツアーも予定されているので、日本を含めたアジアが和神バンド、ヨーロッパは洋神バンドということになるのだろうが、
おそらくセットリストは異なるものが用意される。
ライブ未披露の曲はどちらかに振り分けられて、セットリストに組み込まれるのではないか。
これまでも行われてきたが、1月の幕張はその公開リハーサル的な位置づけになるのだろう。
チケットは1日目しか抑えていないが、和洋の神バンド両方聴きたいDEARH!

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