投票用紙に「ヒゲ」有効、1票差落選元市議の訴え棄却
昨年12月に投開票された徳島県鳴門市議選で、1票差の次点で落選した元市議の明野尚文さん(76)が、最下位で当選した坂東成光市議(61)が
得た「バンド ヒゲ」などと書かれた票は無効だとして、県選管を相手取り当選無効などを求めた訴訟の判決が6日、高松高裁であった。
馬渕勉裁判長は「一定の範囲の市民の間で『ヒゲ』は市議の通称として認められており、有効」として原告の訴えを棄却した。
判決によると、坂東市議は854票で当選し、明野さんは1票差で落選。有効とされた坂東市議の得票の中に「バンド ヒゲ」などの票があり、明野さ んは2月、県選管に審査を申し立てた。馬渕裁判長は「『バンド』という市議の氏名の一部と、通称と判断される『ヒゲ』とを合わせた記載で、公職選挙法で無 効とされる(氏名以外の)他事記載には当たらず、投票した人の意思は明白」とした。
議会の変革望む声、根強く 鳴門市議選前に市民意識調査
衆院選での選挙違反事件をきっかけに自主解散した鳴門市議選(十一日告示、十八日投開票)を前に、徳島新聞社は、市民百人を対象に今回の出直し選挙に関す る意識調査を行った。その結果、今回の自主解散を七十人が評価、投票に行くと答えた八十七人のうち三十人が「議会を刷新させるため」と答えており、市民が 大量の逮捕者を出した議会に対して変革を求めていることがあらためて浮き彫りになった。「新議員に期待すること」では、過半数が「議員活動の情報公開」を 挙げていて、市民が日ごろの議員活動の不透明さに不満を持っていることも明らかになった。
調査結果では、選挙には七十七人が「関心がある」と回答。投票する人を決めているのは四十四人で、投票基準(複数回答)は「訴えの内容に共感できる」が四 十一人、「過去の実績」が三十三人と個人の資質を重視する傾向が強いが、「地元の人だから」が十一人、「頼まれた人だから」も八人いた。
徳島県内のニュース (紙面から) (05年12月9日付)
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