ミンダナオ島に「イスラム国」が…比大統領
フィリピンのドゥテルテ大統領は17日、過激派組織「イスラム国」に忠誠を誓う武装組織と軍の戦闘が続く南部のミンダナオ島に「イスラム国」の外国人戦闘員が入り込んでいるとの見方を示した。
フィリピン南部ミンダナオ島・マラウィ市では先月から、「イスラム国」に忠誠を誓い、勢力拡大を目指す武装組織「マウテグループ」と、軍との間で戦闘が続いている。17日にミンダナオ島で会見したドゥテルテ大統領は、現地に「シリアやインドネシア、マレーシアなどから、『イスラム国』の戦闘員が入り込んでいる」などと話した。
ドゥテルテ大統領「やつらは神の名を汚し、無実の人を殺し、無益な破壊を行っている」
ドゥテルテ大統領は、ミンダナオ島に戒厳令を出して対応にあたっているが、武装組織が市の一部を占拠し、市民を人質にするなどしていて戦闘は長期化している。
人質女性を強制結婚・性的虐待 比南部、IS忠誠の組織
マニラ=鈴木暁子
2017年6月27日18時31分
過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う武装組織と政府軍の戦闘が続くフィリピン南部ミンダナオ島マラウィで、人質にとられた女性たちが武装組織の戦闘員と強制結婚をさせられ、性的虐待を受けていることがわかった。
政府軍のヘレラ報道官が27日、会見で明らかにした。戦闘地域には現在も約100人の人質がおり、攻撃を防ぐための「人間の盾」にされたり、爆弾を体に装着させられたりしているという。26日までに確認された民間人の死者は27人だが、政府軍はほかに多数が殺害されたとみている。
一方、武装組織側が、逮捕された家族と人質の交換を要求したとの報道に対し、アベリヤ大統領報道官は同日の会見で「テロリストと交渉はしないのが政府の方針だ」と述べた。(マニラ=鈴木暁子)
IS忠誠組織幹部ら死亡か 比南部「テロリスト40人」
ダバオ=鈴木暁子
2017年6月24日00時26分
フィリピン国軍は23日、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓って、南部ミンダナオ島で政府関係者や市民へ攻撃を続ける武装集団「マウテグループ」の創設者の一人、オマー・マウテ容疑者と、同組織を支援するマレーシア人の元大学講師の男が死亡した可能性があると明らかにした。死因は明らかにしていない。
また国軍は同日、国内で活動する外国出身のテロリスト40人の存在を確認できたと発表。大半がインドネシア人とマレーシア人だが、中東やパキスタンの出身者もいるとしている。マレーシア経由でミンダナオ島に入る外国人が以前から確認されており、40人が今回の戦闘に参加しているかは不明だ。
今月1日にはミンダナオ島マラウィの戦闘でサウジアラビア、イエメン、ロシア南部チェチェン共和国出身者を含む8人の外国人の遺体が確認され、ロレンザーナ国防相が「IS関係者とみられる」と述べていた。
フィリピン国防省は23日、オーストラリア軍が偵察機2機を国軍に貸与し、マラウィで続く戦闘を支援すると発表した。マラウィでは米軍も特殊部隊を派遣し技術的支援をしている。(ダバオ=鈴木暁子)
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