<今年の「書」の始まりは「墓誌」から>
平成17年の後半は「書」の貴重な展示物を見る機会が多かった。
最初は、7月から9月11日まで開催された、国立博物館の、
まぼろしの遣唐使「井真成」の「墓誌」の展示からであった。
(ブログは9月11日投稿の下記の記事)
幻の遣唐使<井眞成>の墓誌
東京国立博物館で7月20日から行われている「井真成」
(セイシンセイ又は、いのまなり)にまつわる特別展「遣唐使と唐の
美術」を会期終了前日の9月10日(土)に行ってきました。遣唐使
「井真成」については、2004年10月10日に中国で「墓誌」の
発見が発表されてから日本では大変な遣唐使ブームに沸きました。
なんといっても、今まで日本の歴史上全く無名の人物が、阿倍仲麻
呂や吉備真備の時代から1270年の時を経て . . .
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<書道博物館>
今まで、公立の書道博物館というものがあることを聞いたことがなか
ったので、かねがね行きたいと思っていた。
最近、国立博物館とか、その他の著名な美術館が、古典文学に関連し
て「書」や「書」に関連する興味のある展示会を行っているが、この
「書道博物館」もそれらに引けをとらない、なかなかのものである。
もともとの創設者で、画家であり・書家でもある「中村不折」が生涯を
かけて蒐集した貴重な品々が中心であるが、これらが、なかなか貴重
なものばかりであり、大いに感心した。
よく考えてみると、日本のような、漢字や片仮名や平仮名文化の国で、
公立の「書」専門の美術館や博物館の名前をあまり聞かないというこ
とは不思議なことであり、寂しいことでもある。
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ここではシーズンごとにテーマをきめて貴重な資料を展示しているが
下記特別展は既に12月18日で終了した。
10月から12月までの秋季特別展として
「漢字の歴史と書体をたどる」ー甲骨・王羲之・顔眞卿ー
を開催していた。引き続き、12月23日から、中村不折コレクション
「日中書法名品展」が開催されているようだが、いずれ訪問したい。
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王羲之<ー淳化閣帖ー潘氏本ー>明、(1583)
(書道博物館所蔵)
<王羲之の真蹟なし>
書道史上もっとも有名な「書聖」といわれる王羲之は、307年から
365年にかけて生存したのであるが、彼の書を愛した唐の太宗皇
帝が649年に死んだ時、王羲之の自筆の書をすべて一緒に埋葬
するようにと命じたため、真蹟の書が一点も現存しないと言われて
いる。
<拓本、臨書>
そのため、われわれが、現在、王羲之の「書」として目に触れてい
るものは、すべて、拓本とか、著名な書家が後の世に臨書したもの
である。(臨書とは、全く同じ筆跡を真似て書いたもの)
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全く同じ「王羲之」の書であるが、書いた人も時期も
様式も異なる。ただ、書体だけは全くの瓜二つである。
王羲之<ー淳化閣帖ー袁氏本ー>明、(16世紀)
(書道博物館所蔵)
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<台東区立「書道博物館」>
http://www.taitocity.net/taito/shodou/
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