友愛労働歴史館の解説員便り

当館は2009年8月で一時休館いたしました。しかし資料の収集・研究、PR活動等は継続します。再開は2012年8月1日!

『惟一館竣工の記録 先進学院要覧』を翻訳中!

2009-07-21 15:01:25 | Weblog
●惟一館ホールの標語は「至誠 正義 雍穆」!
 先日、ユニテリアンと日本の仏教との関連について調査・研究されているハワイ大学の先生が、当歴史館を訪問されました。
 その折、ユニテリアン教会・惟一館の竣工式(明治27年3月25日)の絵葉書や『惟一館竣工の記録 先進学院要覧1893~1894』のデーターをいただきました。何れも米国・ハーバード大学図書館に保存されているもののPDFデータです。
 現在、当歴史館の登録英語ボランティア(間宮繁子氏)の協力を得て翻訳中ですが、興味深い点がいくつもあります。例えば惟一館竣工式に久米邦武(「宗教と歴史の関係」)や福沢諭吉(「現代の道徳の必要性」)が祝辞を寄せていることです。⇒友愛会歴史研究HP http://www15.ocn.ne.jp/~uirekisi/12.html
 また、今まで分からなかったことが判明しました。惟一館ホールに「惟一館」の額が掲示されていますが、これを揮毫したのが副島種臣伯爵(佐賀藩士、外務卿・内相など。伯爵)であることが、クレイ・マッコーレイ牧師の報告に記されていました。
 また、惟一館の標語として「至誠・正義・雍穆」が掲げられていましたが、最後の「雍穆(ようぼく)」が読めませんでした。しかし、今回の『惟一館竣工の記録』により「雍穆=平和」と記されていることが判明いたしました。
 同書の内容は翻訳が完了次第、順次、友愛労働歴史館HPその他に掲載いたします。
                              以上

公開講演会「友愛の理念」のご案内、7月17日14:00~!

2009-07-11 16:25:20 | Weblog
■いま「友愛」を考える!
 友愛労働歴史館は7月17日(金)14時から、千葉大学法経学部教授・同公共哲学センター長の小林正弥教授をお招きし、「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」をテーマに公開講演会を開催いたします。
 以下のチラシを関係各位へ配布し、ご案内をしているところです。関心のある方のご参加をお待ちします。友愛労働歴史館までメールで申し込んでください。
     友愛労働歴史館 yuai@yuairodorekishikan.jp

<友愛労働歴史館からのお知らせ>

公開講演会「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」のご案内

 大正元年の友愛会から今日の労働運動まで受け継がれてきた「友愛」の理念は、いま鳩山由紀夫民主党代表の「友愛社会の日本」提唱や「賀川豊彦献身100年」記念行事の展開などにより関心を集めています。
 「友愛」は220年前のフランス革命で謳われた「自由・平等・友愛」で知られており、フランス国旗の三色「青(自由)・白(平等)・赤(友愛)」にシンボル化されています。しかし、「友愛」について、分かるようで分からない言葉、ピンとこないとの声もあります。
 そこで当館では第4回公開講演会のテーマに「友愛」を取り上げ、千葉大学法経学部教授で同公共哲学センター長の小林正弥教授をお招きし、「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」のテーマでご講演をいただくことになりました。ぜひご参加いただきますようご案内いたします。
 なお、会場の定員の関係もあり、講演会への参加を希望される方は、7月10日までに当歴史館へEメールか電話でお申し込みをお願いいたします。
 
<友愛労働歴史館第4回公開講演会>
 と き:2009年7月17日(金)14:00~15:30(予定)
 ところ:友愛会館1階 A会議室   〒105-0014 東京都港区芝2-20-12
 テーマ:「友愛の理念ーその歴史と今日的意義」
 講 師:小林正弥(こばやし まさや) 千葉大学教授・同公共哲学センター長
 その他:参加費無料。希望者はメールか電話で7月10日(金)までに友愛労働歴
     史館へ申込みをお願いいたします。
     なお、開催中の特別展「賀川豊彦と労働運動」展を併せてご覧下さい。

<特別展「賀川豊彦と労働運動」展>
 と き:2009年4月2日(木)~2009年8月4日(火)
     (開館は原則平日10:00~17:00、予約あれば休・祝日、時間外もOK)
 ところ:友愛労働歴史館(友愛会館6階)
 展 示:賀川豊彦写真、色紙、著書、他
 その他:入館無料。解説員が案内。なお、専従者不在のため要予約
   
    友愛労働歴史館 〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 ℡050-3473-5325  
     Eメール yuai@yuairodorekishikan.jp HP http://www.yuairodorekishikan.jp/ 

当館が毎日新聞の取材を受け、記事で紹介されました!

2009-06-04 11:52:21 | Weblog
●6月3日毎日新聞「特集ワイド」に登場!
 鳩山由紀夫氏が民主党代表に就任して以来、「友愛」という言葉が注目されています。6月3日の毎日新聞夕刊「特集ワイド」は、この「友愛」について特集を組んでいました。
 当歴史館も5月29日に取材を受け、6月3日の「特集ワイド」では、友愛書房や居酒屋「やきとり友愛」などど一緒に紹介されました。当館に関係する紹介文(一部抜粋)は、下記の通りです。関心のある方は3日の毎日新聞夕刊をご覧下さい。

 毎日新聞6月3日「特集ワイド」より抜粋
 <東京都港区の友愛会館の6階にある友愛労働歴史館を訪ねた。解説員の間宮悠紀雄さん(62)が大歓迎してくれた。なにしろほとんど訪れる人がいない史料館なのだ。
 1912(大正元)年にできた友愛会は、戦前の労働組合運動の中心的組織だった「日本労働総同盟」の前身となる組織。英国の友愛組合(フレンドリー・ソサエティー)をモデルにした。日本でも英国でもかつては労働組合は非合法だった。だから表向きは共済、親睦(しんぼく)を目的と見せて実際は労働組合の建設を目的とする組織を作ったのだ。友愛は(組合関係の)業界用語だったのだ。 「鳩山さんのいう友愛を青臭い書生論と批判するのは抵抗がある。病院も労働運動もそれぞれの立場で友愛活動している。これをきっかけに友愛という言葉が市民権を得られたらうれしい」(間宮さん)>

                                 以上

「企業内労働組合」と「縦断的御用組合」!

2009-05-29 15:07:48 | Weblog
■松岡駒吉の『労働組合論』を読む!
 総同盟第二代会長・松岡駒吉(ユニテリアン、政治家、衆議院議長)は、その著『労働組合論』(クララ社「民衆政治講座」、昭和4年刊行)で労働組合の5つの職分として「団体協約の締結、罷業の遂行、教育的任務の達成、相互扶助的施設の発達、政治的勢力の伸張」を挙げています。
 また、松岡は「労働階級は、労働組合なる学校に於いて、建設的能力と、協同精神と、産業人としての識見を養うのである」と主張しています。後の「産業人としての労働者」論です。
 彼の『労働組合論』で興味深いのは、「縦断的御用組合」という言葉を使っていることです。同書第三章第三項「団体協約と労働組合の公認」の中で松岡は、資本家に「団体協約(現在の労働協約)の締結を行う前提条件として労働組合の公認」を求めていますが、その直ぐ後で「注意しなければならぬことは、縦断的御用組合である」と書いています。
 松岡は「資本家は労働組合の自主的発達を恐れて、工場若しくは同一会社に属する企業内に於いて、縦断的御用組合を作る」が、これは「一種の諮問機関である」と批判しています。そして「労働組合らしき形式を備えて居るものに、実質的縦断組合が多いのである。我国に於いては、特に最近其傾向が現われて居る何れの連合体にも属せざる単独組合にはこの種の組合が多く認められるのである。けれども、かかる種類の労働団体は、真の労働組合と名付けることは出来難い」としています。
 松岡の言う「縦断的御用組合」とは、今日の企業内労働組合を連想させます。企業内労働組合は何れの上部団体にも属せず、労使関係や活動が企業内に限定されており、また社会的・政治的な連帯活動に取り組むこともしません。その意味で今日の企業内労働組合は、松岡の云う「縦断的御用組合」なのでしょう。
 なお、企業別労働組合というものがありますが、こちらは似て非なるもので企業別に組織されている労働組合ですが、上部団体(産業別組織、ナショナル・センター)に加盟し、労使関係や活動は企業の枠を超え、また社会的・政治的な連帯活動にも取り組んでいます。
                                      以上

土屋博政教授が論文「社会運動の源流、ユニテリアン」を発表!

2009-05-12 17:04:31 | Weblog
■政策研究フォーラムの月刊誌『改革者』5月号に掲載!
 慶應義塾大学の土屋博政教授は日本のユニテリアン研究の第一人者で、関連論文が「慶應義塾大学日吉紀要」の「英語英米文学」第33号、第35号、第39号に掲載されています(インターネットで読むことができます)。
 一般書籍では土屋博政著『ユニテリアンと福沢諭吉』(慶應義塾大学出版会、本体3800円+税)が2004年に出版され、現在でも販売中です。
 また、土屋教授が2008年8月1日に友愛会館で行った「友愛会創立を記念する会」の記念講演「ユニテリアン主義と友愛会の精神」の速記記録は、労使関係研究協会の会報「労使研」第127号に掲載済ですし、友愛労働歴史館のデジタルデータライブラリーで申込みも可能です。
 その土屋教授が政策研究フォーラム「改革者」5月号に、新たな論文「社会運動の源流、ユニテリアンー宗派性を超えたキリスト教の影響をたどるー」を発表しました。
 詳細は略しますが、土屋教授は「世界中が不寛容になりつつある今日、自他の尊重と自己信頼を主張したユニテリアン精神が再評価される必要がある」と書き出しています。
 一読の価値があると思いますので、関心のある方は政策研究フォーラムまで申し込んでください。「改革者」5月号の定価650円。連絡先は政策研究フォーラム ℡03-5445-4575、Fax03-3457-5280
                                    以上

「2009賀川豊彦献身100年」記念の主な事業!

2009-04-21 14:22:53 | Weblog
■主な「賀川豊彦献身100年記念事業」
 賀川豊彦が神戸のスラム街でキリスト教伝道と隣保事業を始めたのが1909年12月24日、これを顕彰するため今年一年をかけて「2009賀川豊彦献身100年」記念事業が行われます。主な事業は下記の通りです(「賀川豊彦献身100年記念事業プログラム」より)。 

2月28日 オープニング「賀川豊彦献身100年記念礼拝&パーティ」 
 ○記念礼拝&記念パーティ:28日16:30~、青山学院大学チャペル&青学会館

3月7日~9日 ESDシンポジウム「共に生きるために」
 ○プレセッション「研究の共有ワークショップ」、7日13:00~・神戸大学六甲ホール
 ○シンポジウム「持続可能な社会づくりとソーシャルワーク」8日12時・神戸国際会議場                    
  基調講演:「持続可能な社会づくりとソーシャルビジネス」、ムハド・ユヌス(ノーベル賞受賞者)
  講  演:「ESD実践の草分けとしての賀川豊彦」、阿部志郎(基督教社会館)
 ○対  談:「神戸大学生とユヌス氏のトークセッション」、9日・神戸大学六甲ホール

4月29日 記念講演会・シンポジウム「賀川豊彦と友愛社会の未来」
 ○プレセッション:28日(火)18:00~・東京都生活協同組合連合会
  テーマ:「賀川豊彦『友愛の政治経済学』-その現代的意義」
  講演者:野尻武敏(神戸大学名誉教授)
 ○基調講演:29日(水)14:00~・明治学院大学
  テーマ:「寛容の再生のために」
  講演者:最上敏樹(国際基督教大学教授)
 ○シンポジウム:29日(水)16:00~・明治学院大学
  テーマ:「平和・人権・共生」
  司会:加山久夫、パネリスト:阿部志郎、野尻武敏、荒川朋子、戒能信生

5月17日 記念講演会・シンポジウム「新時代の<友愛>と公共的知識人」
 ○セッション1 「賀川豊彦と現在」、17日13:00~・キャンパスイノベーションセンター東京
  テーマ:「今なぜ賀川豊彦なのか?資本主義暴走の時代に」
       講演者:伴 武澄(共同通信社ニュースセンター委員)
  テーマ:「新しい賀川豊彦像 賀川とコーワーカーたち」
       講演者:賀川督明(カガワデザインワークショップ代表)
 ○セッション2 「賀川豊彦の思想と宗教観」
  テーマ:「賀川豊彦の宗教思想と友愛」、加山久夫(賀川豊彦記念松沢史料館館長)

5月30日 賀川ハル資料集出版記念講演会
  テーマ:「寛容の再生のために」
  講演者:三原容子 東北公益大学教授

7月13日 「21世紀における社会運動の国際連帯」
 ○テーマ:「阪神・淡路大震災と賀川豊彦の今日的意義」、貝原俊民(前兵庫県知事)
 ○テーマ:「心のケア~100年の時空を超えて」、野田正彰(関西学院大学教授)
 ○シンポジウム 「グローバル化時代が求める社会運動の国際連帯」

                                 以上

賀川豊彦の「自由組合」論とはどのようなものか!

2009-04-16 16:54:09 | Weblog
■労働運動リーダーとしての賀川豊彦
 社会運動家、キリスト教伝道者などとして知れられる賀川豊彦は、一時期労働運動リーダーとしても活躍しています。
 賀川は大正6(1917)年にアメリカ留学から帰国し、その年の秋に神戸で友愛会の活動に参加し、労働運動家として活動をスタートしています。賀川は大阪連合会の西尾末広と協力して大正9(1920)年に関西労働同盟会を結成するなど組織面で大活躍しますが、一方、理論面でも当時の労働運動をリードしました。
 彼の労働運動理論は「賀川イズム」と呼ばれ、自由労働組合主義、漸進主義、合法主義、非暴力主義を柱とし、当時の関西労働運動で大きな影響力を発揮します。
■賀川豊彦の「自由組合主義」とは!
 「賀川イズム」の骨格である自由組合主義とは、どのようなものでしょうか。この点について参考になるのが大正10年に出版された賀川豊彦著『自由組合論』です。
 この本で賀川は、「労働は一個の芸術である。労働は創作であり、創造であり、芸術の芸術である」と述べ、「労働運動の根本目的は、人格の建築運動である」としています。
 また、「労働組合は自由社会の本源」とし、自由組合は「自由と合理と至誠と相互扶助をその本領とする労働組合」と定義しています。
 彼はまた産業民主主義について『自由組合論』の中で、「新しい社会組織は産業民主を基底とする」、「産業民主主義はただ自由組合にのみよつて成立せしめ得るのである」と述べ、「純正な労働組合を主張するのはそれが産業民主の根本義をなすから」と述べています。
 賀川はさらに「労働の自由」と「工場の人間化」にも言及しています。彼は「労働の自由を主張する。労働の自主権即ち労働者の産業管理権を叫ぶ」と述べ、さらに「工場の人間化とは、①生活できる賃金、②工場のデモクラシイ、③工場の立憲化、④工場の組合管理」にあるとしています。これは川崎・三菱争議で打ち出された『工場管理宣言』の、さらには戦後の生産性運動で謳われた「労働の人間化」の先駆的発言と言えましょう。
 『自由組合論』で特に注目されるのは、当時の労働界を席巻していた共産主義思想への批判です。賀川は暗にプロレタリア独裁を「労働軍制」、「無産者専制」と呼び、「資本主義は産業専制主義。この産業専制を倒して無産者の専制をして之に代えしめるならその専制たるに変り無い」と、「個人の自由を束縛する無産者専制」を厳しく批判しています。
 最後に賀川は『自由組合論』を、次のように締め括っています。「産業民主々義はただ自由組合にのみよつて成立せしめ得るものである。そこに始めて、人間本能の三大自由である、交換の自由、職業の自由と移動の自由が保証されるのである。私は産業民主を夢みるものである。ただ自由組合の世界にのみ憧れて居るものである」。
 賀川が「自由組合」論で展開した「人間の自由意志による労働組合」、「産業民主主義」、「合法主義、漸進主義、非暴力主義」、「労働軍政・無産者専制批判」は今日、自由にして民主的な労働運動に引き継がれ、その背骨(はいこつ)となっているのです。
                                  以上


労働運動、社会運動を支えた賀川豊彦!

2009-03-17 10:07:18 | Weblog
■4月2日から「賀川豊彦と労働運動」展を開催!
 友愛労働歴史館は4月2日から特別展「賀川豊彦と労働運動」展を開催いたします。これは現在、東京と神戸を中心に行われている「賀川豊彦献身100年記念事業」を側面から支援するためのものです。
 キリスト教伝道者、社会運動として知られる賀川は、100年前の1909年に神戸のスラム街で活動をスタートさせており、これを顕彰するための取り組みが「賀川豊彦献身100年記念事業」です。
 友愛労働歴史館の「賀川豊彦」展は、幅広い賀川の活動のうち、特に労働運動に的を絞った展示・解説をめざしており、私は当館のただ一人の職員(解説員、ボランティア)として現在、準備を進めています。
 それにしても驚くのは清貧に生きた賀川豊彦が、意外と「金持ち」だったことです。また、多くの資金を労働運動や社会運動に拠出し支え続けた、その無私の精神です。
■莫大な印税収入で社会運動を支えた賀川豊彦!
 賀川豊彦が労働運動に直接の関わりを持ったのは、大正6年から大正10年程のことですが、当時の労働運動に大きな影響を与えました。隅谷三喜男はその著『賀川豊彦』で、「賀川が労働運動に対して大きな影響力をもっていた、ある意味でもっとも大きい要因は、労働運動に対する資金援助であった」と述べています。
 隅谷は「この時代、労働組合は資金的に貧弱で、争議の指導者は争議で解雇されればたちまち生活に窮した。この面倒を一人ひとり見てやり、運動上のまとまった資金を提供したのは賀川であった」と書いています。
 多くの賀川関連書籍が紹介しているところですが、賀川は『死線を超えて』や『太陽を射るもの』などの莫大な印税収入があり、これを労働争議の被害者救済や労働学校などへ提供したようです。
 村島帰之(毎日新聞記者、大阪労働学校講師)は「賀川豊彦氏の社会事業とその特異性について」の中で、賀川の『死線を越えて』の印税の使途について、以下のように記述しています。
 賀川が印税の多くを社会運動に注ぎ込み、自らは清貧の生活をおくったことが分かります。なお、仮に当時のお金1万円を現在の5000万円とすると、賀川が神戸の三菱川崎争議の後始末に拠出したお金は現在の金額で約1億7500万円、労働学校基金に拠出したお金は約2500万円となり、大変な金額であることが分かります。
 『死線を越えて』(印税10万円)
   神戸労働争議後始末費用・3万5千円
   日本農民組合費用・2万円
   鉱山労働運動費用・5千円
   友愛救済所基本金・1万5千円
   消費組合設立費用・1万円
   労働学校基金・5千円
   その他の社会事業費・1万円
                                   以上

友愛労働歴史館がデジタルデータライブラリーを公開!

2009-02-10 10:15:31 | Weblog
■『IFTU45年史』、講演記録「ユニテリアン主義と友愛会の精神」など!
 友愛労働歴史館のホームページに、「デジタルデータライブラリー」が設置されました。これは友愛労働歴史館が保有している各種資料をデジタル化し、研究者・学習者へ提供しているものです。
 2月10日現在で公開されているデジタルデータは、『IFTU45年史』(H. スケベネルス)、講演記録「ユニテリアン主義と友愛会の精神」(土屋博政慶大教授)など4点です。
 デジタルデータの入手を希望される方は、友愛労働歴史館HPにアクセスし、申し込んでください。
                 記
★データリスト
 1.『IFTU45年史』
   (著者:H. スケベネルス 訳者:間宮繁子)
 2.第1回公開講演会記録「鈴木文治が語りかけるもの」
   鈴木文治研究者 芳賀清明
 3.第2回公開講演会記録「松岡駒吉を語るー労働組合主義の確立」
   元同盟会長 天池清次
 4.友愛会創立を記念する会講演記録「ユニテリアン主義と友愛会の精神」
   土屋博政慶大教授

                                以上



二つの「福沢諭吉」展を見て思うこと!

2009-01-16 14:57:46 | Weblog
■「未来をひらく福沢諭吉」展・東京国立博物館
 去る1月10日、東京国立博物館(東京・上野)で開かれた「未来をひらく福沢諭吉」展を見学してきました。これは慶應義塾の創立一五〇年を記念した展覧会で、各種資料で思想家、教育者・福沢諭吉(1835~1901)の紹介・展示を行っています。
 展覧会は一部から七部の構成で、主なものは第二部「かたりあう人間(じんかん)ー独立した個人と個人の交際によって、はじめて社会は生まれるー」、第三部「ふかめゆく知徳ー独立自尊ー」、第四部「きりひらく実業ー一身の独立を支える経済的自立、一国の独立のための実業の発展ー」等等。
 展覧会は幕末明治の激動の時代を生きた「異端と先導」の思想家・福沢諭吉の思想・活動について幅広く紹介していますが、伝えていないものもあります。それは一時期、福沢諭吉が積極的に支援したユニテリアン・ミッションとの関係です。
●「福沢諭吉と友愛会の精神」展・友愛労働歴史館
 この福沢諭吉とユニテリアン・ミッションとの関係について解説しているのが、当館の常設展「友愛会・総同盟を中心とする日本の労働運動(戦前)-福沢諭吉と友愛会の精神」展です。
 常設展は「友愛会を源流とする戦前期の日本の労働運動」を基本テーマとしていますが、常設展の度に特別テーマを設定し、その解説を行っています。今回の特別テーマは「福沢諭吉と友愛会の精神」で、これは昨年八月一日に行われた土屋博政慶大教授の講演「ユニテリアン主義と友愛会の精神」を読み解き、再発信しているものです。
 この常設展で、なぜ福沢はユニテリアン・ミッションを支援したのか、福沢の「独立自尊」に友愛会創設者・鈴木文治がいかに共感していたかを解説しています。一度、ご覧になってください。
                                    以上