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岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

ん?地上デジタル放送

2012年03月07日 23時59分59秒 | 政治経済論・メモ
地上デジタル放送に切り替えられると意識したのは、2009年にDVD・ビデオプレイヤーを買ったときだった。

「2011年に地上デジタルに切り替えられます」

というラベルが貼ってあって、いわば叩き売りのものを買った。その頃の僕はワンセグもブルーレイも知らないものだったのだから、

「あと2年使えれば結構」

と思っていた。緊急にビデオ録画したいものがあったからだ。

 そのころのBS放送は実に充実していた。BS1は大リーグを中心とするスポーツ中継。BS2は文化教養番組。BSハイビジョンは日本映画、洋画などの映画が目白押し。そこで期待したのは、デジタル放送に切り替えられれば一層充実するだろうということだった。そのころNHKはBS放送に力を入れていて、「男はつらいよ」の全作品放送、黒澤明の全作品、手塚治虫の代表作をテーマ別に解説しながら放送する(懐かしいアニメもあった)。チャップリンの代表作、ルパン三世、石ノ森章太郎の代表作、吉永小百合の主演映画シリーズ、横溝健二の往年の名作シリーズ、アメリカのアカデミー賞受賞作品シリーズ、山田洋次の「学校」全四部一挙放送。とまるで映画専門チャンネルのようだった。「BSシネマ」という番組だった。

 だから地上デジタル放送が始まれば、BS放送はさらに充実するだろうと期待したものだった。

 ところが、地上デジタル放送が始まると同時にNHKのBS放送は2チャンネルに統合。内容も充実とは反対。民放のBS放送はドラマの再放送ばかり、見る番組が選べない、というより見たい番組がない。地上波はもうすでに、見たい番組がないほどに内容が薄くなった。

 完全な期待はずれだった。BS放送の内容充実は地上デジタル放送導入のための看板に過ぎなかったのか。これが本当の「地デジ詐欺?」とまでは言わないが、僕は肩を落としている。

 地上デジタル放送によって得られた電波帯の使用が携帯電話会社に認可されると聞いた。スマートフォンの通信に割り当てられるという。僕はスマホは持つつもりはない。何も電車やバスの中で音楽を聞く必要もあるまい。ツイッターも何のことはない。そのために電波が使われる。何か期待はずれというか、釈然としないものがある。それでも薄型テレビを買いたくなる。何せ僕の家のテレビは依然としてブラウン管式だ。これも人間の性(さが)だろうか。



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