岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

赤鉛筆の歌:茂吉と白秋(1)

2010年01月31日 23時59分59秒 | 斎藤茂吉の短歌を読む
 以前、茂吉と白秋を比べて「赤鉛筆の歌」の比較をしましたが、その続きです。いわば、茂吉と白秋の作品にあらわれている抒情の質の問題です。・・・ . . . 本文を読む

佐藤佐太郎38歳家族詠:夕映えの部屋にいる妻の歌

2010年01月30日 23時59分59秒 | 佐藤佐太郎の短歌を読む
佐藤佐太郎は生真面目な人だったらしく、背筋のすっと伸びたような短歌をのこしています。実際には家庭内でいろいろあったようですが、歌集には収録されていません。その作品がのちにパロディーに使われるとも知らずに・・・。 . . . 本文を読む

齊藤茂吉51歳:戦争の足音を聞く歌

2010年01月29日 23時59分59秒 | 斎藤茂吉の短歌を読む
 戦争が激しくなる前の作品です。齊藤茂吉が戦争をどう受け止めていたかを知る手がかりのひとつとなると思うのですが・・・。 . . . 本文を読む

「敦盛」の幸若舞に謡われる齢までわがいのち保たん

2010年01月28日 23時59分59秒 | 岩田亨の作品紹介
 「人間五十年」と詞書をつけて歌集「夜の林檎」の328首目、つまり最後尾に配列した作品です。今となっては様々なエピソードを孕んだ作品です。・・・ . . . 本文を読む

佐藤佐太郎28歳:心の象徴「霊柩車」

2010年01月26日 23時59分59秒 | 佐藤佐太郎の短歌を読む
 写実派の「象徴」と象徴派の「象徴」の違い。佐藤佐太郎の短歌にも言えます。20代後半の作品ですが、「老成」の感もあります。・・・ . . . 本文を読む

齊藤茂吉63歳:悲しみの象徴「黒き葡萄」

2010年01月25日 23時59分59秒 | 斎藤茂吉の短歌を読む
 斎藤茂吉、63歳の悲しみの「象徴」。象徴派歌人の「象徴」とはかなりちがいます。その辺りのお話を・・・ . . . 本文を読む

腕組みて人皆前を睨みおり 寒さ沁み行く早暁のバス

2010年01月22日 23時59分59秒 | 岩田亨の作品紹介
 「NHK歌壇」で初めて佳作になった作品。マスメディアや短歌大会で入賞した作品は、歌集「夜の林檎」では主に後半の「簾外抄」という章のなかに入れました。・・・ . . . 本文を読む

齊藤茂吉52歳の家族詠:兄弟を詠う

2010年01月21日 23時59分59秒 | 斎藤茂吉の短歌を読む
齊藤茂吉の家族詠と言えば、「赤光」の「死にたまふ母」が有名ですが、「白桃」にも注目すべき作品があります。それは・・・ . . . 本文を読む

佐藤佐太郎38歳の感受:紫陽花の歌

2010年01月20日 23時59分59秒 | 佐藤佐太郎の短歌を読む
「帰潮」所収の佐太郎の秀歌のひとつ。自然詠ですが、佐太郎がかなりの工夫をしたあとががありまして・・・。 . . . 本文を読む

応援のわれの姿を一目見て走る時の間 児は追い越さる

2010年01月18日 23時59分59秒 | 岩田亨の作品紹介
小学生のかけっこって本当に面白い。思わず微笑んでしまう場面があります。とある小学校の運動会を見にいった時のことです。・・・ . . . 本文を読む

佐藤佐太郎24歳、帰宅途上の蓮の花の歌

2010年01月14日 23時59分59秒 | 佐藤佐太郎の短歌を読む
佐藤佐太郎は17歳から36歳まで、岩波書店で働いていました。その帰宅途上、24歳の時の作品です。・・・ . . . 本文を読む

齊藤茂吉、最期の絶唱:「つきかげ」より

2010年01月13日 23時59分59秒 | 斎藤茂吉の短歌を読む
「赤光」によって衝撃的デビューをした斎藤茂吉。「赤光」とそれに続く「あらたま」の印象派的傾向は、いくたの変遷をとげながら、60歳代中頃以降の「白き山」「つきかげ」の絶唱へと変わっていきます。ここでは「つきかげ」から、「茂吉最後の絶唱」というべき作品をみてみましょう。 . . . 本文を読む

風重き心地す 夜の公園に石のオブジェは鈍く光りて

2010年01月12日 23時59分59秒 | 岩田亨の作品紹介
 僕の自宅のすぐそばに御影石のオブジェが据えられています。それが夜になると水銀灯に照らし出されて独特の雰囲気が漂います。里山を中心とする「小自然公園」という趣なので、夜は人通りもなくなるのですが。・・・ . . . 本文を読む

齊藤茂吉と佐藤佐太郎は後進に何を望んだか

2010年01月11日 23時59分59秒 | 茂吉:佐太郎総論
 齊藤茂吉、佐藤佐太郎ともに近現代を代表する歌人ですが、後身に何を望んだのでしょう。「万葉調でいくということは、万葉集の言葉を真似するのでなくて、万葉の人々がなぜそういう言葉遣いをしたかを考えることである」という正岡子規の言葉がありますが、茂吉や佐太郎はどう考えていたのでしょうか。・・・ . . . 本文を読む

獅子のたてがみの歌:馬場あき子の短歌

2010年01月10日 23時59分59秒 | 私が選んだ近現代の短歌
かながわ文化センターで「短歌講座」を担当していると、「馬場あき子さんの短歌は難しい。」としばしば言われます。「写実短歌」や「浪漫主義の短歌」とは読み方が違うのですが、今日はそのお話。 . . . 本文を読む